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中級クラス大人生徒さんの悩み 2パターン解説
まだnoteを始めて間もないのですが、記事に反応はないけど(笑)大人の生徒さん向けに書いた記事が結構読まれていて、(下記事)
もしかしてピアノ習っている方が読んで下さっているのかしら…と思い、生徒さん向けの記事を少しずつ増やしていこうと思います。
日頃レッスンをしていて、生徒さん(大人)は大きく分けて2パターンあるなと感じています。
それは、
①弾けないところはあるけどなんか頑張れば形になって突破できる人。
②ある段階でピタっと止まって先へ進めなくなる人。(少数)
②の人は下手な人というわけではないのですよね。
ぶつかっている壁だけに集中して、その壁を取り除くと、先へ進めるタイプ。
で、どうもこの2パターンを同じように教えると上手くいかなくなる事がわかり、文字だけでは分かりにくいですが、練習方法で悩んでいる方々へのアドバイスになればと思います。
まず①の方々。
例えば曲を弾いていて技術的に困難な所(スケールや、アルペジオ)などが出てきたとします。
そんな時に、ハノンやツェルニーのような練習曲だけをやるというのはあまり向いてないグループのような気がします。
テクニックの練習だけになると、曲が固くなったりして、戻るのが大変になったり、日々の練習がつまらなく感じたり…となってしまいます。
あくまでも、練習曲と付き合いつつ、曲も弾くという複数同時進行の方が楽しく出来て、技術も同時にいつの間にかついてくる感じがします。
「ちゃんと基礎練やらないといけないのに、飽きてしまう私はダメですよね」と言われる事ありますが、複数取り組んだ方がトータルで上手くいくタイプです。あれこれ手を出す事は悪い事ではないのです。
②の方々。
こちらはやや少数だけど、なんで弾けないのかな〜とちょっと悶々としているかもしれない人たちです。
器用で、弾ける人たちなんですよ。すごく努力もするし、レッスンも熱心。
でもこれが苦手、弾けないってなった時に、いつか出来るだろうな…と見守っていると、あれれ、出来ないまま…という具合になります。
経験則で、この人たちが悩んでいる一番多い理由が実は「ポリフォニー」がわからん…と。
バッハで有名な技術、「多声」ですね。
メロディとその陰で歌われるもう一つのメロディあったりしますよね。
それを同時に頭で処理出来なくなり、ショートしてストップした生徒さんが、何人かいます。
弾けなくなった時、必ずしも手の問題でないという時が結構あります。
バッハのインベンション勉強しましょう。
それが難しかったら、プレインベンションや、初めてのポリフォニーなどといった楽譜が結構出ています。
②グループはソルフェージュや楽典なんかをきちんとやると指が回り始める人多いです。
一旦曲は置いておいて、ポリフォニーオンリーで、納得すると先へ進める人を何人も見てきました。
あとはペダルですかね。
これも曲と一緒に勉強しようとしないで、ペダル教則本の曲に取り組むのが良いかと思います。
(堀江先生が書かれたペダルの本はわかりやすいですよ。)
②グループは、何か問題が生じたら、複数同時進行は向かないようです。
自分の弱点に集中して克服すると、このグループはそれが強みとなってまたどんどん進めるようになります。
「皆さんなんでも弾けるのに、自分はあれこれ出来ないから向いてないですかね」
なんて仰る方々。
大丈夫。一点集中は問題ありません。周りと比べる事なく思いっきり一つのことに取り組みましょう。
独学で練習している方、習っているけどなんとなく悩んでいる方の参考になるかな?わからないけれども日々思う事を書いてみました。