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銭湯壁画コンテスト結果発表! 令和の子どもたちが銭湯に描きたいものとは?

ユウト:もしみずきさんが自分で銭湯を開いて、自分が依頼主となったとき、どういう絵を描きたいですか?

みずきさん:面白い質問ですねー!

実はやりたい企画があって。
一つは、絵の位置を低くするなどして、そこにご近所のいろんな方がお魚など小さなモチーフを描き込んで、ペンキ絵を一緒に描くっていうのをやってみたいです。

あるいは常連さんとかに意見箱でどんな絵を描いて欲しいか募って描くというのをやってみたいですね。

湯の輪らぼ第6輪 より

東京都千代田区神田に位置する稲荷湯は、銭湯の浴室の壁画にある絵を、一年に一回、銭湯ペンキ絵師の田中みずきさん(以下、みずきさん)に依頼して描き替えを行なっています。

2021年に描き替えた際には、湯の輪らぼメンバーでアイディアを出し合い、銭湯絵を作成して頂きました。

2021年版

完成後のインタビューでは、記事の冒頭にあるように「意見箱を募ってみたい」と語ってくださったみずきさん。

アイディアには、それぞれが持つ銭湯への考え方や日常生活で接する物事が反映されることを知った湯の輪らぼ一同。

そんなことを考えていた時、未就学児向けのアクティビティを行う就学準備教室「りりーふ」で代表を務める村上さんより、「子どもたちからアイディアを募ったり、ワークショップを開催できたりしたらいいですね」という提案を頂きました。

銭湯が身近にない令和の子どもたちにとって、銭湯ってどんな場所なんだろう?

また、子どもたちは日々何を考えているんだろう?
じゃあ、次回の描き替えの時にやってみよう。

そんなこんなで企画まで至った、2022年の銭湯壁画コンテストです。

18歳未満を対象にしたこちらのコンテスト。

子どもたちのアイディアに出会えるワクワクと、応募頂けるのだろうかという不安があったのですが、開催してみると70名弱の方々よりご応募頂きました。

今回の選考は壁画制作者であるみずきさんと湯の輪らぼ一同で行いました。

どの作品もとてもユニークで、応募して頂いた方々の想いが伝わってきたため、選考はとても難しかったですのですが、最終的に6名の作品を選ばせて頂きました。

以下、入賞作品を掲載します。(順不同)


「イルカのバード号」

苅谷 奈々江さん(8)

「ワールドアクアリウム」

星田 紗穂さん(中1)

「日本のうつくしいしぜん」

山本 琉子さん(6)

「いろいろな世界」

村上 颯生さん(7)


「うみうみうみ」

森村 ひかりさん(4)


“Colorful Wonder Mountain” 

服部 晃子さん(中1)

*応募者の年齢に偏りがあったため、年齢別の選考は行いませんでした。
*特別賞は、絵としての完成度の高さから選考させて頂きました。他の入賞作品や銭湯絵全体のバランスを鑑み、今回の銭湯絵のモチーフとはなりませんが、当日のワークショップにて制作する絵のモチーフと致します。

入賞した方々には銭湯絵描き替え当日に、銭湯絵の描き替え見学と、みずきさんによる絵の制作ワークショップにご参加いただきます。

応募作品は、「りりーふ」様のHPよりご覧頂けます。


しゅんた:銭湯だから富士山、っていうことに縛られない発想で面白かったよね。

ユウト:夏に募集したからっていうのもあるかもしれないけど、クラゲとかイルカとかの海洋生物が多かったよね。

たなかい:富士山って言っても富士山に顔が書いてあったり、虹が掛かってたり、富士山+αが書かれてたね。今の絵には陸のものが多いから海洋生物を書いて思いっきり今とは変えてみるのもありかも。

まもる:海の風景や海洋生物が応募作品で多かったので、子どもたちにとって銭湯は水が多い空間だって見えているのだと考えさせられたね。あと、山や動物を擬人化させるアイディアも面白かった。

みずきさん:富士山ではなくて、動物や電車などを単独で描いてくれる子も居て、アイディアを出してくれてる子たちは銭湯に描くっていうことを意識していないけど、自分たちが興味のあることを描いてくれているのが新鮮で、面白いなぁって思うことがありました。

子どもたちの発想力がとても豊かで、作品を見ていてとても楽しく、学びの多い企画でした。

次回の湯の輪らぼでは、銭湯絵描き替え当日の様子をお伝えします。

なお、銭湯絵描き変え当日の一般公開は行っておりません。ご了承ください。







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