グレートリセット(2020):クラウスシュワブ、ティエリマルレ
グレートリセット(2020)
著者:クラウスシュワブ、ティエリマルレ
2021年ダボス会議で話される(予定だった。*コロナで中止)グレートリセット。
アフターコロナでこの世界のあらゆるものがリセットさせる。
その方向性を記している1冊です。
○マクロリセット
・相互依存(70億の人類は同じ船に乗船)
⇨気候変動、水危機、非自発的移住、
社会不安、財政危機…
全ての事象・各国すべてが結びついてる
⇨テクノロジーの進化とグローバル化により
あらゆる物のスピードが加速
(コロナの拡散も同)
・複雑性の増す世界で理解を超えた事象
⇨量子力学のように相互作用な社会
・戦争は金利を上昇させるが、今回のコロナで
マクロ経済のダメージは40年続く
・命を犠牲にして経済を守るべき?
⇨ロックダウンで止めないと、需要も供給も
立ち行かない。
・コロナで経済回復が遅れると、経済成長に
固執がなくなる?→GDP以外の要因を?
⇨exニュージーランドの幸福予算
⇨社会問題の解決など今まで負担と捉えて
いたものをプラスの要因に。
・幸福度を上げるためには?
⇨物質消費❌ 医療、社会構造の安定性◎
⇨過ごし方が変化する
(節度ある食、共感性、寛容性…)
・各国中央銀行の大規模な財政政策
⇨先進国ではGDPの数10%の公的資金投入
⇨政府が最後の支払い者
MMT理論:大量の国債を中央銀行が買入
・日本はうまく高齢者を労働人口に取り入れて
1人当たりGDPは先進7カ国伸び率がトップ
・米ドルの代わりはいるのか?
⇨中国元、ユーロは数年では難しいが、
各国が発行するデジタル通貨があり得る。
⇨デジタル人民元+電子決済を実験中
・コロナが露わにした不平等
⇨いったん、製薬会社と病院は力を持つ
その後富裕層への不満が高まる可能性が高
(金融業界の社会貢献の低さ)
⇨デモや暴動は増える
・小さな政府から大きな政府への転換
⇨市場に任せすぎず、政府の介入が増える
(基礎研究や教育など)
・サプライチェーン見直しによる脱グローバル
⇨グローバル化→地域化リージョナリズム
多国間組織の見直しが必要
・コロナによる更なる米中デカップリング
⇨①中国勝者派:コロナで一番に抑え込み成功
トップダウン方針、アメリカの不平等さ、
マスクなどの他国への支援物資
②アメリカ勝利派:いまだ世界のリーダー
基軸通貨、中国の人口問題、領土紛争
エネルギー依存度の高さ
③勝者無し:元々相互依存関係のためどちらに
もダメージ、大国ゆえの規模の不経済
・コロナと環境
⇨近年の人獣共通感染症増加は偶然?
生態系の破壊から宿主を失ったウィルスが
人間にたどり着いた?
⇨地球の陸地1/3は農業用地
(農業は最も自然を破壊する経済行為)
⇨大気汚染が多いほどコロナでの致死率UP
=肺、気管支の弱りという論文
⇨ロックダウン時にようやく7.6%のCO2
削減目標達成=今後同じ量削減できるか?
・テクノロジーvs個人情報
⇨仕事やプライベートで多数デジタル化、
非接触エコノミー、オートメーション化、
⇨コロナ対策には位置情報の把握が有効
(全世界には52億のスマホ)
⇨全体主義的監視社会
○ミクロリセット
・企業においてDXは必須要件に
⇨リアル店舗からオンラインショップへ
グローバルサプライチェーンの終わり
・安全保障分野の企業には政府の介入も
⇨利益追求の近視眼的→リスクに備え
・企業は、今のような株主のためだけでなく、
ステークホルダー(従業員や顧客や社会)の
ために活動が必要になってくる
⇨ESG(環境、社会、ガバナンス)投資
・ある業界の受ける影響をみるには隣も見る
⇨航空業界:空港→飛行機→レンタカー
⇨教育のオンライン化→学校周辺の店
・都市部の土地価格低下
・社会不安時に求められる銀行、保険業界の
デジタル化によるレジリエンス
・自動車産業のサプライチェーンや需要の変化
(カーシェア、自動運転、電気自動車)
⇨一部に特需ができ雇用と経済活動が生まれる
○個人のリセット
・パンデミックは人を孤立させた
⇨セレブ崇拝の終わり
・公益とはGDPの成長か?弱者救済か?
・個人それぞれの論理的選択が求められる
⇨絶対的な公平はなく、各々の判断に
委ねられる
・コロナ前から精神疾患が蔓延、さらに増加
⇨CDCによるとアメリカ成人の26%が鬱
⇨全ての人がストレスにさらされさらなる
ダメージを
・強制的に孤独になり、自己を見つめる機会に
・試練は人を強くする
・スピードアップよりもレジリエンスと
心の平安を大切に。今ここを生きる。
・消費パターンも変わらざるを得ない
⇨厳選して少ないものを持つ。日本化
・自然環境が心を癒す。毎日ウォーキング
⇨自然に目を向けることが結果人類の幸せに
寄与するのかもしれない。