地域の人が、地域の人に学ぶ「湯の町サロン」が始まりました
はじめまして、大分県別府市在住の深川と申します。別府駅前でレコードバー「the HELL」を経営しています。この度「湯の町サロン」という地域サロンを始めました。『地域の人が、地域の人に学ぶ』をコンセプトに、別府市内に住む大学生に対して、共に学び、繋がる場の提供を行っています。今回のnoteは、湯の町サロンを始めた経緯について。
別府を若者が帰って来たい町へ
私の目標は、別府を若者が帰って来たい町にすることです。2019年4月に東京から別府に移り住み、バーを開業し、地元の大学生との関わりを深めてきました。彼らの多くは、いずれ別府を離れ、東京などの大都市へ就職で移り住み、旅行で訪れることを除いては、別府へ戻ってくることはありません。そんな彼らに、この町との関わりを持ち続けたいと思ってもらうには、地域の人との交流が不可欠だと思っています。その関係性が深ければ深いほど、関わり続け、戻ってくる可能性は高くなるはず。若者と地域との交流量を増やすこと、それが湯の町サロンの目的です。
地域の人が、地域の人に学ぶ仕組み
湯の町サロンで学ぶのは、いわゆるな就活必勝法や、活躍する社会人の共通点などの、ライフハックのようなノウハウではありません。今、地域で活躍する人たちは、何を大切にしているのか?という思想や価値観です。
私が講師として前に出ることはなく、講師は地域の大人たち。牧場を営む畜産家や有名カレー店店主など、幅広い領域で思いを持って活躍する講師陣。なので、湯の町サロンに参加したからと言って、年商数十億円稼げる方法は学べませんし、SNSのフォロワーを数万人にする方法も学べません。ここは、今地域で活躍している大人たちが持つ思想や価値観を学ぶ場です。
教科書やネットを調べれば、上述のようなノウハウはたくさん出てくる。しかし、人の思いや価値観に再現性はないのかもしれないけれど、彼らが今どんなことに挑戦しているのかを知ることで、今後の挑戦に役立てて欲しいなと思っています。
個性を大事にして挑戦して欲しい
そもそもこのテーマにしたのには、自分自身の反省が大きく関係しています。2019年から2年間お店を経営する中で、どうすれば売上が上がるのか?集客できるのか?リピーターが増えるのか?だけをひたすら考え、実践してきました。ウェブメディアに出てきた情報の収集と実践をやり続けた結果、コロナ禍においてもそれなりの収益をあげることができました。しかし、この2年間を振り返った時に、どこの町にもある商業的な個性の無いお店が出来上がったと落胆したことがきっかけとなっています。
思想や価値観とは、唯一無二の個性です。その個性を磨き上げることこそが、差別化に大きく寄与し、多くの人を魅了する事業を生み出します。この反省から得た学びを学生たちに共有することで、より自分自身の思いや価値観を大事にした挑戦をして欲しいなと思っています。
学生同士の繋がりを作る
学んで終わりではなく、参加者同士の繋がりを産むのも湯の町サロンの特徴。イベント後日に、参加者を中心とした懇親会を開催しています。前回は、世界の食糧危機を解決するために昆虫食の普及に取り組む学生がプレゼンをして、どのようにすれば今の活動がさらに成長できるのかのディスカッションをしました。学んで繋がるを繰り返しながら、新しい挑戦が生まれるきっかけ作りをしていきます。
このnoteでは、これからの活動についての進捗と、各イベントの様子などを発信していきますので、温かく見守って頂けると嬉しいです。参加を希望の学生さんなどいれば、気軽にSNSにご連絡ください。
深川謙蔵
1990年佐賀県生まれ。立命館アジア太平洋大学卒。学生時代は、学生寮寮長やバーの経営に携わる。卒業後は株式会社オプトに入社し、新卒採用担当として、採用企画 / 採用広報を担当。2019年3月から別府に移住し、「the HELL」を開業。コロナ禍では、別府の風景を販売するチャリティの企画や、複数の飲食店と協力して朝ごはんを提供するイベントを運営。2021年5月より、「地域の人が、地域の人に学ぶ『湯の町サロン』」を主宰。趣味はレコード収集。