存在しないVtuberの作り方
プロローグ
みなさんは、ちょっと前に話題になったこの人をご存知だろうか?
🔺この人は最近デビューした「晴乃知ゆな」というVtuberだ。
Vtuberを知らない人のために説明すると、動画サイトYouTubeを拠点に動画投稿や配信をする人の中でも、配信者自身を画面に映さず、表情や身体をキャプチャしたバーチャルモデルを使用した人々のことを世間では「バーチャルユーチューバー」略して「Vtuber」という。
一般的なYouTuberより外見の自由度が高いことが特徴で、男性が女性のバーチャル身体を通して配信するスタイルなどは「バーチャル美少女受肉おじさん」略して「バ美肉おじさん」などと言われてきた。またキャラクター付けを行うことも比較的容易なため、おおよそ現実にはありえない、まさにバーチャルなキャラ設定が付与された者も散見される。
晴乃知ゆなは2020年7月1日にデビューした新人Vtuberで、まったりした声色からは想像の付かぬチャキチャキ関西弁のお天気お姉さんだ。配信は毎回「今日の天気は晴れのちゆな!」という、自身の名前を活用した挨拶で始まる。
公式サイトに「おっとり関西弁」とあるように、配信当初は非常にまったりした雑談枠が多かった。しかし7月24日に配信された「ぼくのなつやすみ」実況において「夏」という概念を異常なまでに愛していることが発覚。
それ以降も夏が深まるにつれ彼女のテンションは上がっていき、「夏に冷房をつけたりはしない。なんで夏の暑さを感じることができるのにわざわざ冷房をつけて冬の風を感じなきゃいけないの?」と発言して少々炎上した。その後「みなさんは冷房をつけてくださいね!」と注意喚起。
他にも「日焼けしたい。日焼け止めを塗るのは邪道。太陽を感じたい」「夏の日差しを感じたくて真夏日に真っ黒のスーツで近所を周回していた」など危険な夏好き加減を露わにし、学会では度々話題になっていた。
が、8月31日に「夏が終わる」と叫びながら号泣する配信の後徐々に活動頻度が減ってゆき、ついに彼女の公式Twitterも9月17日で更新が途絶えたのだった。この数ヶ月の間に付いたファンたちはプチパニックののち「越冬期」であると判断しており、夏にまた配信が再開されるであろうと予測している。
彼女が配信を再開する時期を予想するガチファンの天気予報noteは彼女を知らない層にまで拡散され大きな話題となった。皆さんもタイムラインでチラッと見たことくらいはあるのではないだろうか?
…え?そんな人マジで全然ご存知ない?
それもそのはず。なぜならこの「晴乃知ゆな」というVtuberは実際には存在しないのだから……
1 始まり
事の発端はこの人だった。
🔺この人。
彼女は以前、数多ある界隈のオタクにおけるあるあるを欲していた通称「界隈あるあるソムリエ」であり、また「夏」という概念をこよなく愛する私の親しいフォロワーだ。
この人を筆頭に、私のフォロワーは捏造や架空のものをあたかも本当にあるように振る舞うのが大好きで、昨年の4月あたりから今までずっと存在しないアニメの二次創作をしたり、本編の幻覚を見続けている。
そして共通の幻覚を見て親しくなっていくにつれ、段々と個性豊かなフォロワーたちやフォロワーの関係性に対する感情は限界を突破していった。言ってしまえばフォロワーのオタクである。
私の場合、フォロワーに限界になっていくのとほぼ同時並行でハマってしまったVtuber界隈の事と関連付け、フォロワーがVtuberになった時の妄想で仕事の辛い時を幾度となく乗り越えてきた。
Vtuberの中でもとりわけLive2Dという、イラストをそのまま動かしたようなアニメーションを作れるPCソフトを用いたVtuberの方々は、数年前から私の生活を徐々に蝕んでいき、ついには切り抜きや公式番組を自分から見るようになってしまった。オタクの大完成である。
と同時に、先ほど説明した通り、フォロワーたちがVtuberになったらこんな切り抜きが上がるだろうな…とか、こんな検索用タグができるんだろうな…とかいう強めの幻覚を見るようになっていったのだった。
そんな中、件のこの人がこんなツイートをしていた。
…言っておくが、私が彼女にVtuberについて入れ知恵したわけではない。突然彼女自ら「バーチャルの身体が欲しい」と言い出したのだ。
これは…
是非私が作りたい!!!
そう思うや否や、デザインを描き始めていた。
夏が(異常に)好きな人だからそこを強調したいけど、すでにVtuberには夏っぽいものをモチーフにした大御所がゴロゴロいる…頭にひまわりつけたりしたらキャラクターとして被ってしまうから、こうして…こうして…
服装はこんな感じで…服の一部を切り取ると入道雲の広がる青空に見えるような…
できた〜!!こんな感じで…どうだ…?!結構可愛いんじゃないだろうか?!
ゆなさんは意外にもゴリゴリの関西弁なので、どことなくツッコミ入れそうな感じにしてみたのと、夏が異常に好きな人なので「快晴の予報しか出さないお天気お姉さん」をイメージして作ってみた。
髪の毛が毛先に向かって青〜黄色のグラデーションになっており、それを三つ編みにして一つにまとめているという二重にも三重にもありえない髪型で、何とかひまわりを表現することにも成功した。ゆなさんを語るにあたって“狂ったように夏が好きなのに夏生まれではない”というエモは外せないから、決して彼女からは見えない位置にひまわりがあるというのも中々良いのでは…?!
完成してすぐTwitterを確認すると、数十分前からゆなさんが通話部屋を開いているようだった。
ちょうどいいので直接渡してしまおうと部屋に入ると…
既に数名のフォロワーがガヤガヤと話し込んでいた。
熱気あふれる話し声に耳を傾けると、なんか聞いたことない語句が聞こえる。
「それじゃぁ…契りますか」
「よーしっ ついに契れるとは…」
「嬉し〜っ!」
??契(ちぎ)り…???
あの…契りってなんですか…?
「あっ湯花さん!湯花さんも契りませんか?」
いやだから契りってなんだよ
「契りっていうのは…説明しづらいんですけど、今作られた造語でして…」
「簡単にいうと、自分を消費対象(コンテンツ)として差し出すからアンタのことも消費させてくれ〜!という相互契約です」
な…何?!?!?!
“自分を消費対象として差し出す代わりに相手を消費しても良い相互契約”〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!
契約成立!!!!!!!!!
かくしてこの日、もくりの部屋に現れた7人(+1人)の契りアカウントが作成され、全員を消費するツイートによって沢山の合法幻覚を見る日々が始まった。
🔺注※読まなくていいです。
私は前々からずっと考えていた、フォロワーたちがVtuberになった時の配信ネタやこんな切り抜きある〜!を大放出、フォロワーがフォロワーの容姿捏造を行い、「フォロワーてぇてぇ〜(合掌)」などというキモオタツイートのひしめき合う地獄(天国❤️)タイムラインに身を置く最中、ゆなさんからこんなLINEが送られてきた。
なんとフォロワーのVtuber容姿捏造を「本当(マジ)」にしないか?という誘いの連絡である。
私としてはデザイン開始時からガチでVtuberとしてやっていける姿を目指して描いていたため願ったり叶ったり!本人がやる気なら私(勝手に作った側)は頑張るまでだ〜〜!!作業開始!!!
パーツをまず線で分けて…動かしたい部分は全部…アホ毛も分けて…
色をブラシで塗る前に、塗り残しのないように塗りつぶした方がいいな…後々ゲーム実況画面とかで「肌の一部が透けてる!」なんてことにならないように……
本人に確認してもらい、修正なさそうなので色を塗り……
そしてついに…
できた〜〜〜〜〜!!!!!!!
最初のデザイン画の雰囲気とそこまで変わらない感じで作成できたんじゃないだろうか?!ていうかムチャムチャかわいいのでは?!?!
画像で見ると普通のイラストに見えるが、実際にはパーツごとで分けてあり、例えば目だけでも上瞼・下瞼・まつげ・黒目・白目の5パーツをそれぞれ別の画像として作成してある。
その他にも、奥行きのある部分や口などの動きが細かい箇所、服や髪の毛などの動きが激しい部分も全て分けておく。今回のモデルの場合は46パーツだ。
これをゆなさんに渡し、プロがモーションをつければ完成…
私がやるべきこととしてはこの段階…パーツ分けまでで終わるはずだった。
しかし私はいつの間にか、仕事の昼休みを丸々使ってLive2DでVtuberを作る方法を読み漁っていた。
…Vtuberは私にとって、「プロが作るプロのもの」だった。
しかしその仕組みや作成方法を知るにつれ、憧れていたものが段々と自分の手の中に落ちてくるような感覚があったのだ。それが異様に嬉しかった。
そして、初めて作ったVtuberの作成を他人の手に委ねたくないという気持ちも確かに私の中にあった。ゆなさんの表情やモーションの正解…私が一番よくわかってるんだが?
どんなに凄いモーション付けられるプロだろうとゆなさんの表情を正しく付けられるのはフォロワーである私たちだけなのだが?!?!?!
青い炎のようなその感情は私の心を燃やし始め…
挑戦してみることにしたのだった。絶対私以外に“これ”ができる人はいないから。やってみたかったから。このアバターのことを“私が”産みたかったから…
よーし!絶対頑張るぞ!
なになに…?まず作ったpsdファイルを取り込んで…
…メッシュを…割る…?なんだそれ…何が正解なんだ?これ…
…?……
〜数日後〜
ダメだ〜〜〜〜ーーーー泣泣泣!!!!!
全然わかんない…そもそもどういう原理で動いてるのかもわからないのでどうやって修正すればいいのかもわからないし、記事に書いてあった通りにならない…
諦めよう……このまま素人である私が足掻くより、プロが作った方が素敵なものが出来上がるに決まってるんだから…
悔しい気持ちに苛まれながらLINEを送ると、こう返ってきた。
🔺「モデリングの人に聞かれたことを湯花さんに尋ねて…をくり返すみたいな感じになってしまいそう…」
!!!
た、確かに…!!!
Vtuberのパーツ分けなんて初めてやったし、不備が沢山あるに決まっている…それをいちいちゆなさん伝で修正依頼してもらって、直して送って…とやるのは手間も時間もかかるに違いない…!!
これは…
これはやはり私が作るしかないのだ…!!
息巻いて、もう一度Live2Dを起動させる。今度は変にカッコ付けて記事で検索するんじゃなくて、公式の動画を見ながらやってみよう…
ていうか公式が作成指南動画上げてるんかい めちゃめちゃ親切じゃんか…
私は非常に良くないオタクなので、なんかこういう時あえて公式の動画とか観ないようにしてしまうんですよね。世間では流行っている人気のコンテンツも自分からは絶対に見ようとしないし…本当に良くない……
それはいいとして、今回は本気なので公式動画を1個1個観ながら作っていくぞ!
ふむふむ…簡単に言うとアートメッシュとは画像を変形させる元になるピンのようなもので…アートメッシュの変形の最大・最小値を決定して登録するのがパラメーターだったのか…
アートメッシュは正三角形が連なるように割るのが正解なのか……!
すごい…知りたかった情報がなだれ込んでくる…!!!
へぇ〜…こんな便利な機能もあるのか……
……ふむ…
〜数時間後〜
できた〜〜〜〜〜〜〜〜〜ーーーー!!!!!!!!
あんなに訳の分からなかったLive2Dのことが完全に分かった嬉しさと、一つの作品を自分の手で最後まで仕上げたという達成感で感無量だった。
ていうか…全行程が楽しすぎる!!!
大好きなフォロワーのVtuberの姿を捏造デザインして設定を勝手に付けるところから始まり、パーツ分け・色塗り・メッシュ割り・デフォーマ付け・物理演算まで余すことなく楽し〜〜!!!
「デフォーマ」だの「アートメッシュ」だの、側から見たらちょっと小難しそうに見えるところもオタクの自尊心をムクムク成長させられてしまう…!聞かれてもいないのにもう少しで姉にLive2D早口解説をしてしまうところだった あぶね〜
Live2Dという技術を作り出してくれた偉くて凄い人…本当にありがとうございます…!!!
そしてLive2Dのモデルを実在の人物のバーチャル肉体にする技術を確立してくださってありがとう……ございます…!!
本人に動画を送付し、特に修正点もなさそうなのでこれで完成となった。
いや〜本当に楽しかったなぁ 今までやってきた作業の中でも一番楽しかった…
…それにしても、Live2Dの試用期間、あと1ヶ月くらいあるんだよなぁ
………
…
…やっちゃうか?他の契りメンツも……
…他の7人も…作っちゃうか?!?!?!
2 やっちゃえ!
おさかなさん(@osakana_desuga)は絶対ロリ!(声が高いから)ロリで一人称は「わらわ」の深海の姫だ〜〜〜!!!
クリオネ・クラゲ・サンゴっぽい感じで!!母と父とは生き別れ!!首元のウロコは父のもの!!!!服のオーガンジー部分は取り外せて腰部分に下ろすとドレスになるので急な式典にはそれで対応している、普段ドレスを着ることを頑なに拒んでいるおてんばお姫様じゃい!!!!!!!!
シガイチさん(@shigadeichiban)は弱体化してきているドラゴンの末裔!人間界で修行!ツノはドラゴンの力の結晶!ラーメン屋でアルバイトしている!!バイト先の看板娘で最近は海鮮に興味があるんじゃい!!!!!!!
ハタノさん(@hatano_11)は由緒正しい機織りの家系で苗字は「八多織」!!厳しい家系で育てられ決定した将来を歩むのが嫌で配信を始める!!!犬さん(@shirokumazaemon)はいつの間にか人間になっていた子犬!!古本屋のマスターに拾われ可愛がられておりカップケーキが好き!腰の鞄にはカップケーキが2個入っている!!!ぴっぴさん(@cocoacigaret_)は「人類皆ねむねむ計画」を進める熊型怪獣(巨大化もする)でチョコレートが大好き!!カバンの中にはチョコレートが沢山入っており時々枕にして寝てしまうことも!!ポケットの中にはチロルチョコが一つ入っているがまだ気づいていない!!!!
へろたさん(@herohero_hm)は褐色サブカルギャルで髪にペットの骨がついている(″本人曰く「飼ってる」″)!毎夜ディスコに通っているが雨の日は雨ガッパと長靴を用意しておりこの格好が一番気に入っている!!昔見た斧の可愛さが忘れられずバイトを始めてすぐ購入!!ハーネスの後ろ側にいつも斧をぶら下げている!!!
自分の捏造についてはタイムラインのみんなの力を借り、頭部は丸々犬さんの捏造容姿を流用させていただく!時計がいっぱいついているという案もいただいたので(多分時間の流れが性癖のオタクだからかと思われる)自分の趣味全開の「時を操る悪魔」としてデザインしていく!!命綱とカバンの中の香水は地獄からの支給品!時を操り人を惑わすことが仕事で人間界に来たが時の流れという概念が性癖に刺さりすぎて未だなんもできていない!!少しでもたくさんの人を惑わすため配信を始める!!!
こうだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いよっしゃ〜〜〜〜〜!!!できたぞ全員のアバターが!!!!!!!!
ありえんかわいい!!!ありえんかわいい!!!
後半にもなってくると1体完成させるために要する時間が短くなっていき、最終的には1体のモーション付けを1日で終わらせるほどになった。
やり方を覚えれば簡単に誰でも素敵な作品を作れちゃうLive2D、本当にすごい技術だ…
3 聖夜の受肉会
さて、複雑な経緯を経て一般人オタク8名のバーチャル肉体を作成する顛末をお伝えしてきたが、やはりここまでやったからにはやるしかないでしょ…
受肉会を!!!!!
11月に作成を開始してから約1ヶ月弱、なんとなく自分の中で締め切りを12月25日に決めて制作を進めていたが、なんとか間に合ったためマジで聖夜の受肉会を提案。どんなことでも「会」とか「選手権」とかつければ喜んでノってくれる人種(オタク)のみで構成されているため、スムーズに開催する運びとなったのだった。
🔺当日、続々と集う契りメンツたち
2019年冬の時点で「暖かくなったらみんなで海に行ってラムネ飲んでスイカ割りして、夏っぽいこと全部しようね」と幾度となく約束していたのに、2020年はいろいろなことが重なり、結局フォロワー同士で会うことができなかった。
通話をすれば「早く会いたいね…」と呟き、会いたさが高じて一時期は「フォロワー荘」の幻覚がタイムラインを占めるほどだった。
しかし今、私たちには身体がある!!!
今日、12月25日 私たちは「会う」のだ…
WindowsならLive2D製のアバターを顔にキャプチャできるソフトが無料で配布されているのだが、契ったフォロワーたちは何故かほとんどがMacユーザーだったため、こちらの「2DR」というスマホアプリによって受肉することになった。
Live2Dで作成したmocファイルをこのアプリのファイルに直接保存すれば、すぐにアバターをキャプチャできる簡単仕様とのこと。なんて初心者に優しいんだ
全員にファイルを送付して…
いざ 尋常に受肉!!!!!
キターーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い〜〜〜〜〜
あっ!それ見たかった表情!!!!!マジのヤツじゃん!!!
嘘つけ…こんなに可愛いはずない可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い!!!!!!!!!!!!
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い!!!!!!!!!!!!
こんな可愛いことあるかよ!!!!!!!!!
いっそ目を逸らしたい!!!!!!!!!可愛すぎるという事実から!!!!!!!!!!!!!!!
逸らさせて〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「えっ…ていうか これって…パソコンと繋げて、OBSでこうしたらさぁ…」
え?
ギャーーーーーー!!!!!
もうそれ配信画面じゃねーかって!!!!!!!!!なあ!!!!!!!!
だから早いのよ!!!!!数十分で配信画面の背景作るなって!!!!!
アーーーーーーーーーー〜!!!!!!!!!!!!!「わらわ」って言って〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
4 終幕〜感想〜
正直どんな流れで受肉会が終わったのか全く覚えていないのだが、いつの間にか全員就寝しており、起きたら日付は26日になっていた。
夢かと思ったが、確かに全員のスマホにはバーチャル肉体があり、昨日の出来事が夢じゃなかったことを確信させた。
やってみた感想だが、私としては自分の趣味を詰め込んだキャラクターデザインのアバターを、大好きなフォロワーたちに「好きだ」と言ってもらえた時点で既に限界突破で嬉しかった。
特に、表情についてはモーション作成の段階で一人一人に合わせこだわって付けたものだったので、実際に動くところを見た時は天にも昇る心地で、Live2Dに溶かした1ヶ月が完全肯定された瞬間だった。
実際に自分のアバターをキャプチャしてみると、作り出される表情の基になっているのが自分の顔だとはとても思えず、画面の向こうにいるイラストの彼女がどこまでも遠く感じた。Vtuberってこういう感じなんだな…
自分で作ったアバターを自分の表情で動かす体験は、一度やってみないと分からない奇妙さとくすぐったさがある。ファンとして見ているうちは、バーチャルの肉体はもっと“自分”と密接な位置にあると思っていたので、この感覚はとても意外だった。
あと、実際のVtuberの人を見ている時にはあまり意識しないであろう「アバターを動かしているフォロワーの表情筋」のことを考える瞬間があったと思う。何というか、“アバターが”こういう表情をしている!可愛い!という感情の隙間に、アバターのこの表情を作り出している“フォロワーは”今どんな顔をしているのだろう・・・みたいな感情が差し込まれているというか・・・。
🔺はしゃぐ我々
そして本当に楽しい!!ただの通話でもVtuberのコラボみたいな雰囲気を味わえるし、フォロワーの表情が間接的に見れる状況はめちゃくちゃ嬉しい!!!
私はというと、このアバターを滑らかに動かしたくて6年ほど使ってきたiPhone SE(初代)を新調し、ARKitという課金機能を購入した。もうおしまいなのかもしれない。
ここ最近仕事や将来のことで鬱々とした気分が続いていたが、フォロワーをVtuberにする作業を始めたら色々と前向きに考えられるようになり、日々がめちゃくちゃ楽しくなった。完成してからも、今度はどんなことをしよう?と夢みたいなことをいくつも考えている自分がいた。
きっかけはなんでもいいので、自分の好きな何かを始めてみる事は身体に良いもんだなぁと改めて実感した。それがたとえ実在しないVtuberの肉体作成であろうとも…。
いつまで続くか分からないこの不安定な世の中
皆さんも自分とフォロワーの個人用バーチャル肉体を作成し、大好きなフォロワーたちと画面を通して会合してみてはいかがでしょうか?
私はこれからキャプチャボードを購入しようと思います。
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!インターネットって最高〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!
ここまでお読みいただき本当にありがとうございました!
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https://twitter.com/ancrasterisk/status/1009449043271925760?s=21
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