⑮透果
どこまでも曖昧で純粋なのだ。
周りに好かれるような「私」でいても人は離れていく。
優しいだけでは振り向いて貰えない。
知って欲しくないけれど、見ていて欲しい。
捨てられた時の感覚が残っている。
悩みを聞いて欲しくても、また拒絶されるくらいならと考える。
「手を振り払ってごめん」と謝りたい。
そしてそっとしておいて欲しいと泣きたい。
本当は傍で大丈夫と言って欲しい。
「私」を大切に思っている、と。
求めるばかりで与えない自分にその資格は無い。
ただ自分と周りに正直でありたい。
隠し通せ。
「受け入れない」ことも「多様性」の1つか。
人を傷付けることも多様性か。
自分への曖昧な態度が招く結果。
悲しいなら悲しいと言えばいい。
助けを呼ぶことが全てではない。
自分が残してきた記憶に首を絞められる。
さぞかし居心地の良い城だろう。
全て自分のせいにすればいい。
それで満足するなら。