面出しと棚差し

保育士時代に絵本棚を担当させてもらって、貸し出しが増えたら嬉しいなぁと内心めらめら燃えていた。

貸出ノートを見ると、お気に入りをひたすら借りていく子、色んな絵本を楽しむ子、「あ、この子はじめて借りてくれてる!」と色んな発見がある。貸出ノートの中身はちょっとした物語のようにも感じる。

前年度が棚差しだったため、「あぁ、こういうものなんだなぁ」と思っていたけれど「でも、面出ししても、いいよね?私、担当だし、いいよね?」と思い切って面出しを始めてみた。まずはペーパーバックの絵本を面出しに。すると今まで借りられてなかった絵本が貸出になっていた。「あぁ、そっか。絵を見たら子どもたちは手にとるよね。そうだよね。」と小さな感動だった。子どもたちは絵を見て選んでいるんだ。

私自身は、最近、図書館で借りる時は棚差しを楽しんでいる。その日によって、目にとまるタイトルがちがうところが面白い。その時に関心のあることだったり、季節だったり、気分だったりで気になる絵本が変わる。字を読む大人の楽しみ方なのかもしれない。

ノミガワスタジオでのmakaniまにまにlaniの棚は現在棚差し。「あれも読んでほしいな。これも読んでほしいな。」と私が次々に入荷してしまうため、面出しのスペースがとれない。表紙を見て手に取る楽しさも棚主としてはつくらねばとは思うものの、やっぱり欲張って棚に絵本や本を入れてしまう。「もういっそノミガワスタジオで面出し棚と棚差し棚で、棚を2つ持てばいいのでは・・・?」と悪魔のささやきがきこえてしまったが、いやいや、それは、たぶん、しない。棚を2つ持つってできるのかな?いやいや、しないしない。棚空間のデザインができるようになりたいけれど、しばらくは棚差しです。

面出しで感動した経験があるというのに、今は面出しできない私。

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