初恋
人は誰しも、一度は恋をする。
私はどこかで聞いた噂をずっと信じている。
それは、運命の人についてだ。運命の人は2人存在するという。
1人目の運命の人は、いつもそばにいたい気持ちが強くなる存在だ。
少し離れただけでも不安になり、時間が惜しくなるほど、一緒にいたいと思う。
いわゆる依存というものに近いが、
「人を愛することの辛さを教えてくれることこそが、1人目の運命の人」なのだ。
2人目の運命の人は、一緒にいると落ち着く存在だ。
「この人だったらずっと一緒にいられる」と思える人が、2人目の運命の人であり、
「永遠の愛を教えてくれるのが、2人目の運命の人」なのだ。
私は今まで、そんな噂を信じていなかった。
本当にそうなってほしくなかったからだ。
誰もが経験するような王道な人生を生きたくなかったからだ。
しかし、この噂を聞いた時、
すぐに頭の中に浮かんだのは、
「愛してしまって後悔している人」と、
「愛してよかったと心から思える人」だった。
次回へ続く…