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プライド
ルーマニア鉄道に乗る。
4時間ほどの道のり、ネットで予約した。
1等車両は2等自由席の1.5倍ほどするんだが、指定席を買ってみた。
2両編成の短い列車がホームに来ました。
1等は車両ごとだと思っていたが、車両の半分が1等でガラスのパテーションで2等と区切られているだけだった。
この炎天下に来た列車はエアコンがかかっていなかった。暑い。
自分の席で出発まで待っていると、前に老夫婦が来ました。
他の席が空いてるのに、予約システムいけてないな、って思っていたら、ルーマニアの街中では見ることのないプラダを持った夫人の方が2人席の方に移られたので、Google 翻訳のルーマニア語で、私が替わりましょうか?と画面を見せました。
ラコステのシャツを着た紳士は、軽くうなずき、僕は2人席のほうに移りました。
出発時間になって、ようやくエアコンが動き出した。暑い。汗がひかない。20分後に次の駅で、ヴィトンのバックを持ったご婦人がこられた。
僕が座っていた席だったようで、結局、僕は老夫婦の前の席に戻りました。まだ暑い。
ヴィトンのご婦人が、何やら車掌に話しかけている。車掌は、この車両の乗客達に何やら説明している。わからない。一言もわからない。
トイレに行こうと思い別の車両に行きました。涼しい。とても涼しい。
どうやら僕の車両のエアコンだけ壊れているようだ。
どうりで2等席の人達が別の車両に移っていったわけだ。
別車両で汗が引くまで座っている。座り心地が同じだ。座り心地が1等と同じだ。
よく見ると、ヘッドレストが1等の方が少し大きい。1等の方が通路が広い。シートの色が違う。それだけだ。
2等車両はガラガラだし、1等を予約する意味なかったなぁ。と思いながら席に戻りました。
結局、最後までエアコンは直る事もなく、1等席の人が別車両に移ることもありませんでした。
僕はというと、トイレに行くふりをして別車両を行ったり来たりしていました。
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