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フランス・ブリュッヘン&新日本フィルハーモニー交響楽団 ベートーヴェン交響曲全集

ブリュッヘン&新日本フィルが2011年2月に行ったベートーヴェン交響曲全曲演奏のライヴ。ブリュッヘンにとって2度目のベートーヴェン交響曲全集です。

ブリュッヘン&新日本フィル ベートーヴェン交響曲全集

フランス・ブリュッヘンは、手兵の18世紀Oとともに1984年から1992年までの8年をかけてベートーヴェン交響曲全集を完成させました。
その後、2011年2月に新日本フィルハーモニー交響楽団とベートーヴェン・ツィクルスを行った際のライヴ録音がこの全集です。
さらにその8か月後。2011年の10月に再び18世紀Oとともに自身3度目のベートーヴェン交響曲全集を録音しています。ただ、発売されたのはブリュッヘン3度目のベートーヴェン全集が2012年で、新日本フィルとの全集はブリュッヘン没後の2022年の発売となりました。

フランス・ブリュッヘン&新日本フィルハーモニー交響楽団
ベートーヴェン交響曲全集
ケース表

<曲目と録音年月日>

Disc1
交響曲第1番、交響曲第3番「英雄」 2011年2月8日

Disc2
交響曲第2番 2011年2月8日
交響曲第6番「田園」 2011年2月16日

Disc3
交響曲第4番、交響曲第5番「運命」 2011年2月11日

Disc4
交響曲第8番 2011年2月21日
交響曲第7番 2011年2月16日

Disc5
交響曲第9番「合唱」 2011年2月21日

Sop:リーサ・ラーション Alt:ウィルケ・テ・ブルメルストゥレーテ
Ten:ベンジャミン・ヒューレット Br:デヴィット・ウィルソン=ジョンソン
栗友会合唱団
※録音場所はすべて、すみだトリフォニーホール

録音年月日順にまとめると、次のようになります。

2011年2月8日
 交響曲第1番、第2番、第3番「英雄」
2011年2月11日
 交響曲第4番、第5番「運命」
2011年2月16日
 交響曲第6番「田園」、第7番
2011年2月21日
 交響曲第8番、第9番「合唱」

なお、このツィクルスの合間の2月18日に前項で紹介した、ラモー:序曲、シャコンヌ、モーツァルト:交響曲第31番、シューマン:交響曲第2番 が演奏され、ツィクルス終了後の2月26日に シューベルト:交響曲第8番「未完成」(未CD化)&第9番「グレイト」 が演奏されています。

演奏は、この演奏の20年以上前に行われたブリュッヘン1回目の全集と比べるとおとなしい感じがします。
この10か月後に録音された18世紀Oとのブリュッヘン3回目の全集もほぼ同じ印象なので、これは客演ゆえの解釈の不徹底というよりも年齢を経たブリュッヘンの変化でしょう。

ブリュッヘン3回目の全集は前にも記したように、新日本フィルとの全集の10か月後に演奏および録音されており、個々の曲についてはそちらで感想を記します。
日本のオーケストラが古楽器演奏の鬼才と、普段は行っていないピリオド様式の演奏に挑戦した意欲的な記録です。

次回予告 フランス・ブリュッヘン&18世紀オーケストラ ベートーヴェン交響曲全集

新日本フィルとのベートーヴェン全集の10か月後に録音された、ブリュッヘン3回目のベートーヴェン交響曲全集。
ブリュッヘン&18世紀Oの紹介のとりあえずの最終回になります。

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