東京オリンピック・カブール夏の陣
アメリカとタリバンの間で和平が合意したのは、2020年の初春だった。
アメリカ軍は、兵を退くことになった。
撤兵が始まると、タリバンは和議で決められた外堀だけではなく、内堀も埋め始め、隅櫓まで破却し始めた。
狸おやじかよ。
その間、攻勢を強め、各地の州都を陥としていく。
その間も、和議の詳細を詰める協議は、続いて行く。
その和平文書の草案に、「タリーズコーヒー」と「ピップエレキバン」の語があり、これは「タリバン」を引き裂くものとしてタリバン側が激怒。首都に向けて進撃を続ける。
大坂夏の陣では、豊臣方は青年で、徳川方は爺さんだった。72歳くらいか。
カブール夏の陣では、アメリカ方も爺さんだ。
耄碌していたのがどうかは判らないが、攻められても撤兵を続ける。
周囲の反対に、耳を貸さなかったと云う説も、ある。
だが、タリバンの攻勢は止まらない。
本丸防衛のため、増派を決めた時は、もう遅かった。
それを考えると、太平洋戦争も、大日本帝国の勝算は少しはあったのかも知れない。
アメリカ側に大義のない戦いで兵員が多く戦死すれば、民主国では兵を退く。
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