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4セメを終えて。

お久しぶりです。
前回の「2セメを終えて。」の記事の終わりに3セメを終えても絶対に書きます!とか言ってたのに結局書けずじまいでした。すみません。4セメ終わってしまいました。どうぞ叱ってください。

そして、4セメが終わってしまったということは、私の院生生活も終わってしまったということで。
卒業式を終えてから1週間とちょっと経ち、少し落ち着きつつも新たなステージに向けての準備もしなきゃな〜ってことで身辺整理を始め、その中で留学準備ノートを見つけたので、捨てる前にこのノートに書いてることを全部ちゃんと記事にしたいなと思ったので、まずその前に(なんとか)定期的に続けられた学期ごとの記事を書いちゃおっかなと思った次第です。忘れないうちに。
ただ、なんとなく今夜は眠れずドイツは今深夜3時なので、文章が少しおセンチになってしまっていたらすみません。

前置きが長くなりましたが、4セメを終えてと言いつつ、留学生活もざっくり振り返っていこうかなと思います。あまり考えずぐわーって書いていくので長くなるかと思いますが、どうぞお手柔らかに。


色々と書きたいことはありますが、まずは修士設計ですね。あまり授業のことに触れてこなかったし、詳しいカリキュラムなどはまた別で記事にするかもしれない(少なくともしたいと思っている)ので、ここでは技術的な面よりも感情的な面に重きを置いて記録しようかと。
まーーー何よりまずは、学部の時とどっちがキツかったかって言われると、精神的には院の方がキツかったですね。でも私の大学の修士設計で求められているレベルとしては、日本の学部や院の方が厳しいんじゃないかなって感じです。私の院で与えられる学位は「Master of Arts」であることも相まってか、テクニカル的な法規・設備・構造といった部分はあまり重視されず、好きなことを好きなだけやりなさい!って感じでした(少なくとも私のスタジオは。)いやもちろん考慮することは必要なんですけど、建蔽率とか何とかそういうのは気にしなくていいよって感じでした。そもそも本当にドイツの建築の法規ワカラナイ、、、ドイツの院生だったのに。ていうか正直建蔽率とか日本の法規もちゃんと覚えてないですやばい。これで院生って言えるのだろうか、、、まあそういう海外で学んだことのメリットデメリットみたいな部分もいずれ記事にしたいですね。書きたいこと多いなあ。

特に私のスタジオは、教授が建築家ではなくエンジニアだったため、特にアートの要素強めでしたね。私は学部時代も構造の教授の研究室に所属していたのですが、だからといって構造が好きだったとか構造の研究をしていたという訳ではなく、選んだ理由としては単純にその教授が人として好きだったから、、とかいうと真面目な建築学生から怒鳴られそうですね。でもその教授も、私たちや私の大学の特性を理解していて、「別に構造が好きじゃなくたっていい。意匠がやりたいなら意匠に専念して全然いい。構造は俺が考える(カッケー!)」っていうスタンスだったので、もーそりゃ好きにやらせてもらいましたし、構造家って言っても意匠的センスも持ち合わせている教授だったので本当に楽しくやれました。
今回の院では、特に誰の研究室に所属するとかそういう感じではなく、印象としては設計製図の続きのような感じで、それぞれの教授ごとにテーマがあり、好きなスタジオを3セメで選んで、1年間その教授と卒計を作り上げていく、というような感じでした。なので意匠の研究室〜とかそういう感じではなく、それよりも教授の人となりと設定されたテーマによってそれぞれがスタジオを選ぶって感じでした。そして私の選んだ教授は前述した通りエンジニアだったのですが、学位は宇宙工学?そしてF1とかの車のデザインとかエンジンの設計?とかしてる、ガチエンジニアで逆に建築の知識あるんか?って感じの人でした(失礼)
でもこの教授も私が学部時代に従事してた教授と同じ考え方で、「みんなはやりたいことをやりたいようにやればいい、技術的な面を考えるのはエンジニアの仕事」って感じの人でした。まあ学部の時の教授はルイス・カーンのような綺麗に収まっている建築が好きな教授で私と感性が似ていたのですが、今回の教授はザハとかフランク・ゲーリーのようなフォーム重視の教授だったので、建築的感性としては私とは馬が合わないことが多かったですが、、。

ちょっと教授に対して長々と書いてしまいましたが、具体的にやったこととしては大きくブックレットの提出と最終プレゼンの二つがありました。一応「Master thesis」と名付けられていたのですが、ブックレットは別に論文論文してなくてよくて(してるスタジオもありましたが)デザイン重視でリサーチや図面、レンダリングが綺麗にまとまっているものを6月末に提出、その1週間後に最終プレゼンという流れでした。そしてスタジオごとに優秀者が2人選ばれて、卒業式でその各スタジオから選ばれた優秀者の中からトップ3が選ばれる、というのが通例です。

まあ色々、本当に色々とあったのですが、技術的な面は学部時代に比べるとなんかゆるかったような気がします。学部の卒計の方がリサーチもめちゃくちゃしたし、教授にフィードバック図々しく5万回くらい頼んでたし。でも、家族・後輩・友人のサポートがなく全て1人でこなさなければいけなかった点(設計もだけど家事とかそういうのも含め)、言語面での壁などなどを考慮すると、精神的にめちゃキツかったですね。学部時代も孤独感感じたりとか精神的にキツかったなって思う部分はいまだにあるんですけど、それでも家族は私の味方でいてくれたこと、学内に話を聞いてくれる教授がいたこと(研究室の先生だけでなく)、実家暮らしで家事や料理面での心配はなかったこと、とにかく日本語で自分のフルポテンシャルが出せてたことを考慮すると、やっぱり院のがキツかったですね。自分のやりたいことがうまく説明できない悔しさ、海外の文化なんでしょうけど常に自信満々でいないと取り残されていくような劣等感や圧、そういった小さなストレスが積み重なって心が蝕まれていくような感覚がありました。でもまあそういうこと言うと、「じゃあなんで日本の院に行かなかったの?」って言われそうですけど(実際にこっちの友達に相談した時に言われました)そうじゃない。そういうことじゃないんだよ。それを考慮し覚悟の上で来たことには間違いないんだけどやっぱり経験してみるとしんどいってこともあるんだよ。それでもやらなきゃいけないのはわかってるしちゃんとやるからちょっとくらい弱音吐かせてよ。ってことなんです。すみません。

この記事を書く前に2セメを終えて。の記事を読み返したのですが、今思うと2セメの方がたくさん作業してたんじゃないかなって感じです。というかみんなで学校に残り夜通し作業してたあの感じがより学部時代の卒計に近かった気がします。それに記事内で「きっと卒計もこんな感じになるんだろうな〜」みたいなこと書いてましたが、朝に帰ってシャワー浴びてまた大学即来るみたいなことは数回くらいしかなかったんじゃないかな、、あの頃よりもなんだかんだしっかり自炊したご飯を食べ、部屋は整っており、しっかりと寝ていたような気がします。いいのか悪いのか。「時には全てを犠牲にすることも大事です」と修士設計やってる間に日本にいる教授からテキストを頂いたのですが、『そう言われると私は全てを犠牲にできていたのか、、?』と思ってしまう自分と、『いやいや健康管理がちゃんとできてないと良い設計も生まれない、ちゃんと設計と生活を両立できたんだからこれは成長だ』と思っている自分がいます。実際どうなんでしょうね。

中間発表が5月中旬にあり、まあそれまでも大学で作業はしていたのですがその後から本格的にブックレット提出まで駆け抜け続け、ラスト1週間くらいはもう光の速さで提出日って感じでした。その後1日休息日を設け、最終プレゼンに向けてスライドの準備、、と思っていたんですけど、自分のスキルは模型作りなのにそれを発揮しないまま学生生活を終えて良いのか?と思い、模型は必須じゃなかったんですけど、そこからの4日間プレゼンまで自分の全てを捧げて模型作りに励みました。まあそうですね、この4日間は全てを犠牲にしたって言えますね。久しぶりにしっかり眠れない日々でした。模型作り中ハイキューをPodcast代わりにしてたんですけど、一期一話から見始めたのにしっかり四期まで突入しましたね。ちょうど映画がついにドイツでも観れるようになったので映画館で観てきます!ワーイ!
まあそんなこんなで模型作りに時間を思った以上に割かれてしまい、プレゼンの準備がほぼできず、というか通しで一度も練習できなかったので正直ぶっつけ本番だったのですが(本当に私は院準備の時から何も変わっていない、、)何とかプレゼンを終え、なんと優秀者にまで選んでいただき(通例では2人なのに3人目として選んでくれた)なんとなんと卒業式で表彰して頂けました(通例では3人なのに今年は4人でした、審査員特別賞?)
なんか色々と通例ではないところをねじ込ませてもらったような感じで、こんなこともあるんだなあと思いつつ、絶対にプレゼンの英語は酷かったと思うんですけど、やっぱり頑張って伝えようとすれば気持ちは伝わるのかなとか、無理やり作った模型のおかげかなあとか、言葉だけじゃなくてデザインも使って会話ができる「建築」というフィールドだったからこういうことも起きたんだろうなと感じ、建築という分野で留学という経験ができたことに本当に改めて感謝です。


留学生活もざっくり振り返ろうかななんて冒頭で書きましたが、もうすぐ4000字です。そして只今すでに朝の4時半です。徐々に明るくなってきました。もうこのまま起きてよっかな、、、
記事はこのままだと長くなりまくって終われなくなりそうなので、ここで切り上げることにします。留学生活の振り返りはまた別記事で総まとめ的にやりたいです。やるぞ!

そんなこんなで、グダグダと長くなりましたが。
読んで下さりありがとうございました。


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