【雑記】3x3EYESの第二部が結構な少女漫画だなと思った話

 つい最近、3x3EYESの続編である「幻獣の森の遭難者」を買いました。

 先にこの話の感想を書けよという気もしますが。
 その中で第二部冒頭を思わせるシーンがあったのですが、(どういう流れかは結構なネタバレなので伏せます)その第二部って少女漫画の文脈だなあ……と思ったという話です。

 3x3EYESの始まり方って、普通に少年漫画的な所から入ってるんですよね。
 一応(?)、普通の高校生だった八雲のところに、パイと名乗る女の子が現れて、事故的に三つ目の妖怪である彼女(もうひとりの人格)の下僕にされてしまい、そこから一緒に人間に戻る(なる)ための物語が始まるという。
 要は「天空の城ラピュタ」みたいな、ああいう始まりです。少年のもとに秘密を抱えた少女が現れることで話が始まる。だいたいそんな感じです。

 ですが元々この漫画、増刊号に掲載されていたのが人気が出たので本誌に移ったらしく、たぶんこのタイミングで一部とは逆の構図になったようで。
 つまり、ごく普通の高校生であるパイのところに、見知らぬ男(八雲)が現れて、人間ではないと告げられるところから、敵との戦いと、自分の内に眠るもう一人の人格との物語が始まっていく。
 ちなみにコレなんでそんなことになっているかというと、パイは一部の終わりで行方不明になって記憶喪失になっているので、本来の主人公である八雲の視点で見ると「探し回ってようやく出会えた相手に拒絶される所から始まる」という衝撃的な展開になります。
 まあ、冷静に考えてズタボロの見知らぬ男とか怖ェのでそりゃそうだろという感じはありますが。

 でもこれがパイを主人公として見ると、すごく少女漫画的な始まりだな、と思うわけです。
 「ごく普通の少女が実は特別な力を持っていると知らされ、自分を守ってくれる謎の少年が現れる」ところまで凝縮してしまうと、より少女漫画感が強まる気がします。
 自分で書いといてなんですが、ここまで話の大枠をフォーマットレベルまで凝縮すると、全然違う話になりそうな気が……。もうこれ以上縮めると、ほとんどの特殊能力系少女漫画に当てはまりそうな気さえしますね。
 別に八雲は読者にとって謎の少年ではないんですが……。

 やー、でも私、男性キャラのタイプとしては八雲みたいな方が好みですね。普段はだいたい三枚目のくせにいざというとき格好良い系統というか。開眼するのも良い……。というか、三つ目の妖怪という「目」にフォーカスされた漫画なので、主人公の方もいざというときやパニックになったときに開眼して印象に残せるように糸目なのか~と最近気付きました。遅くない???

 ちなみにそんな二部で結構好きなシーンは八雲が「なぐるぞてめぇ」ってパイに言うところです。
 というか、あまりに印象に残りすぎていて大ゴマな上にそのあたりで話が終わってると思い込んでいたんですが、最近読み返せる機会があったとき、ちゃんとそのあと真意を告白してる上にそれほど大ゴマでもありませんでした。あれ!!?(印象に残りすぎている)

 でも当時は割とさらっと読んでましたが、第二部も結構な秘密が隠されていた気がしますね、いま思うと。スーパー乙女星人のことですけど。

 3x3EYES、本編もそのうち電書で買い直したいですね。何せ最初にハマったのは、あのサイズの本を全巻買いそろえるのは無理な頃でした。後の方とか結構飛び飛びだったので、全巻読めるようにしておきたいです。古い本でも電書で出てると、ちゃんと作者さんに還元されていくのが嬉しい限りですね。オタクは作者に金を投げたい生態をしている生きものなので。
 あとは今読めなくなっている外伝を読ませてほしいです。電書でもいいんで纏めて出してくれないですかねぇ……!!?!?
 この機会に幻蔵人形鬼話とか、九十九眠るしずめとか読んでない話にも手を出してみたいですが。

 せっかくなので合本版の1巻置いときます。
 二部の好きシーンは3巻の終わりなのでちゃんと載ってます。

 それでは今日はこのへんで。

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