フレンチポップと中島みゆき
クアラルンプールでのバス待ちは先が見えない。1時間以上待っても来ない時もあれば、時刻表の10分前なのに発車する時もある。
今日は前者で、大学の最寄りの駅にあるバス停で大きなペットボトルの飲料水を抱えてまだかまだかとバスを待つ。
バスの発車を待ちながら、Ade(本当はeの上にピンインみたいなのがつく)というフレンチポップのアーティストと中島みゆきのプレイリストを交互に聴き、気持ちを落ち着かせる。
我ながら変な聴き方だと思うが、最近ハマっている。
どちらも格好良い女性が歌っていることは共通しているがそれ以外に共通する部分はあるのかと聞かれてもピンと来ない。(フランス語は全く分からないので歌詞は理解できない。)
エミリーインパリスというドラマに触発されてフレンチポップを聴き始めたのはここ数日だ。
何となく聴いてみたらパリのイメージにぴったり合うお洒落で、でも騒々しさがなく心地よく聴ける音楽だ。どこか孤独さも滲む。今まさに私が求めている音楽だった。
中島みゆきは全ての歌で力強く人生をうたっている。きっと歳を重ねれば重ねるほど心の奥深くまで沁みるようになるのだと思う。
見たことのないヨーロッパの景色に思いを馳せ、そして自然に飛行機で7時間分離れた故郷を思い出す。こうして離れた場所で想っているくらいが丁度良いような気がする。
居る場所が変わって、音楽の聴き方も変わった。