私が現在の業界を目指した理由
私はもともと病院薬剤師になりたいと考えて、薬学部に入学しました。その一番大きなきっかけが、母が小学5年生の時に白血病になったことでした。その時は白血病の新薬が出始めた頃で、薬は限られている中、母は薬が合わず、副作用に悩む姿を目の当たりにしました。それを見ているうちに、自分が薬の知識をつけて、より良い選択肢を提案できるようになりたいと考えるようになりました。
その一方で、私は叔母がアメリカに住んでいたことがあり、私も何度か遊びに行かせてもらって、素敵な思い出がたくさんあり、海外に住むと言うことも私の一つの夢でした。
高校で進路を決める際には、薬学の道に進むか、英語の道に進むか、悩みました。しかし、英語を学んで、そしてそれを活かして自分の道を切り開く自信は当時の私にはありませんでした。また、やはり薬学は学びたかったし、知識だけでなく資格も取得できるため、家族の応援もあって、薬学の道に進むことに決めました。
実際に、薬学部に入学してみて、最初は苦手な理系科目と大量の暗記に苦しみました。しかしそれも時間と共に慣れてきて要領を掴んできた頃、また海外に行きたいと言う思いが強くなりました。
それが大学3年生の時で、自身の人からのみられ方に嫌気が差していた時でした。海外に行くことは何かのきっかけになるのではないかという安易な思いでカナダに6週間の留学をしました。
英語はもちろん全く話せなかったのですが、なぜかたくさんの友達ができ、とても楽しい時間を過ごしました。
この経験を通して帰国後、絶対に英語が話せるようになりたいと思うようになり、真剣に英語を日常に取り入れ、今ではコミュニケーションは苦なくできるようになりました。
その中で、将来は海外に移住したいと言う思いが再び強くなりました。
しかし、私の専門は薬学で、海外に住んだ場合、どのように生活をしたら良いのか全くわかりませんでした。
だからとりあえず、その頃はブログを書き始めたり、Youtubeをしてみたり、プログラミングでサイトを作ったり、とにかくどこにいてもできる働き方を模索していました。
しかし、私にとってブログを書くことや、自分の知っている情報を伝えることのできるYouTubeは楽しかったですが、これを職にしようとは思えませんでした。
私にとっては、趣味の一環です。
そんなことを考えていた頃、薬局・病院実習に行く時期がやってきました。実際に現場を体験してみると、様々な気づきがありました。
一つ特に印象に残っている経験があります。
それは、病院実習で6週間一人の乳がんの患者さんの副作用改善に向けて奮闘した日々です。内容は省きますが、最終的にはその患者さんの副作用の原因は、服用していていた薬の量が彼女にとっては過剰で、それにより副作用が起きていたことがわかり、医師にそれを伝え、体調が改善しました。
この経験を通じて、今回私はこの患者さんの副作用改善に関わることができたけれど、世の中には副作用で悩んでいる方や、薬がなくて困っている人は、私の目の前にいる患者さんだけでなく、もっとたくさんいると言うことを改めて感じるようになりました。
そして、私は病で悩んでいる多くの人の人生に転機をもたらす人の一員になりたいと思うようになりました。
それが決まると、どのようにそのような関わりができるのか、職種をひたすら調べ、業務内容と照らし合わせました。
それをしているうちに、自分が惹かれた職種は、患者さんの人生に影響を与えることができる上、海外でも働くことができると言うことがわかり、私の夢である海外に住むと言うことも叶えられると気がつきました。
それがわかると、私の夢は定まりました。
これは私の中の、人生のある側面を切り取った夢で、もっとたくさんやりたいことはありますが、職を通して私ができることのうちの一つです。
実際に、職についてみたら、また道は変わるかも知れませんが、自分が選んだ道は自分で正解にしていく強さがある人になりたいので、とりあえずは頑張ってみようと思っています。