//Roots// なんくるないさー
みなさん、突然ですが
なんくるないさー
という言葉をご存知ですか?
有名なうちなーぐち(沖縄の方言)ですよね。ご存知の通り、なんとかなるさっていう意味には変わりないのですが、ただ単に、何もしなくてもなんとかなるさー!っていう意味ではないみたいです。
私もそういう楽観的な言葉だと思っていたのですが、ある日友人に相談事をしたとき、なんくるないさーの本当の意味が素敵なんだよって教えてくれたんです。
その時にこれを送ってくれました。
素敵ですよね。
決して楽観的な「なんとかなるさ」ではなく。
この言葉は、絶望に追いやられたたくさんのうちなんちゅ(沖縄の人々)を救ってきたのです。
言葉って、それぞれ辞書に書かれてるように一言で表されるような意味を持っているけれど、言葉ひとつひとつ、人間の数だけそこに付加された意味が存在していると思っています。だからこそ、人が発した言葉の真の意味がわからなかったりして、難しいなぁ…って思います。でも、同時に言葉って面白いな、深いなあ、とも思いますね。
話が逸れました、戻します…
「なんくるないさー」のルーツを知りたくなったので、少し調べてみました。
太平洋戦争中の沖縄戦で、現地の人々は大切なものをたくさん失いました。
大切な場所は無くなり、大切な人も死に。
その先の人生の希望のかけらすら無く、ただ、ひたすら、流れる時間を耐え、耐え、耐え続ける日々だったことでしょう。
今、こんな状況に自分が置かれたとしたら。
みなさんどうしますか。
もしかすると、今、まさに、希望も持てず絶望の日々を送ってる人もいるかもしれません。
そんな時、生き残った人たちは「命どぅ宝(ぬちどぅたから)=命は宝」という言葉を生み出しました。
ただ息をして生きてるだけでも、それだけでも十分価値がある。
この言葉にすがり、命を繋いでいた人もたくさんいたことでしょう。
しかし、戦争に負けた日本。米国の支配下に置かれた沖縄。そう上手くはいかず。
苦しむ毎日…その中で生まれたのが
「まくとぅそーけー(正しいことをすれば)なんくるないさー(何とかなるさ)」
という言葉だったそう。
挫けずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつか良い日が来る。人として正しいことをし、誠実に生き、懸命に努力したならば、きっと上手くいく。
真っ暗闇で光は見えずとも、生きる意味を見い出し、明るい未来があることを信じ、前を向いて一生懸命歩き続けていたんだと思います。
本当に強いですよね。かっこいいな、って思いました。
人生ってどうやったって先が見えないですし、不安になることもあります。私もたくさんあります。でも、信じること、頑張ることはやめてはいけないなって思いました。
人生上手くいかないな、って思う時は
なんくるないさー
を思い出してみてください。
正しいことをしているかも分からなくなってしまうこともあるかもしれませんが、あなたが正しいと思うことは全て正しい。そう信じて努力していれば、いつか、上手くいく。「なんくるないさー」に救われてきた人々もあなたを応援してくれることでしょう。