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【ヨーロッパ列車旅】1ヶ月で17カ国旅してみた景色⑦オーストリア・リンツ、チェコ・チェスキークルムロフ

イギリスから出発して7日目。この旅5カ国目となるオーストリアと6カ国目となるチェコへ行きました。スイス・ブフスからオーストリア・リンツまでの移動は夜行電車で6時間。そして、リンツからチェコ・チェスキークロムルフまではバスで2時間です。

夜行電車に乗ったのは、今回の旅で2回目でした。前回はアムステルダムからチューリッヒまでの電車でしたが、スイスでの記事でも書いたように、夜行電車では寝台席を予約することをお勧めします。

今回はリンツ行きの夜行電車に乗りましたが、6人部屋のコンパートメントで、なかなかにきつい体験でした。まるでハリーポッターのようなコンパートメントで、満席の状態で6時間を過ごしました。目の前の方は知らない方で、足を伸ばすこともできません。さらに、窓側の席では冷房の風が直接当たり、とても寒く感じました。風を和らげようとハンカチを置いてみましたが、それでも寒さはしばらく続きました。夜中で電気は消され、就寝モードに入るも、狭い部屋で向かい合わせにぎゅうぎゅうに座って寝るのは、この旅の中で最も寝心地が悪かったです。
前回の夜行電車は普通席だったので、照明が暗くなることはなかったですが、周りに人がいなかったため、今回の席の方がきつかったです。

リンツには明け方5時に到着しました。リンツはオーストリアの第三の都市で、ウィーンとザルツブルクの間に位置しています。音楽と芸術の中心地としても知られ、美しい旧市街と近代的な建築が素敵な街です。

ただ、今回はリンツに滞在できる時間はわずか3時間でした。午前8時には次の目的地、チェコ・チェスキークロムルフ行きのバスが出発します。明け方に駆け足で観光をしましたが、静まり返った街の風景はとても新鮮でした。

新大聖堂 (Linzer Mariendom)
Hauptplatz Linz

そして8時、バスでチェスキー クルムロフへ向かい、2時間後に到着しました。バスターミナルにはロッカーがあり、荷物を預けて身軽に街を歩くことができました。

バス停にある建物 ロッカー 有料トイレ 小さなコンビニがついています
奥行きも高さも広くバックパックも余裕で入る大きさ。カード決済できました。(100CZK/24h)

チェスキー クルムロフは、チェコ共和国南部に位置する美しい中世の街で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。特に有名なのは、街の高台に建つチェスキー クルムロフ城です。そして、その周囲には16世紀から18世紀にかけて建てられた美しい建物が並び、歴史的な雰囲気を色濃く残しています。

特に目を引くのは、城をはじめ街の建物に描かれた壁画です。これらの壁画は、チェスキークロムルフの特徴的な装飾の一部で、建物に彫刻を施す代わりに絵画が使われました。中世の時代、建物に彫刻を施すことは財政的に困難だったため、より安価で効率的な方法として絵画が採用されたのです。このため、チェスキークロムルフの街では、至る所に美しい壁画が見られます。小さな街ですが、歴史的な建物や美しい壁画、おしゃれなカフェやショップが立ち並び、楽しめます。

街並みだけでなくヴルタヴァ川も魅力の一つです
川が街を取り囲み城の周りを流れる風景がとても素敵です

街に到着して、まずはブランチを食べに「Masná 130 House﹠Café」へ行きました。 雰囲気も可愛くオシャレなお店で人も多く混雑していました。

チェコ語が分からず、また混雑で焦ってメニューの一番上を注文。
スクランブルエッグの味付けが美味しかった。
スイーツやパンも美味しそう

食後はスヴォルノスティ広場や聖ヴィート教会など、街中を散策しました。チェスキークロムルフの街並みは歴史を感じさせる美しい建物が立ち並び、街を歩くだけで楽しいです。そしてやはり印象的なのは、街中の建物に施されたレンガ模様や窓を模した壁画です。これらの壁画は、建物の装飾としてだけでなく、チェスキークロムルフならではの特色を感じさせてくれます。

聖ヴィート教会 14世紀に建設されたゴシック様式の教会です
壁画が施された建物
窓からこちらを覗く人も描かれています

次に川沿いを歩きチェスキー クルムロフ城へ向かいました。ここでは特に多くの壁画が施されており、壁一面に描かれた彫刻や煉瓦模様の絵が印象的です。遠くから見ると、それが絵だと気づかないこともあります。まるで不思議な絵本の世界に迷い込んだような気分になりました。

彫刻が絵で描かれている。塔の装飾も壁画です。
屋根の張りの部分は細かい絵が描かれています。

城からはチェスキークルムロフの街並みを一望することができ、特にヴァルタヴァ川に囲まれた景色が印象的でした。川が街を取り囲み、静かな水面に映る建物や橋がとても綺麗です。

お城の中でお土産としてコースターを1枚購入しました。バックパックの旅では、かさばるお土産を買うことができないため、日常的に使えるコースターを各地で購入することにしています。コースターに描かれた景色が綺麗だったので、その場所を店員さんに尋ね大体の場所を教えてもらいました。お城を出てコースターを片手にしてその景色を探し始めました。すると、朝通った橋の近くにその景色があることがわかりました。最初に通ったときには気づかなかったので、良い景色を発見できてとても嬉しかったです。

川は見ることはできないけれども、おそらくこの場所でしょう

他にも可愛らしいジンジャークッキーのお店で自家製のメドヴィナ(Medovina)というチェコで古くから親しまれている蜂蜜を発酵させた甘口のリキュールを試飲したり、可愛い雑貨のお店やチェコのスイーツ「トゥルデルニーク」のお店を見て回ったり、チェスキー クルムロフの街並みは、どこを歩いても可愛らしく、歩くだけで心が癒されました。

今日は19時にバスで移動するため、早めに夜ご飯を食べに行きました。選んだのは、ビール醸造所が経営する「Historický pivovar Český Krumlov」というお店です。店員さんもフレンドリーで料理も美味しく、楽しい食事を過ごすことができました。

スヴィーチコヴァー・ナ・スメタニェ(Svíčková na smetaně)チェコの伝統料理。
牛ヒレ肉を野菜ソース煮込み蒸しパン、クランベリーソース、生クリームが添えられてます。
ビーフタルタル(Tatarák)
細かく刻んだ生の牛肉がスパイスで味付されています

ご飯の後バスターミナルに戻り、荷物をピックアップしてバスに乗り込みました。次は、「千年の都」と呼ばれるチェコ・プラハに向かいます。

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