「感謝と祈り」第231話
八十六年の人生を振り返り、 人生で一番大事なものは何かの質問に、 稲盛和夫氏はこう即答されている。
「一つは、どんな環境にあろうとも 真面目に一所懸命生きること・・・・・・
(私が)ただ一つだけ自分を褒めるとすれば、 どんな逆境であろうと不平不満を言わず、 慢心をせず、いま目の前に与えられた仕事、 それが些細な仕事であっても、 全身全霊を打ち込んで、 真剣に一所懸命努力を続けたことです」
「それともう一つは、やはり利他の心、皆を幸せにしてあげたいということを強く自分に意識して、それを心の中に描いて生きていくこと。
いくら知性を駆使し、策を弄しても、自分だけよければいいという低次元の思いがベースにあるのなら、神様の助けはおろか、周囲の協力も得られず、様々な障害に遭遇し、挫折してしまうでしょう。
“他(た)に善かれかし” と願う邪心のない美しい思いにこそ、周囲はもとより神様も味方し、成功へと導かれるのです」
このように稲森氏は仰り、利他の心で、真面目にコツコツと目の前の事に、ひたすら努力されました。
「どんな環境にあろうとも…」という言葉には、元ノートルダム清心学園大学の理事長の渡辺和子先生の「置かれた場所で咲きなさい」という言葉に通じるように思います。
地面に撒かれた花の種は、その場で咲くしかないが、どんな逆境にあっても、文句を言わないで美しく咲こうとするから、強くてしなやかである。
そして、利他の心で行動すれば、神様も味方して、お互いを活かし合うことが出来る。
そして「奪い合えば足りぬ、分け合えば余る」という相田みつをさんの言葉を思い出します。
稲盛会長がおっしゃるように、慢心せず、他人を思いやって、目の前の事を一生懸命やっていく強い心を持ちたいものですね。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。