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「無功徳(むくどく)」という禅語は、達磨(だるま)大師の言葉とされるものです。

由来は達磨大師と梁(りょう)の武帝との問答から始まります。

武帝は、自分は写経もしているし、仏教寺院を多く建て、僧へも手厚い布施をしている。自分にはどんな功徳があるのでしょうか.…と尋ねたのです。

それに対して、達磨大師ははっきりと
このように言っています。

「功徳はない」と。

それはなぜなのでしょう?

人は見返りというものを期待した時に、功徳というものをゼロにしてしまいます。

もちろん、達磨大師が武帝の行いを全く評価しなかった訳ではないと思います。

でも、見返りを求めて、何かを期待して行う行動には、あまり意味がないという事を教えたかったのかもしれません。

見返りを求めて、何かをするよりも、誰かが喜んでくれたり、自分が行動する事で充実感を覚えていく方が、はるかに価値がある事なのです。

実は私も学生時代、友人の誕生日を聞き出し、毎月誰かの誕生日にプレゼントをあげた記憶があります。

でも、私の誕生月は3月なので、春休みで忘れられてしまった事があり、随分ガッカリした思い出があります。

見返りを求めていたから、損をした気持ちになったのでしょう。

本当に友達の誕生日を祝ってしたのではなかったのですね。

それなら、最初からしないか、心から一緒に祝ってあげて、あとは全て忘れてしまった方が気持ちがいいですね。

「かけた情は水に流し、受けた恩は石に刻む」という、仏教の言葉があります。

やはり無償の愛は、何よりも崇高なのだと改めて感じた次第です。
人生は日々修行の連続ですね。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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