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枡野俊明さん(曹洞宗の住職)の本の中に、こんな一説がありました。

🍀「いい言葉」を使うこと。
何故なら、言葉には恐ろしいほどのパワーがあるから🍀

「悪事千里を走る」という諺がありますが、悪口、陰口の伝承速度は速いものです。

陰口をたたいた分、どこかで自分もその俎上にのせられるものなのだそうです。

陰口、悪口の反対に、「愛語」という言葉があります。

これは禅の教えから来ているようです。

『正法眼蔵』の中にある道元禅師の言葉に、こんな言葉があります。

🍀「愛語は愛心より起こる。
 愛心は慈心を種子とせり。
 愛語よく廻天の力あることを、
 学すべきなり」

相手に慈しみの心を持って語る愛語は、天地をひっくり返すほどの力がある.…
というのがその意味です。

この愛語のパワーを知って置く必要がありますが、親愛の情を持っていることが伝わる軽口や、ユーモアを感じさせる他愛もない悪口なら、案外問題はないのかもしれません。

その場を和ませることが、期待できる場合もあるからです。

それに、100%いいところばかりという人はいないし、100%悪いところばかりという人はいません。

ならば、目を転じて、相手の良いところ、長所を見つけて褒めるのが一番良いと思います。

でも大事なのは、とにかく相手を持ち上げておけばいいという安易なものではなく、本当にいいなと感じるところを見極めて、心から褒めるという事でなければ意味がないのです。

「何故、このように悪口が絶えないのか。
人々は他人のちょっとした功績でも認めると、自分の品格が下がると思っている。」
と文豪のゲーテは言っています。

しかし相手を認めても、自分の品格が下がることは決してありません。

妙なプライドやこだわりを捨てて、相手の良いところを見つけて褒めるという事を、出来るだけ実践していきたいですね。

今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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