yumu_oto_e_shi

「Yuètù」と「exotic sham munchkins」のひと

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最近の記事

15.「クロネコ」

さっきすれ違った猫です 完璧な歩幅です さっきすれ違った猫です 横切ったつもりです さっきすれ違った猫です その日暮らしです さっきすれ違った猫です 今夜は月とデート 薄い闇で確かな黒を纏って歩く 誰かにみつかるかも 口を開くと赤いハートが漏れだしそう 誰にもみせたくない 愛は知らないけど ここから連れ出して きみは悲しむけど 言葉を紡がせて 愛して めいいっぱい ここにきてよ 探してよ ねぇ さっきすれ違った猫です 光(あか)りは月だけです さっきすれ違った猫です

    • 14.「どんなことがあってもぼくはここに戻ってこれるから」

      ねぇぼくの声はそっと響いて 光跳ねる海みたいに きみを呼び寄せるよ どんなことがあってもきみは いつでもここまで戻ってこれる あぁぼくの声はぬるく漂う 光泳ぐ海みたいに すべてをつつみこむ どんなことがあってもぼくは いつでもどこにでもきみを連れていく きいてほしい みててほしい はやくほしい ずっとほしい もっとほしい ぜんぶかなえる ねぇぼくの声に羽がはえても 光眠る海みたいに きみを守ってるよ どんなことがあってもきみは いつでもどこまでもあるいていける

      • 13. ピンク

        ねぇぼくの声をきいて 光跳ねる海みたいに きみを呼び寄せたいだけ きいてほしいな きいてほしいな きいてほしいな みててほしいな きいてほしいな きいてほしいな はやくほしいな ずっとほしいな ねぇぼくの声は消えて 光のない海みたいに きみを沈ませそうだね 消えてほしくない 消えてほしくない 消えてほしくない 知ってほしいの 消えてほしくない 消えてほしくない 待ってほしいな 触れてほしいな 愛を 愛を 愛を ぼくに 愛を 愛を 愛を きみからぼくに 愛を 愛を

        • 12. 燃える

          喉をついて吐き出す こんなにも恐ろしいものを 汚れたやつら以外 目をそらすであろう それを耐熱硝子にのせて きみに食べさせる なんて美しいことだろう 汚れさえもまじまじと見つめることが 純粋というならば ぼくもいくらか純粋だろう だからきみのも吐き出して ぼくに食べさせてほしい やつらと ぼくらの 違いはなに

          11. そっちとこっち

          たくさんのいろ かきあつめてはまた まあしろでおおいかぶせていく わたしのなかでうごめくいろたち ぜんぶつつみこんで どこにでもいける その身体で考えて その心で動き回って ぼくの可能性を使い切ればいい その身体で考えて またここで会おうよ ぼくの可能性を使い切ればいい その身体で考えて この声が絶えるまで ぼくの可能性を使い切ればいい わたしのなかでうごめくいろたち ぜんぶつつみこんで きょうはどこにいこうか

          11. そっちとこっち

          10. すみれの花の砂糖づけ

            特急ロマンスカーで、もうすぐ箱根湯本駅に着く。そんなタイミングでこれを書き始めたのだから、書き終わるころにはきっと、まったく違うわたしになっている。   新宿駅のホームで「なんだ観光客ばかりじゃないか」とサラリーマンが言っていたが、特急ロマンスカーというのはそういうものだろう、と思った。わたしは物事の認識をころりころりと変えてしまう。タイミングが違えばあのサラリーマンの気持ちに寄り添っただろう。   星の王子さまミュージアムが今月いっぱいで閉館する。一度は訪れてみ

          10. すみれの花の砂糖づけ

          9. 沸点

          熱にうなされているあいだに、いっぱいいっぱいあれやこれやと思い出してしまった。 自分の力だけで生きてこれたわけじゃないけど、自分の力がなかったらとっくにあのときとかあのときに死んでいるはずだから、あえて自分の力の話しかしない。(では自分の力とは、みたいな話は、わたしは結局のところ心理学的立場からの唯物論派だから避ける。) ずっと辞められなかったことを自分の力で辞めたこととか、いやだと思えなかったことを自分の力でいやだと言えるようになったこととか、とにかく自分のために自分の

          8. 2014:10:05:15:33

          あなたには時計しかなくて  天使をじっと待っている Tumblrより

          8. 2014:10:05:15:33

          7. 2018:10:09:02:18

          たおやかな花 ひっくり返して 夜がやってくる 雲が座っている 祈らない みるだけ 星を撮した瓶 少し傾いて 朝がやってくる 風が撫でていく  僕らは無い あるだけ tumblrより

          7. 2018:10:09:02:18

          6. 「御注文のお品は

            お揃いではないですか、足りないものはなんでしょうか」。   デザートになりたい。コース料理の最後を飾るデザート。   とあるフレンチシェフは言った。「デザートが、メインディッシュよりも目立ってどうする。メインディッシュよりもデザートで客のリアクションがいいだなんてことは許せない」。   なんという価値観。例えば、自分の本の裏表紙の裏の素材や色などを一切気にしないという小説家も、きっとたくさんいるのだろう。例えば例えば、どれだけ素敵な映画でも、気を抜いたところが

          6. 「御注文のお品は

          5. ビーカー

             合理的な考えや行動は、自分自身のためにある。よね。    汗をかくのがきらいと言うけれど、ほんとうにきらいなのは、汗をすぐに流せないこと。最近はそういうコミュニケーションが多いな。おとなって雑。よね。    時間が経つほど得るものはなに。時間が経つほど失うものはなに。どっちもコントロールできるもの。よね。    わたしの言葉に振り回されるひとをしあわせにしたいはずなのに、"きもちはんぶん"わざと傷つけている。よね。    

          4. 雪について

             環境要因。自分以外の要因を認めてみる。背負い切れなくなったときに誰かの肩を借りるよりは諦めてしゃがんでみる、一息ついてみる、そういう方法も悪くない。    完璧主義。音楽や絵、何かに生かされてきたひとほど付き纏われる、宿命。休めないひとたち。わたしとわたしの大事なひとたち。    「なんでもわかる、自分のこと以外なら」。    博愛主義。認めること。認めることと拒否をしないことは同義ではない。あなたはあなたでいい、だから必要以上に距離を縮めることはない、そうやって相

          4. 雪について

          3. 合意的現実

            歴史の勉強がとにかく苦手。だけれどテレビの特集とか大河ドラマとか、観始めちゃうと止められないみたいなヤツ。ドラマティックじゃないと頭が動かないのかも、昔から暗記ができなくて、とにかく社会科系の勉強は避けてきた。数字と言葉が好きだし満足してる。   高校時代にひとりだけ、たくさんのプラスアルファを混じえた授業をする倫理学の先生がいた。その先生の授業はプリントが完璧に作られていたから、理系クラスのわたしたちにとっては絶好の昼寝チャンスタイムだった。頭を上げてニヤニヤしなが

          3. 合意的現実

          2. わかること

             名前がいくつかある。お好きなように呼んでいただいて、しっくりくるものを選んでいただいて、そのときどきで変えていただいて、自由にしていただいて構わない。    名前を呼べないときがある。普段の呼び方も苗字も仲間内のニックネームも、どれもが当てはまらないとき、少し悪戯な気持ちであたらしい名前を考えてみたり。    名前を呼べるということは、その名前の相手と何かしら関係があり少なからず情報があるということだ。    名前を呼ぶということは、自分にとっての相手を示すという

          2. わかること

          1. ブログをかく そして

             ブログという言葉が10年先でも使われているだなんて、想像もしなかった14歳の頃、カノジョは文字を打ち打ち、セルフィーを載せ載せ、ネットワークと呼ばれる毛糸を手繰り寄せることだけに必死。    中高一貫女子校という環境に護られた学生生活、そして素晴らしい(※1)オトナたちに囲まれた"映画のような"世界。毎日が退屈、ときどき叶う嘘のような(夢のような)甘い時間は呼吸ができて。復讐と自傷的行動の繰り返し。悪いこと(※2)ならなんでもやった、だから死んだら地獄に堕ちるし、神様

          1. ブログをかく そして