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【終章】ハタチの女子大生、ソープ嬢のワタシ

「正味の話、月にどのくらい稼ぎたいですか?」

──就活のことを思えば、ソープの面接くらい大丈夫だろう、とたかを括っていたけれど、その答えは準備していなかった。つい、反射的に単純計算した金額を答えてしまう。

「月いくらというか……10月までに300万くらいに考えてました」
「それだけ? たった?」

今度は、もっとリアクションに困った。

たしかに広告には、月100万とか、200万とか、ずいぶん大きな金額が書かれていたけれど、素人の大学生にそんな金額が稼げるとは思えなかった。
大学に通いながら、月に30万でも50万でも稼ぐことができるなら、今、塾講とファストフードのバイトの掛け持ちで、十数万そこそこを稼ぐのがやっとの私にとって、それは、充分すぎるくらいの金額だった。

【第3章】ハタチの女子大生、ソープ嬢のワタシ


ここからは、【第3章】からの続きです。
どうぞ、あわせてお読みください。

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