安く滞在する韓国忘備録:観光用
2018年8月1日から9月1日まで韓国へ行きました(私とツレ(夫)の二人旅行)。その忘備録。観光客目線で美術館のことなどはあまり書きません(すみません)。
・今回の旅程はこちら
成田(飛行機)→釜山(バス)→巨済島(バス)→光州(バス)→ソウル(飛行機)→成田
・ハングル文字は少し読めるようにすると、旅が楽
英語も日本語表記もない場所もあるので、意味がわからなくても読めるようにしておくと、なにかと便利です。特に安く滞在したい場合は、ローマ字や英語表記のない場所に行く頻度が多くなります。
私は「1日で覚えるハングル文字」みたいな本を買って覚えました(一番基礎的なやつだけですが本当に1日で覚えたけれど、教え方がこじつけ過ぎて、こんな覚え方したくなかった。。。という気持ち)。文字だけでなく意味も知りたい人は、漢字から覚える系のが効率良いです。
・交渉ごとは「NAVER Papago」と「Google Translate」
英語は日本で使うのと同じくらい通じますが、韓国語で伝えた方が相手も身構えずに会話できるので、喋れない時は翻訳アプリを使うとスムーズです。
翻訳アプリは、喋りで変換する時は「NAVER Papago」。日→韓、韓→日、両方とも音声入力の精度が高いです。使う時は簡潔に、書き言葉のような感じで話すとよいです。また、相手にもスマホに向かって喋ってもらっても意外と会話できます。
案内や説明の文字が読めなくて困るときは「Google Translate」の手書き入力が役立ちます。ハングル入力をスマホに入れていなくても、手書きから予測変換してくれ、さらに詳しく調べたい時は予測変換された文字をコピペしてググれます。
英語は日本人のように「本当は知っているけれど間違えるのが恥ずかしいから喋らない」というのが少ないので、観光客としては喋ってもらえて助かります。あと日本人英語と発音が違うので、最初は英単語が聞き取りづらいかも。英語の「Hot coffee」が日本語だと「ホットコーヒー(平たい)」、韓国語だと「ハットコピ(つまってる)」という感じ。
・支払いはクレカを中心に、Tマネーカードも使いやすい
小銭の買い物でもクレジットカードが使える場所が多いので、基本はクレカで支払いました。たまに外国のクレカを読み込まない機種もあるので、その時は現金で。レートの面で言えば、現金は空港で少額換金して、残りは明洞の換金所が鉄板のようです。
あとは日本のスイカのような交通系カードのTマネーカードは買っておいた方がよいです。コンビニやタクシーでも使えます。売り場は駅の券売機。チャージは券売機やコンビニのレジで。日本に帰るときに券売機でカードを返却すればデポジットも返金されます。
・プリペイドSIMが良い、カフェはだいたいWifiと電源がある
「publicWifi」というフリーWifiが町中を飛んでいるので、それを捕まえても良いですが、人が多い場所では回線が細くてなかなか繋がりません。田舎の巨済島では海でも繋がっていたし、都会の釜山や光州でもそこそこ繋がっていたのでSIMカード要らないと思っていましたが、ソウルではフリーWifiはどこも回線が細くてダメでした(韓国の全人口の4割はソウルに住んでいます)。
カフェや飲食店の多くはWifiを提供しています。だいたいレシートにIDとパスワードが書いてあります。書いてない場合は店員さんに聞くと、手書きで情報をくれます。電源もだいたいはあり、ない場合は「携帯を充電したい」と言うと電源のある場所を教えてくれます。
プリペイドSIMは、空港やコンビニ、日本でも買えますが設定するのにネット環境がないとダメなのと、設定自体がちょっとめんどくさいです。私は一番安い「EG SIM」をコンビニで買いました(空港では売り切れでした)。詳しいことはこのサイトをみてみてください「韓国でプリペイドSIMカードを使おう!〜これでWiFiいらず」。
・グーグルよりもネイバー、ラインよりカカオトーク
グーグルよりもネイバーが強いので、ネイバーマップの方が正確のようです(グーグルは徒歩が出ない)。メッセンジャーは韓国の人はカカオトークを使っています。カカオタクシーを使うと韓国語が話せなくても、アプリから行き先を運転手さんに伝えられ、すぐにタクシーが来ます。
・長距離バスは使いやすい。近場は地下鉄・バス・タクシーの組み合わせ
都市部は地下鉄、バス、タクシーが整備されていて移動は楽です。地下鉄の駅の多くはコインロッカーを備えているので、早めに荷物を預けて行動すると移動中の疲れは軽減されます。美術館にもだいたいロッカーがあります。見当たらない場合、係の人に聞くと預かってくれます。
移動時に荷物が多い時や、乗り換えが多くて地理がわからなくなった時、3人くらいで移動する時は、初乗りが300円程度のタクシーを利用した方が電車より安上がりで早くて楽な時もあります。ただし黒くて立派な「模範タクシー」は料金が2〜3倍するので注意。
韓国の高速バスは、高速バスターミナルが整備されていてチケットカウンターや待合場所もわかりやすいです。ネットで事前予約もできますが、外国語案内はよくないです。また乗車時間の少し前にチケットカウンターで買っても売り切れていることはあまりないです。バスは広々していて、運賃が安いです。
・宿泊は、1泊や2泊ならチンチルバンもあり
韓国は銭湯文化が盛んです。ただし、街のあちこちにある温泉マーク「♨︎」は安宿(モーテル)で、銭湯ではありません。
お風呂には、「沐浴湯(もぎょったん)・サウナ・チンチルバン」という三種類があり、沐浴湯は銭湯、サウナはサウナ、チンチルバンは服を着たまま入る低温サウナのことです。チンチルバンはだいたい24時間で、男女共用の休憩所があります。男女雑魚寝(女性専用部屋があるところも多い)ですが簡易宿泊所としても使用できます。簡単な食事もできます。
チンチルバンはどこも1000円前後のサウナ付きのスーパー銭湯なので、ホテルよりも安く、飲み会で終電を逃した人なども簡易宿泊所として利用しています(お風呂やサウナの種類が多いので、泊まらなくてもチンチルバンはおすすめ)。入り口でパジャマ(?)をくれます。男性はお風呂場にタオルがあって使い放題、女性は入り口でもらう2枚のみ。石鹸と歯磨き粉は置いてあり、シャンプー類はないです(販売してます)。
チンチルバンの休憩所に行くと、みんなどこからともなく、簡易毛布を二枚使って敷布団と掛け布団にしているので、どこから持ってくるのかよく見て、自分で毛布を確保するか、わからなかったら毛布はどこですかと聞くと教えてくれます。チンチルバンにもWifiはありますが、電源は無いところが多いです。
場所により、めっちゃ綺麗で景色も良かったり、汚くて狭かったりなので、事前にググって行きたいところを目星をつけておくのが良いかもしれません。綺麗なところも汚いところも、雑居ビルの中にあります。荷物が大きくて入らない場合は、入り口で言えば預かってくれます。また2泊する場合も言えば、入り口で荷物を預かってくれます。
・しかしモーテルも安い
チンチルバンはお風呂やサウナもあって良いけれど、やはりベッドじゃないと眠れないけれどお金は使いたく無いという人は、モーテルや民宿も良いです。モーテルはベッド、民宿は布団で床が硬めです。韓国は高くても安くても布団は薄めです(冬でも部屋が暖かいので寒くは無い)。
田舎は安くて広くて綺麗です。都会はそこそこです。韓国の料金は、一人ではなく部屋あたりの値段です。安宿はローマ字は使わず「모텔(モーテル)」とハングル文字でしか書いてありません。モーテルに限らず安いホテル(や食堂)は、英語のタイトルでもハングル文字で表記しているところが多いです。
日本のラブホがへんな風に輸出され、韓国にはラブホ仕様のモーテルもありますが、ビジネス出張のおじさん二人や、親子も泊まっています。なので見た目がラブホっぽくてもモーテル(모텔)と書いてあれば安宿として使えます。韓国のラブホは頭の方に「エロ」とかそんなタイトルがついていたような気もします(あやふや記憶でよくわかりません)。
・いろいろと融通がききます。お礼は忘れずに
例えば飲み物しか置いていないカフェにケーキを持ち込んでも怒られません。置いていないものは、基本的に持ち込みOKです。逆に日本に旅行に来た韓国や中国の人たちが、日本は食べ物の持ち込み禁止なのを知らずに怒られることが多々あります。。。文化の違い。
韓国ではマニュアル以外の交渉で、いろいろと融通がききます。カフェを出るときに店員さんに「これからどこどこへ散歩に行くけど、荷物が重いから少し預かって欲しい」と言うとカウンターの中に預かってくれたりもします。交渉する時はして欲しい目的だけじゃなくて、なぜして欲しいのか、具体的な内容を言うと通りやすいです。
料理も辛いのが苦手なのでコチュジャン(辛い味噌)は別に出してくれとか、洋服の仕立て直しに対する注文等々、日本よりもだいぶ融通をきかせてくれます。が!何かしてもらった時は、大げさすぎるぐらいにお礼を言いましょう(例えば荷物を預かってもらったら「荷物を預かってくれたおかげで身軽になって、景色を楽しめてよい思い出になった!」とか)。
*毎回はしなくて良いと思いますが、無理して融通きかせてもらった時は、お礼にジュースや滋養強壮剤などを渡すと喜ばれます。
あと、韓国はせっかちさんが多いので、交渉の主導権をすぐにもっていかれがちですが(つたなく話している話を遮って「わかった、わかった!こうすればいいでしょ?ね?ね?」と言う感じで同意を求められる)、半分無視しつつw、自分のしたいことや目的の話をしましょう。理解してもらえるとその通りになりやすいです。
・食べ物は韓定食は安く、洋食は高い。日本食は。。。
韓国はファミレスは時々あるけれど、ファミレス的に種類の豊富なお店は少ないです。専門店が多いです。焼肉屋さんにしても豚肉の焼肉屋か、牛肉の焼肉屋。ミックスしたところはほとんど見かけません。
日本だと高いサムゲタンやサムギョプサルも、副菜がたっぷりついて2,000円前後(以下?)で食べられます。安く抑えたい場合は、店構えでわかると思いますが、キンパ(海苔巻き)を扱っている韓定食屋さんは安いです。ビビンパやスンドゥブなどがあります。
最悪はコンビニにイートインを設けているお店も多いので、カップラーメンという手もありますが、定食屋さんは副菜がたくさんついているし、お店には書いてないけれど、ご飯や副菜のおかわりは無料なので韓定食が最強です。
韓定食はボリューミーで安い(5〜700円くらい)ので、洋食のパスタやピザ(千円くらい)を食べると、割高感があります。うどんを頼むと、かき揚げの代わりに頭までついたエビフライが乗ってきます(デフォルト)。とんかつは薄め。コーンスターチ風味のスープが付いてきます。学食はさらに安く(300円くらい)、美味しいところはビジネスマンもよく利用するようです。
光州は食べ物が美味しいで有名な土地で、釜山は海産物も良いしテジクッパ(豚のスープ)も美味しかったです。フライドチキンが全国で流行っていて、美味しいお店だと頭から足まで(レバーも含め)丸々一匹を使って揚げてくれます。半分は辛く半分は普通に、など注文できます。3〜4人で食べるのにちょうと良いサイズで、一匹2,000円前後のところが多かったです。食べきれない食品の破棄の社会問題もありますが、お店の人に余ったのを持ち帰りたいというと包んでくれます。
あとお酒が安いです。ジュースよりも安いです。ビールはさっぱりした味。焼酎が主流ですが、地域ごとに味の違うマッコリが私は好きでした。
旅については、以上です(少し書き足しました)。
*番外編*
子どもや高齢者が一緒とか、時間の無い人は、日本語の話せる運転手さんのタクシーをチャーター(1日1〜2万円)して、行きたい場所を告げて、運転手さんに美味しいレストランなども任せておくと、何も考えず効率的に行きたい場所をまわれ、美味しいものも食べられます。交渉ごととも無縁。そして、一人当たりで割ると安いかも。