タツコン2024 出品作品について


タツコン2024 が12月21日におわります。
会期中、毎日xに作品説明をあげていました。15回と長いですが、この作品だけでなく、素材のことも含めて書きましたので読んでいただけたら嬉しいです。
作品説明①
テーマ「空」と聞いて青空しか浮かばなかった。
 写真の青はほんの小さな部分。
下地で一回色をつけただけで、それからこの青を大事に守りながらまわりを描いた。
 向こうに見える青空の下には無限の世界が広がっていると信じている。
作品説明②
最近、和紙の半立体化がだんだん膨らんできて7cmまでやった。
 今回は少しにすることにして、代わりに封印していたペンの描き込みを復活させた。
新たな発見があった。
ゴールを目指してズンズン進む感じが好き。
作品説明③
アクリル絵の具を流した下地を作る時は偶然も味方にする。
乾きの差による自然なじわじわした線も活かす。
ここからの描き込みは必然。
自分の意図した画面を作り出す。
和紙、岩絵具を使うようになってからはバリエーションが増えて制作が楽しくなった。
ワクワクも大事。
作品説明④
 いろいろな素材、画材を使い、新しいことに取り組みたい。
 早く取り組まないと時間切れ消化不良になるから頭に浮かんだらすぐに実行してみる。
 しばらくやってなかったことを登場させると新たな画面が生まれる。
 同じスタイルを追求していく作家さんはすごいと思う
作品説明⑤
線が好き。
 ペンの線描を重ねて立体感を出すのも、細い筆でカーブを描くのも
太い筆で大胆に描くのも。
 線は輪郭だけではなく、太さや、濃淡でいろんな表情も見せてくれる。
 描かない線を研究中。
ちぎった和紙の貼りあとも線。
 これを全部合わせて新しい世界を作る
作品説明⑥
岩絵具を再び使い出してからあらためて色の美しさを感じている。
絵の具を解く時には混色はしていないので、下の色にのせたときの効果を考えながら色を選ぶ。
 水でとく濃さにもよるが隈取り筆でぼかす。
 膠なので、後で洗うこともできるが、全くなくなるわけではない。
作品説明⑦
和紙を膠で固めて半立体にしている。今回も周りに少し使った。
 初めは糊を使っていたが、岩絵具を膠で解きながら、接着力が強いことがわかり、使い出した。最初は膠を塗ると水分でへたるが、何回も塗っているとかなりかたくなり、紙から物質になる。動物の命をもらっている
作品説明⑧
和紙は薄い雁皮紙や落水紙、春雨という細かい穴の空いた落水紙の他、場所によっていろいろ試している。糸が出ているように見えるのは落水紙の間に入っている麻の糸。
和紙も膠も岩絵具も貴重な画材。手作業で作っているので価格も高いが無くなったらと思うと愛おしい素材だ
作品説明⑨
 今年も色々な方々とご一緒して世界が広がった。
 今回も広い分野の方々が出品されていてバラエティに富んでいるという印象がある。
 いつも持てる力を全部使う。
今日もギャラリーは賑わうことでしょう。
まだ在廊の余韻に浸っている。
作品解説⑩
抽象画は見る人によりいろんな見方があり、それを聞くのは作家としては嬉しいこと。こういう見方があったかとか、何かに見立ててくださると新たな視点が生まれるきっかけになる。発表する目的の一つ。
 今回は真ん中の青をトンネルの先の青空のイメージで作った。
作品解説11
 今回の真ん中の青を水たまりにうつった空と言ってくださった作家がいらっしゃった。
 見上げた空にも見える。
 一つ視点があるだけでそこからの広がりは逆に無限に広がると感じたテーマで勉強になった。
作品解説12
在廊の次の日は美濃市の和紙の里会館に行き、2点入選した和紙画を見てきた。
 担当の方に作品ができるまでのお話もさせていただいた。売店で和紙を購入。買ったのは機械すきで安かったが、たくさんの手漉き和紙職人の和紙があった。和紙だけで抽象画ができている
作品説明13
 いつか和紙をすくところから始めたい。
 マチエールの作り方は色々あるが和紙と膠のマチエールは自分に合っていると思う。岩絵具もうまくのってくれる。
 素材に負けないで寄り添いたい。
写真は美濃で買ったマニラ麻運龍、マニラ麻、落水紙の春雨。茶色は机の色
作品説明14
岩絵具は粒子の状態で購入して膠と水でといて描く。石から生成させるのも大変な苦労を重ねていらっしゃる。
 和紙に塗り重ねていくと、より物体になる。石に戻っているのかもしれない。
 写真は京都放光堂で買った岩絵具。今回も活躍してくれた。
岩紫は超貴重品。
作品解説15
いよいよ最終日。作品解説を毎日あげていたが、作品からはなれたことも書いた。
今回、初ギャラリー行きだったので、他の方にも何か伝えたくてコメントを入れさせていただいた。
勉強になった展示期間でした。





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