〜2話 人生が一転そしてネットワークビジネスとの出会い〜
◆ 縁談、結婚、旦那の浮気、隠し子発覚◆
私の恋愛はというと、華麗なものは一切なかったのです。
付き合った彼氏ぐらいはいました。
でもその恋愛と結婚は常に別というのが.私の根底にあったのです。
なぜならば、父の希望は、婿は耳鼻科医。
これは言われたわけではないけれども、なんとなく私は感じ取っていたのです。
事あるごとに父は私に言いました。
「お正月やお盆休みで休診した時に婿に代診に来てもらうのが私の夢なんだ。」
知らない間に私の心には父の言葉が深く根付いていたのです。
いくら恋愛しても結婚は別で、結婚は父の望む耳鼻科医と結婚するのだ、気がついた時には私の心の中はそのように固まっていたのでした。
大学時代に付き合っていた彼氏は地元の人間でした。
多分相当好きだったのですが、お見合いの話が決まった時に私は彼に言ったのです。
「お見合いすることになった」と。
彼もわかっていたのか、私たちは自然に別れることになったのです。
不思議と、私はそこに悲しさというものは一切ありませんでした。
そう、私の心の中には父の希望を叶えるためのお見合い結婚、これが幼い頃から刷り込まれていたのでした。
私は親のレールの上をその時も走っていたのです。
そして父の希望のお見合いの日。
私のお見合いはイレギュラーな感じでした。
よく言うお見合いというのは料亭で双方の両親揃ってとかなのですが、
私の場合は父が家に元旦那を連れて来たのです。
もちろん相手は耳鼻科医でした。
そんな彼を見た時の第一印象は全く好みではなかったのです。
好みでない中、
「ああ、この人と結婚するんだな。」と、
結婚に対するわくわくするというよりは諦めの境地だったのです。
そんな私は父に何度も
「やっぱり性格も価値観も合わないから結納を返してほしい。」と父に訴えたのでした。
そんな私に向かって父はこう言ったのです。
「もしこの結納を返したら、和歌山ではもう二度と医師とは結婚できなくなるぞ」
そんな結婚、誰も望んでいなかったのです。
そして、最後まで私は抵抗をやめませんでした。
結婚式の当日も「やっぱり結婚したくない!」
という私に父は、
「戻って来てもいいから、取り敢えず行け!」
と言われ、泣く泣く結婚。
こんなにわくわくしない結婚はなかなか無いというぐらい、渋々結婚式を終わらせたのです。
結婚式が終わって、覚悟を決めた私はこの人と幸せな家庭を築こうと思い、生活する中で2人の子供にも恵まれ、普通に幸せな暮らしを謳歌していたのでした。
まさかその後に隠し子が発覚するなど、夢にも思っていませんでした。
◆ネットワークビジネスとの出会い◆
医師の妻として二人の子供に恵まれ、悠々自適の生活をしていた私にネットワークビジネスが近寄って来たのです。
入居したマンションで私は子育てをしていたわけですが、その中、日本で初めてネットワークビジネスを展開したタッパーウェアの販売員の方からお誘いを受けたのです。
その当時タッパーウェアの展開方法は、勧誘するというよりはホームパーティーでタッパーウェアの素晴らしさを体感していただこうというものだったのです。
そのホームパーティはいつもマンションに住んでいる方達が楽しそうにやっているのを見聞きしていていたので、興味があったのは事実です。
ですが、参加したら最後、何か買わないと申し訳ないとう気持ちもあって、なかなかそこに参加できずにいました。
私は尋ねたのです。
「買わなくてもいい?」と何回も念押しして参加したのでした。
これがネットワーカーへの入り口だったのです。
触れば何でも欲しくなってしまう私。
聞いたり見たり、今まで体験したことが無いものを目の前で実演されると、私の目は輝いて来ました。
何でも自分でやってみたくなり、気付けばたくさんの商品をに囲まれて生活をしていたのです。
そう、大量の製品を私は買っていました。
それがネットワークビジネスとは知らず、知らない間に買い込んでいたのです。
これが私に取っての最初のネットワークビジネス体験でした。
気が付けば、タッパーウェア製品に囲まれていた私は、
「絶対人には言いません。売りません。それでもいいですか?」
と念を押した上で登録、後に和歌山でトップに立ち、世界ランキングに入るなど夢にも思っていなかったのです。
そう、私は楽しくて仕方なかったのです。
梅干し、お味噌、だし醤油等、いろんなお料理を教えてもらえるのが嬉しくて、日本食文化を伝承できるのはこれしかない!
これは友人に伝えなくては!と思い、自宅で「キッチン見学」という、お料理や使い方を見ていただく会を始めたらそれはそれは大盛況だったのです。
子供の通う幼稚園の園長先生を始め、幼稚園中で一躍有名になってました。
これがビジネスとは全く思わず、楽しいからやっていた私だったのです。
こんなふうに冷蔵庫や戸棚をタッパーウェアで綺麗に整理しているところを見ていただき、料理の組み立てが上手だったのでしょうか。
私のデモンストレーションはいつも大盛況で、どんどん人が増えていき、あっという間にメンバーが増え、トップタイトルになってしまっていたのです。
私にとって初めての仕事体験でした。
今まで仕事もアルバイトもしたことなく、楽しいと思うことが仕事になり、どんどんグループも売上も増えて行き、まさかのトップタイトルまでなっていったのです。
意気揚々と人生を楽しんでいた時、衝撃事件が起こったのです。
夫の隠し子発覚です。
そう、旦那が浮気をしていたのです。
その頃、開業医として新しく病院をオープンして、そこも順調に病院経営も上手く行っていたのです。
多忙を極める夫は、気付けば自宅に帰って来ず、病院に寝泊まりし、私たちは知らない間に別居生活に突入していたのです。
そこに何の違和感もなかったのです。
でも、ある日、そんな幸せで順風満帆の私を地獄に落とす事件が発覚したのです。
その第一報を伝えてくれたのが、何と、別れた元彼(笑)。
何と元彼の奥さんが幼稚園の先生で、そこに通っていたのが、旦那の隠し子だったのです。
どんな話からか、わかりませんが、それに気づいた元彼が私に伝えるべきか、相当悩んだそうです。
そりゃ悩みますよね。
散々悩んだ挙句、私の元にこの大事件はやって来たのでした。
それを聞いた瞬間、私の頭は真っ白になりました。
そして途方に暮れた私は、取り敢えず夫の両親に報告しました。
元警察官であった義父は、そんなことはあるわけないと言ったけれど、すぐに調べた解答は黒。
そう、私の情報は正しかったのでした。
途方に暮れた私の元に、仕事で忙しいと一切家に帰らなかった夫が帰って来たのです。
彼の第一声に更に衝撃を受けました。
「何でわかったん?」
何でわかったん、ちゃうやろ!(怒)
謝罪もなく泥沼が始まったのでした。
最高の思い出は、あの一言、
「何でわかったん?」
でした。
何と一晩で激痩せしたのです。
ダイエットには最高の事件だったのです。
実は、何日も帰って来ない、食事はまだしも洗濯とかあるから、正直何度も怪しいと思い、
「誰かいるんでしょ。いてもいいから言ってよ。」
と夫に言う度に、
「そんなことあるわけない」
と言われ、
「浮気してるの?
誰かいてもいいから言ってよ」と言いながら、この人は大丈夫なのかな?と、どこかで安心していたのかも知れません。
そんな夫は帰って来て
「何でわかったん?」ですよ。
全てが衝撃でした。
コントかと思いました。
「誰かいるのなら言ってよ」と言いながら、これほどショックを受けるとは思っていませんでした。
人間、面白いものです。
そう、人間はいつも嘘つきなんです。
安心したくて言っていることが、現実に起こると、一気に私の身体は衰弱したのでした。
お相手は若いナースでした。
医師の旦那を持つあなたたち!
ナースは危険です(笑)
もう一つ衝撃だったことは、父が隠し子の存在を知っていたとわかったことです。
病院の看護婦長さんが彼女に産むのは絶対にダメだと説得したけど聞かなかったそうです。
父はなぜ教えてくれなかったのか、
なぜ、彼を咎めなかったのか、
未だに疑問です。
父も苦しかったことと思います。
そして母が、自分が知っていたらお金を積んででも絶対に何とかしたのにと、相当悔しがっていたことを覚えています。
私を襲った衝撃はいかばかりだったか想像していただけると思います。
彼が「何でわかったん?」と馬鹿なことを言いに帰って来た時、私はメンバーさんの報告や注文を聞くのにめちゃくちゃ忙しい日で、ショックではあったものの、それどころではなかったことも事実でした。
そんなことも、夫は気に入らなかったのかも知れません。
次回3話では、ネットワークビジネスでの栄光の部分をお話しできればと思います。
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3話へ続く
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●1話 人生には山も谷もある
●2話 人生が一転そしてネットワークビジネスとの出会い
●3話 ネットワークビジネスでの栄光
●4話 30年以上業界を見てきて思うこと、そしてこれからは