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♯027 デンマークで感じたダイバーシティ

今年の夏は、北欧にあるフィンランド、スウェーデン、デンマークとオランダの4カ国を1ヶ月旅しました。


デンマーク編は、タイガーモブ社主催のダイバーシティ・キャンプ in デンマーク〜対話と体験を通じて‘Inclusive Co-creation’を実現しよう〜に参加しました。キャンプ中のアクティビティをいくつかピックアップしました。

以前、♯022 この夏、北欧を旅する理由にキャンプ参加の理由について書きましたので、こちらもよかったら見ていただけると嬉しいです。



文化的な街開発を学ぶ|コペンハーゲン中心街散策ツアー

ガイドさんとコペンハーゲンの街を散策しました。

街全体の建物の高さがなく、文化遺産も残しながら街開発してることが印象的でした。日本でいうと京都のような感じでしょうか。産業による開発が進みかけたところ、敢えて産業関連施設は街の外に出して、文化的且つサステナビリティを目的に開発したみたいです。

印象的だった点は、街でチルしてる人が多いことです。ツアーガイドしていただいた時も、ランニングを終えて川に飛び込む男性を目撃してびっくり!

全体的にセカセカしておらず、自分や家族との時間を確保している様子が見受けられました。そこでは私の中でいくつか浮かぶ疑問🧐


その中でも、デンマークは税金が高いことでも有名だけれども、街開発も高額な税金が使われています。その税金の使い方に市民は納得があるのか?ということです。

私はお金に疎いタイプでして、会社員時代は天引きされていた税金はあまり意識していませんでしたが、退職後自分自身で、国民年金、社会保険料、住民税を払った時にみた金額に目ん玉飛びました。


正直なところ、生活している中で税金払っている割に受けている対価を感じていなく、なんなら搾取されているのでは?と悪魔のふなばしは思ってしまってました・・・

・・・疑問をガイドさんにぶつけたところ、

社会主義、リベラル、左翼・右翼など、どんな思想や立場であっても、デンマークの社会構造を理解して高い税金を払うことは、社会的意義あると思っています。

と回答をいただきました。私の本音は「え、そんなの理想論じゃないの?」と思ってしまいました・・・偏屈ですみません🙇


後々気付いたのですが、私自身が政治や社会システムに関心が低く、どこか他人事に捉えてたり、主体的に捉えられてなかったからこそ、上のような発想になってたんだなと気づきました。


デンマークの方々は政治に対して積極的に参加されていて、日常からライトに「どの議員を支持するか?」など学生同士も話したり、行政とのディスカッションに参加したりするそうです。
(※勿論、最終的には個人によって異なるとは思います。)

今まで生活の中で、政治や社会構造の話題はなんとなく重たい空気になるし、議論しても答えが出るものではないし、どうせ一市民が考えたとてね・・・という気持ちがありました。


でも、自分の生活に関わることだし、物事全部が白黒つかない中で各々が共存していくために対話することが必要だよなと思いました。

違いをフラットに気づくことから|Crossing Borders

ダイバーシティのワークショップに参加しました。外国人の方々を交えて、ディスカッションをしていくことは初めてだったので、発言されている内容がとても新鮮でした。

Xに投稿した時点ではインプットが多くて咀嚼できていなかったので頭がぐるぐるしていたのですが、

  1. 他人と違うことを知る。

  2. 知った時に自分と違うから違和感(モヤモヤ・ざわざわ・イライラなど)がある。

  3. 対話をして、他人の考えをきく。

  4. 聞いて理解できることと理解できないことがある。理解できない時は、違うという認識はするけど他人を支配しなければよい。


ここでいう違いは、国、人種、在住地区、性別、信念、立場など挙げ切らないほどあると思いますが、1人として一緒の人はいなので、「違う人」という前提で生きてれば楽だし、持論で他人を支配しないことなのかなと。


支配しないというのは、人種差別、性差別など社会課題になるとイメージしやすいかと思いますがが、友達・パートナー・家族など小単位でも同じことが言えるかなと考えています。


血が繋がっていても両親・兄弟と違いはあるし、同じ組織に所属していて類似傾向はあっても仲間と違いはあると思います。


文章にするとドライに見えるのですが、違いを理解できないこともあるだろうけど、違いを否定しないことが大切なのかなと思いました。

その中でどのように折り合いをつけていくために、諦めることなく対話していくことが必要なんだと感じました。


書いてると、そんな難しいことでもないような気もしてきたのですが、それでうまくいかないのが人間関係。奥深い限りなので、学びは続くのだなと思います。

敢えて聞いて真実に近づく|Human Library

 ここでは、人が本となりその方のストーリを対話形式で読むことができます。タブーなことも敢えて質問し真実を聞くことは、とてもセンシティブなことなのでためらいもありましたが、聞いてみることに。

自閉症の方に当時しゃべれないことを、どう思っていたのか質問させていただきました。この問いに対しては、しゃべれないことは空を飛んでみろと言われているような気持ちだったと。


頭を金槌で打たれたような気持ちになりました。そりゃそうだよなと。恥ずかしながら、自閉症が何か知っていても、私はそのような方々がどのような気持ちで過ごされているのか想像をこれっぽっちもできていなかったです。

他にも色んな観点から参加メンバーが質問をさせていただき、多くのエピソードを伺うことができました。

ここではマイノリティの方の経験をシェアしていただくことも貴重でしたが、決めつけることなくフラットな状態で対話し、相手を知るスタンスの大切さを改めて感じました。

ギャップイヤーの民主化|フォルケホイスコーレ

フォルケホイスコーレを1日見学させていただきました。見学させていただいた施設はデンマーク語での授業を実施しており、アート、工芸、映像、音楽などの授業をしながら自分と向き合うことをしていきます。

短時間の見学では、「これが革新的だ!」というものはなかったです。日本だと、総合学習や道徳の授業で経験したことあるような雰囲気でした。

でも、フォルケのすごいところは、先生と生徒が対等であること、活動を通して生徒が民主主義的解決を学ぶこと。

何よりこのような施設が国中に沢山あり、社会の中でギャップイヤーを過ごすことがあるということが違和感なく捉えられていることかと思います。

私が会社を辞める時、「次どうするの?」「決まってないのに大丈夫?」と沢山の人に聞かれました。そして、私も決まってないことはまずいと思っていました。


よくよく考えたら、人生80〜100年ある中でどうしたらいいかわからない時は誰だってありますよね。だから充電期間作ってゆっくり探したらいいと思います。

今まで本当に生き急いでたし、たいしてやりたくないことを世間体的に言ってたこともあったなあと思い返してました。

番外編|このプログラムこそダイバーシティ

 今回のデンマークプログラムでも、沢山の出会いがありました!プログラムでのアクティビティが終わるたびに、ホステルの部屋では意見・感想をシェアして熱く語っていました。そんな時間もプログラムの醍醐味ですね。

時には誰かの人生相談にも乗ってることもあり、自分の学生や社会人経験をシェアすると、そこからヒントを得ていて喜んでもらえることもあって、等身大の日々をシェアすることって意外な所で役にたつこともあるんだなと気づきを得ました。

これからも社会人になる学生の方々と、社会人で悩みながら奮闘してる同世代の方々と切磋琢磨できたらいいなと思います。


まとめ

今回のキャンプでは、個人旅行では行けないような施設や活動団体に見学させていただいて、沢山のインプットをいただけたこと、タイガーモブ社の関係者のみなさま、一緒に旅したメンバーに感謝申し上げます。


旅する前の自分への問いがこちらになります。

男女はラベルのひとつであり、もちろん生物学的機能としてできること・できないことありますが、その人自身が受け入れる社会はどのようにしたらできるのか模索したいと思いました。

ふなばしNOTE♯024(https://note.com/yumikofunabashi/n/n8e389e36e386?sub_rt=share_pw

旅を通して感じたことが、施設・仕組みの土台である価値観・思想・歴史など目にみえない、わかりづらいものこそ重要性であると強く感じました。
(うまく言語化できない・・悲しい・・😭)


また、どこに行っても万全な場所などない。夢の国もない。だからこそ、どんな環境にいても、まずは自分がどうありたいか自分を知ることと、それを周りに伝えていくこと。

そして、隣にいる人が求めていることをフラットに聞いて、どう心地よく活動できるか仕組みを整えていく。それがパートナーであり、家族であり、会社組織、街と規模が大きくなっていくのかなと思います。


ダイバーシティは、自分が死ぬまで、きっと死んだあとも議論されていくテーマです。死ぬまで考え続けて、アップデートし続けていくもの。今回は考えることのスタートラインに初めて立った気がします。日々精進あるのみ!


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