[番外編] アムス弾丸旅行後の英語での交渉
弾丸旅行中、遅延やトラブルもなく、無事に帰路の途に就くことができた。そして、「フェルメール展」にも行けて、とても運の良い旅だった。道中で話した人たちみんな親切で優しかったのも、「この旅はよかったなぁ」と思える要因でもある。
ただ、一つだけ交渉の事案があった。往復バス(自宅の最寄り駅から空港まで)チケットをバスの運転手から間違った金額で購入していたのだ。
バスチケットは、事前にオンラインでより安く購入できるのだが、時間指定しなければいけない。「もし復路の飛行機が遅れ、指定したバスに乗れなかったらそのチケットは無効になり、新しく買わなければいけない」問題が生じる。そこで、今回は、バスの運転手から直接往復チケット(28日間有効)を買うことにした。
バス会社のカスタマーサービスに「支払ったバス運賃が間違っているので部分的に払い戻しのお願い」の電話をした。担当者と英語で話すも、どうも彼の英語のアクセントに聞きずらい訛りがあった。まぁ、その担当者も「なんかどこかの訛りがあるなぁ」と思っただろうから、お互い様。
「インド訛り?いや違う」と頭の中で色々考えながら話していた。「あっ、これはスコットランド訛りかも」と感じ、以前に比べスコットランド訛りに耳が慣れているのに気が付いて、それは嬉しかった。でも、その担当者は、正しくない情報を言い続けて、調べようともせず、私の言い分を全く聞いてくれなくて、「う~ん、こまったなぁ。埒が明かない。これはメールでもう一度主張した方がよさそう。」と思った。
電話で話したその担当者(スコットランド支社:やっぱりスコットランド訛りだった!)から、「証拠のバスチケットを送ってください」とメールが届いた。チケットの写真を添付して、こちらの主張「運転手さんは£27.60(約4700円)請求したけど、実際払うべき金額は£19.80 (約3300円)だったので、差額£7.8 (約1400円)を返金お願いします。」と返信した。
すると、
「片道チケットをそれぞれ往路と復路に買ったと考えて、差額 £2.60(約400円)を返金する」と、その担当者は電話で言った内容を、このメールでも繰り返している。つまり「往復チケットは存在しない」と言い続けているのだ。自社のホームページの情報(料金設定)を調べた形跡がない。
「往復チケットを買ったのは私。往復チケットはこの路線には存在している。それを何度も主張しているのに、どうして、自社の料金設定をきちんと確認しないのだろうか。。」
と、心の中で呟き、以下のメールを送った。
30分後に、私の主張に賛同してくれた返事が届いたのだ。
往路のバスの運転手から往復チケットを購入した時、「うむ、なんか金額高くない?」と一瞬思ったが、早朝の3時で睡眠不足の頭では、じっくり考えることができなかった。
復路のバスの中で、そのチケットをよく見てみたら、Fromのバス停名が違っていた。ちょっと強面帰りの運転手に、恐る恐るその間違いを話すと、「カスタマーサービスに連絡してみなさい」とアドバイスを受ける。「でも、どうやって私がそのバス停からは乗車していないと証明できますか?」運転手は「やってみないと分からないよ」と言われたので、一か八か電話してみたのだ。
「100円、200円ぐらいの差額だったら、気にしなかったが、1400円はちょっと大きいかも」と思い、交渉してみたのだ。
自分で「無理だな」と決めつけないで、「とりあえずやってみる」こと、交渉は「丁寧に、礼儀正しく、毅然に主張する」ことが大事、これもまたイギリスで学んだ。
このような交渉はイギリス社会で生きていくには大切なスキルなので、ゆっくり英語での話術・交渉術の腕を更に磨いていきたい。
これで「イギリスからの欧州日帰りの旅」のお話しはおわり