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『英語学習』日本語と英語の根本的な違いを知る:文法編
前回の記事は↓からアクセスできます。もしご興味がありましたら。
「日本語と英語の根本的な違いを知る」ことで、英語の理解が深まります!
イギリスの大学で300人以上のイギリス人・ヨーロッパ人に外国語としての日本語を教えている経験からアドバイスできたらと思います。
彼らは、全くゼロからのスタートで、週4時間20週の授業、半年間で、日本語で次の内容を「話せる」「書ける」レベルまで上達させます。
・自己紹介
・趣味と日々の活動について説明する
・理由、感想や意見を言う
最初の日本語の授業で、「英語と日本語の言語的な違い」を簡単に説明します。全体像を知ることで、学習者が日本語を学習する時、迷子になるのを防いだり、体系的に学び始めることができます。
日本語と英語の違い:文法編
文の語順の違い
日本語の語順は
「誰が(主語)」→「何を(目的語)」→「どうする・どうした(動詞」
英語の語順は
「誰が(主語」→「どうする・どうした(動詞」→「何を(目的語)」
日本語は説明型(結論より先に説明や具体例を話すような構成)
英語は結論型(結論がまず先で、説明や具体例は後に話す構成)
私は 昨日 図書館 で 勉強しました。
① ⑤ ④ ③ ②
I studied at the library yesterday.
① ② ③ ④ ⑤
英語は大切な情報から先に表現していきます。
英語の文を作る時に根幹となるのが、高校で勉強した5文型です。
第1文型の語順はSV(主語→動詞)
第2文型の語順はSVC(主語→動詞→補語)
第3文型の語順はSVO(主語→動詞→目的語)
第4文型の語順はSVOO(主語→動詞→目的語1→目的語2)
第5文型の語順はSVOC(主語→動詞→目的語→補語)
この文型を見ても、日本語の文の語順が違うのがわかります。この文型に基づいて英文を作ってみてください。
日本語を学んでいるイギリス人は、みなさんと反対になります。
日本語を学びたてのイギリス人学生は、まず短い英語(単文)の文を頭に入れて、「主語」を発した後、英語の文の一番後ろに行き、そこから動詞に向かって一語一語表現し、最後に動詞を表現して完成!
この練習を繰り返し繰り返しすることで、数か月後には彼らの脳は、日本語の語順に慣れてきます。つまり、「日本語の脳」に切り替えることができるようになるのです。
主語は必要?不必要?
日本語では、主語を言わない時が多いのに気が付いたことがありますか? 日本語だと、動作の主が誰なのか明らかな場合、主語を省略して会話をしませんか?
一方、英語の文では原則「主語」は必要です。例えば、
私 「まゆみさん、昨日何をしましたか?」
まゆみ「買い物に行きました」
私 「何を買いましたか?」
私 「Mayumi, what did you do yesterday?」
まゆみ「I went shopping.」
私 「What did you buy?」
日本語と英語のやり取りを見ると、英語の文には必ず主語(you や I)が入っているのがわかると思います。一方、日本語では、初めに「まゆみさん」と言っただけで、その後は主語が省略されています。
日本人が英語の文を頭の中で作る時、主語抜きで、目的語から文が始まってしまって、頭の中がごちゃごちゃになってしまいませんか?
みなさん、高校で学んだ無生物主語Itの概念に混乱しませんでしたか?
例えば、
明日晴れです。
It will be sunny tomorrow.
↑この It には意味はなく、「天気」を表現する時に使う主語
日本語の時制は基本2つ
時の捉え方に日本語と英語では違いがあります。
日本語では、基本時制は二つ
①過去形:過去の習慣や、過去に起こったことを表現
(~でした・~ました)
②現在形:現在の習慣や、事実・真実や、未来の動作を表現
(~です・~ます)
英語では、基本時制は三つ
①過去形:過去の習慣や、過去に起こったことを表現
②現在形:現在の習慣や、真実を表現
③未来形:未来の動作表現
日本語には、英語のような未来の形がないのです。そして、英語にある完了形(have + 過去分詞)も日本語の文法では曖昧です。
名詞の単数・複数形の概念
英語に比べて、日本語では、「名詞」の数の概念が曖昧ではないですか?
例えば、
私は犬が好きです。
I like a dog or I like dogs.
日本語の場合、犬と一緒に数を表す表現がないですよね。でも、英語では、I like dog.とは言いません。単数形のa dogか複数形のdogsと言います。
複数形が使われがちです。
日本語を勉強している学生から、初めに質問を受ける日本語と英語の違いです!「先生、英語ではdogs とsを付けますが、日本語ではどう言うのですか?」
以上が英語と日本語の文法の大きな違いです。
まずは、日本語と英語の文型と語順の違いをしっかり理解してください。
そして、文を作る際、時制に応じて動詞の形や、名詞に冠詞(a/an)や定冠詞(the)をつけるのかなどを意識してください。
たくさん間違ってもいいんです!
どこが間違ったか、どこで相手が困惑したか、それらが分かれば、次に似たような内容を表現するとき、その間違いがプラスに生きてきます。
間違うことを心配したり、恐れたりしないで、どんどん英語で自己表現をしてください。これが、英語で自己を表現できるようになるプロセスなんです。英語話者だって、よく文法の間違いをしてますよ(笑)