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TOKYO EDUCATION SHOW

先月9月16日に地元戸塚で文化施設を語り合うシンポジウムというものがあり登壇しました。(そのときのチラシがこちら)

グループディスカッション時間にテーブルごとに東京学芸大学の学生さんがついてくれて議事録をとってくれたのですが、私のテーブルの担当をしてくれた学生さんが「TOKYO EDUCATION SHOW」というイベントの広報担当をしているとのこと。「是非来てください」と当日声をかけられ、また後日メールまでいただきその熱量に後押しされるように今日参加してきました。

TOKYO EDUCATION SHOWとは

今日参加して改めてこのイベントが何なのかをはじめてよく理解したのですが、東京学芸大学の学生や学外の学生を中心として150人くらいの実行委員会がありその皆さんが運営をしているイベントです。今年は10月12日(今日)と13日開催されているそうです。

詳細はこちら

その発起人となった方の話を今日聞けたのですが、
「教育はブラックだとか、倍率低下とか、いろんなことが話題になっているし、実際に課題はたくさんあるけど魅力もいっぱいある。その魅力も未来も何故自信もっていい声で発信できないんだろう。それをもっと共有したり発信していいと思える場が必要なんじゃないか、

それを教員を目指す学生と現場の人といろんな分野の人や専門家の人と共有して、知ったりつながったりこれからを描いたりする場があってもいいんじゃないだろうか。」(かなり粗く今日のお話を要約)という想いから発足したそうです。

資金調達から学生さんがやってるとのこと、協賛に加えてクラファンもされていました。

会場雰囲気

こんな感じでちょっとしたフェスのような雰囲気。

写真は撮りそびれましたが、キッチンカーも6-7台並んでいて美味しそうなチキンや飲み物やチュロスみたいなものもありました。キッチンカーがあるっていいですね、こういうイベントってどうしてもまじめな感じになっちゃうけれども、子ども向けのイベントもあって2日通して実施されるので食があるというのは大事ポイントだと思いました。

POPなのぼりもあちこちに。にぎやかで明るい雰囲気です。



あちこちでブースや分科会が開かれています。そんな合間に教員募集のチラシがあちこちの教育委員会のものがありました。東京、川崎、長野県、結構いろんな自治体のものが置いてあります。


こども食堂との連携や、遠隔で学びを支える様々なデバイス、展示も興味深かったです。


開催されているプログラム

大きく分けて、全国の先生たちによる「あたらしい公開研究会」、教育業界の第一人者の話が聞ける「教育サミット」、若者たちの企画や交流会をメインとした「教育若者会議」。その他VOICY公開録画やパネル展示などもたくさんありました。


教育サミットでは、放課後NPOアフタースクール(新渡戸学園)平岩さんや知り合いのNPOの方々も。居場所分科会は完売のようです。

授業の在り方についてもいろんな分科会がありました。

登壇者も多種多様です。

参加した分科会


私が参加したのは、こちらの分科会。足を運べる時間帯で最も関心があったテーマ。申し込み事前なしでも当日残席があれば入れるようです。

会場の雰囲気


登壇者のお話し


「学問としての教育学と教員養成を繋げるのは大学ではなく学生。『学生としては単位取得しなきゃいけないからする。学んでいるコマ同士のつながりを考えているというよりは、空いているコマをとっていく。一般企業の採用試験の合間に実習にいき、各企業のガイダンス受けながら教員になるかどうか迷っている。』という人も少なからずいるのが実態。学んでいることをどう学生自身が統合できるかに力点置くようになってきている。しかも生涯にわたって教員が学び続けられるようにしていくことが大事。」 「希望持って入った後はいかにつぶされることなく巻き込まれないように自分自身熱意を保てるかが大事になる(これはどこに勤めても一緒ですが)。まずどういう存在として覚えられたいか。


→素敵な先生たちはたくさんいて、その方々は確かにみんな共通して自分の信念や哲学みたいなものを持っていたり、あれこれ決めつけない新しい視点への柔軟性がある。本質を見極めようと常に考えたり対話してる人に多い気がする。変わっている人も多いけど、先生云々ではなく人として面白い。


足りないものはオーナーシップ。みんな評論家、他人事。誰かがなんとかしてくれる(もしくはしてくれてない)と思ってる。そして失敗したらみんなで叩く。それでチャレンジできるだろうか。誰のために何のためにどんな社会をつくりたいのか。課題の本質は現場の先生の声を聞かないと分からない」 →あるべき論言うのは簡単、実現にはいろんなステークホルダーの力が必要。

上記の話は、登壇者の日野田直彦さん(36歳で校長に、定員割れの学校を人気校に)がお話しをされていたことでしたが、https://kyoiku.sho.jp/304397/  にもあるように、チャレンジしようとしている先生がたくさんいるのでそれを応援して欲しいというメッセージでした。(下に日野田さんの記事引用)


型なしと型破りは違う。30人40人一人一人の目を見ながら授業で分かりやすく教えて分かったを増やしていく講義型はすごくすごく難しい。対話型授業はそれができた上でさらにその上に乗っかってきている部分。インターの事例や海外事例もたくさん紹介されるけどどれもいいところ悪いところ当然ある。ただ世界各国見たり聞いたりしても日本の先生のチカラは相当高い方。隣の芝生は青い的にいろんな事例の素敵部分だけに焦点あてて論じられてることが多い。」「今までの教員養成全てゼロにして新たにつくると考える必要はない。この先未来20年先を見据えて議論しないといけないなかで、どうしても現在の価値観と前提で語り、親世代は20年前の経験で語る。そこに40年ギャップがあるということを常に頭に入れておく必要がある」


と、様々なお話がありましたが、学生や発起人の方が希望をいっぱいにお話をされていたのが何より印象に残りました。「実際に課題はたくさんあるけど魅力もいっぱいある。その魅力も未来も何故自信もっていい声で発信できないんだろう。」「それを発信したい、共有したい、そこから未来をつくりたい」というその冒頭にも書きましたがそうした思いにたくさんの人が集まり、応援が集まり、実際に明るい未来を描けると思いました。素晴らしい会に誘ってくれた学生さんに、感謝です。