見出し画像

【ボストン研修12日目:偏見や差別はいかに人の力を奪うか】


◆ClassDivided(分けられたクラス)からの学び


フルバージョン(英語:https://www.youtube.com/watch?v=1mcCLm_LwpE

こちらの実験についてみたこと聞いたことがある方いるでしょうか。
11日目(バブソン大学3日目)は事前にこの動画を見た上で参加し、議論や学びを深めました。テーマは「偏見」や「差別」はどのような構造で生まれるか。動画見る時間がない方は、「Class Divided 日本語」で検索すると要約してくれている方々がいるので是非検索してみてください。

アメリカのとある小学校の3年生の先生がはじめた取り組みで、クラスを青い目の人と茶色い目の人に分けて、茶色い目の子は外で遊べない等のルールをつくる。次の日は逆に青い目の子たちが遊べないルールをつくる。そしてそのときの自分が感じた感情を終わった後話し、自分が感じた怒りや悲しみ、希望を失う感覚を話すというような内容です。

今はとてもじゃないけど、弁護士やらなんやらでてきてとてもじゃないけどなかなかできない実験だと話していました。でも、ずっと白人ばかりの小さな町に住んでいたこの先生は、こどもたちがほとんどアフリカンアメリカンにあったことがないのに、偏見にまみれているかをかんじてこの授業を始めたそうです。

偏見の中にいるときは、テストの成績が下がり、自分が優位だと思っているときはテストの成績が上がるということもこの実験の中から出てきてました。

ここから分かることは4つと整理をしてくれていました。
・種(SEEDS、きっかけをつくる)
・ルール(誰がどこの水場を使っていいか、誰がどこで遊んでいいか等)
・ラベル(誰が差別されるのか差別されないのか:この動画の中では茶色い目の子たちが初日は襟をつけ、次の日は青い目の子たちが襟をつけていました。はっきりとわかるようにする)
・報酬(優位な子たちには、よりよい報酬やチャンスを与える)

こういうことが構造の中にあちこちに埋もれている。それに気づかないまま、力が削がれていきます。この動画の最後までフルバージョンをみると大人に対して実践した実験などもあります。どんどん人が「諦め」と「希望を失う」という様子が手にとるようにその動画から見えます。そしてそれは指導者だけがやるのではなく、優位にある人たちを巻き込みその構造を固定化するということが動画で表現されていました。


この構造はどこにでもある、家庭の中で、職場の中で、社会の中で、、、それに気づけることが重要。自分の組織の中にそれがないか、よく目を開いて耳を傾け、常に考えていないといけない。


廊下にあった本の陳列

◆物語の力


他にも、3日目は物語の力について学び、どのように伝えたいことを伝えるかの学びと練習をしました。
物語の構成の理解、要素の理解、、、等等。

また、恐れがまん延しているときには、
・明確に(Clarify):今どこにいて何が起きていて、それについてどうしようとしているかを、適切なタイミングで早く伝える
・Autonomy:一人一人自分でできることがあるという機会と感覚が生まれるように機会と環境整備

等が重要などがありました。

お昼休憩中の一枚。こういう中庭があるのはとてもリフレッシュできますね。