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2月の満月の日

一昨日の夜、姉をグループホームから連れてきて、
昨日、歯科の定期健診→美容院→日高屋で夕食→ホームへ送り届けた。

姉のグループホームは隣の県にあり、電車を3回乗り換えて最後はバス。
片道2時間。姉と一緒の場合はさらに1時間近く多くかかる。

姉は私よりも体重は多いが、太ももは私よりも細い。
ホームと作業所を車で移動のせいか、
姉は平らな道でもよく転びそうになる。
なので、私は姉と手をつないでゆっくり歩かなければならない。

迎えに行くとき、私は必ず姉の服を上下持って行く。
そうしないと、例えば猛暑なのに

・ヒートテックの長袖シャツ
・その上に半袖のシャツ
・LLサイズのウエストなのに、Mサイズのショートパンツの姉がいる。

もう一つの理由は、
ホームで着る服には、私が表の胸元に名前を書いているからだ。

ホームの方には
「姉が前後を間違えて着ないようにするため」と言っているが、
本当は
「ほかの人に服をとられないため」だ。

姉は2020年2月に体験入所をして、家に戻ることなく本入所になった。
「しばらく会わない方がいい」と言われていたので、
私が会ったのは、4か月後の6月、夏服を持って行った。
そのときは、名前はまだ服の裏側の目立たないところに書いていた。

久しぶりに会った姉は、4L→LLにサイズダウンしていた。
体にとっては良いことだが、
姉をグループホームに入れることを決めた張本人の私は
姉に高いストレスをかけてしまったせいで痩せてしまった、と思った。
(のちに、虫歯ができていて、食べられなかったらしいと分かったが)

サイズダウンしていたので、秋以降の服を新たに買って、
秋に、私は衣服の入れ替えを兼ねて、ホームを訪れた。

あれ?私が6月に持って行った夏服が数枚見当たらない…
かわりに、肩パッド入りで明らかに時代遅れの服がいくつもあった。

姉のグループホームは女性棟なので、お世話の方も女性で年配の方。
私が姉用に持って行った夏服は、その方たちにも絶対に似合う…

「どこ行ったのかな、見当たらないね~」と姉に言っても、答えない姉。
これは何か対策を考えないと。

そうだ、息子の特別支援学校の中学部で一緒だったお母さんが
体育着のシャツに名前つけるの面倒で、直に書いたって言ってたっけ、
それでいこう。

私は手芸店でかわいい星柄の名前テープを買って、表にそれをつけた。
そうするようになってからは、1枚も無くなっていない。

さて、姉と私が帰宅すると、息子が
「kiyoさんは、ナポリタンを食べます」と言って、レンジで温める。
「kiyoさんの箸、kiyoさんはオレンジジュースを飲みます」とお世話する。

なんてお世話好きな息子なの、ではない。

姉が食べ始めると、息子は姉と真向いの席に座り、食べている姉をガン見。
息子はすでに3時間ほど前に夕食を終えているので、
「おいしそう、食べたいな~」の気持ちがダダ洩れ状態。
対する姉は、ナポリタンの皿だけを見つめて、黙々と食べ進める。

姉は、残りが半分をきると、一気に食べるスピードが上がる。
息子は「ナポリタンはkiyoさんのでーす」と言いながら、
皿ごと自分の前に置いてしまう。
姉は「ううー」と怒るだけで、取り返そうとはしない。
姉の隣で食べている私が
「kiyoちゃん、yumiちゃんの食べる?どうぞ」と言うと
姉はうれしそうに、私のご飯を食べ始める。
姉が来た時は、毎回繰り広げられる。

次回、姉が来るのは6月だ。

kiyoちゃんへ、
昨日は、トイレに間に合わなかったkiyoちゃんをたくさん怒ったね。
ホームの玄関で、私が帰る時、悲しそうな眼をしていたね。
あのときの私は、とても怒っていたけれど、
今朝、自分がお腹が痛くなって気づいた。
私は家にいたときだったから、トイレに間に合ったけれど、
わざとじゃなかったんだよね。
昨日は「もう、日高屋で味噌ラーメン食べないよ」と言ったけど、
6月に来たときは、また食べに行こうね。

読んでいただいて、ありがとうございます。















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