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なんくるないさー
沖縄っていうと「なんくるないさー」という言葉で表されるような楽観主義を想像しますよね。
なんくるないさーの意味
普段は、「なんとかなるさ」という言葉だけが一人歩きして使われることが多いのですが、実際は、前文がある。
元々は「真(まくとぅ)そーけーなんくるないさ」という定型句を構成する言葉であり、その意味するところは
「真そーけー=(人として)正しい行いをしていれば」「なんくるないさ=自然と(あるべき様に)なるものだ」、
つまり「挫けずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつかきっと報われて良い日がやって来る」ということであり、
儒学者胡寅(こいん)著『致堂読史管見』に由来する諺「尽人事而待天命=人事を尽くして天命を待つ」や
英語の諺 "Do the likeliest, and God will do the best." に相当する言い回しであった。
どんな時に使うか、使用例
例えば、資格試験後、落ちているか合格しているか不安な時などに
「試験のために勉強したんだよね?あとはなんくるないさー」的に声をかけられていた。ここでポイントなのが、ちゃんと勉強したのかどうか確認すること。
自分が試験のために努力していないのであれば、「なんくるないさー」は使えない。
ボールは相手側にあるのだから、私がヤキモキしてもしょうがない。
そんな不安を取り去るために使われる言葉だと思っている。
相手の反応
この「なんくるないさー」言葉。歳をとるほどに、良い言葉だなと実感する。
例えば、自分の子ども、会社の部下が不安になっている時、「そのために色々やったんでしょ、じゃあ大丈夫だよ。なんくるなるよ」と言葉をかける。途端に相手の顔色が良くなる。
なんというか、「そうですよね、ここまで色々準備したんだからどうにかなりますよね」と自分に自信を取り戻していく、そんな感じに受け取れる。
でも、これが「大丈夫だよ」だけだと理由も言われず話されても、大丈夫という言葉の重みが感じられず、安心できず相手も不安を強めていく(関係性によっては、大丈夫という言葉だけで納得させられる場合もあるけど)
そういう意味でもなんくるないさーっていえる状況って大切だと思っている。
いつでも言えるように
もちろん、相手が努力しないといけない場面も多い。
でも、努力した結果を待つような状況の時に「なんくるないさー」と言えるように、努力したいしサポートしたい。
笑って「なんくるなるよ」って言いたいんだよね。
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