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ラグビーW杯をナメちゃいけない理由がある(後編)

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その⑤実は歴史的なアジア初開催!

今回の日本大会は、アジア圏で行う、いや、ティア1以外の国で行う初めてのW杯になります。

おいおい、ティア1ってなんだよって話ですが…
ラグビーというのは、サッカーなどに比べると、盛んな地域がやや少ないんですね。しかも競技の特性上番狂わせが少ないということもあり、伝統的に強豪国・地域というのが固定してしまっているのです。それらの国・地域を総称してティア1と呼びます。(具体的には、ニュージーランド、オーストラリア、イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド、フランス、イタリア、アルゼンチン、南アフリカ)世界ランキングとは違うので(まぁほぼトップ10と一致しますが)、もしランキングが入れ替わったとしても、ティア1はあくまでこの10です。(※サッカーと同様イギリスは4つの地域にわかれます。)

で、このティア1の壁というのはなかなか厚くて、これまで8回のW杯の開催国もずっとこのティア1から選ばれてきました。しかし、今回は初めて、ティア1ではない日本での開催!これはラグビーを、アジア圏などこれまでラグビーがあまり盛んでなかった国にも広げていこうという意図があるはず。しかし逆に言えば、これまでのW杯はラグビーが定着している国での開催だったので、大会期間中は街中がラグビー一色だったのに対し、今回は果たして…というかそうならない可能性が高い。これが来日した選手や世界中のラグビーファンをがっかりさせることになれば、ラグビーの普及どころか意気消沈させてしまうことにもなりかねません。「日本での盛り上がりは」はラグビー界全体にとってけっこう鍵を握っているのです。

日本開催は、日本のラグビー界にとっては誇るべきことですし、強化にとっても非常にメリットがあります。例えば、これまではお願いしても練習試合を組んでくれなかったような強豪が「日本の試合会場見ときたいから試合やってやるか」ということもあるわけで、さらにここで手応えを得られればW杯本番にも弾みがつきます。我々見る側にとってもW杯本番以前にもワクワクするような強豪チームとの試合が観れるチャンスなのです。なので、ぜひ本番前にもいろんな情報に触れて、気持ちを盛り上げてほしいなぁと思います。

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