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アラフォーフリーランス。パスポート取得でDXの狭間を体験する。

コロナのどさくさで海外旅行に行かなくなって、気づけばパスポートの期限が切れていまして、来年久しぶりに海外旅行に行く計画が持ち上がったので、パスポートを再発行しました。

十数年前に発行した時(あの時も期限切れに気づかず再発行になったのだった…)は、戸籍謄本は郵送で取り寄せなきゃいけなかったり、なかなか面倒だった記憶があるのですが、今はマイナンバーカードがあればコンビニでピロンとプリントできてとっても便利になりました。(事前登録が必要なことを知らなくて5日ほど待つことになりましたが)

パスポート発行の申請はパスポートセンターに行く必要があるものの、幸いフリーランスは平日に行けますし、うちからは車で10分ほどで、駐車場代もかからない県庁の中にあるのでありがたい。ちなみに更新だけならオンラインで申請できるようになったのですね。うんうん、さすがに10数年も経てばなにかと進化してる。

本文とは関係ないですが夜の県庁

申請手続きは10分ほどで片付いて、隣に備えつけてある証明写真ボックスで写真も撮れて、その日はさくっと完了したのですが、厄介だったのは受け取りの時でした。

まず、郵便局に行って収入印紙14,000円分を購入。次に地銀に行って収入証紙4,000円分を購入。それぞれを指定用紙に貼り付けて、再びパスポートセンターに持参する必要があるのです。なお、どちらも現金でしか支払えないので、日頃現金を持ち歩かない私はその前にコンビニに寄る必要もあります。

まぁ郵便局も地銀もパスポートセンターから徒歩圏内にあるので、小一時間もかからずに用は済むのですが、マイナンバーカードかざせばコンビニで戸籍謄本がプリントできるようになった時代に、収入印紙と収入証紙という小さな紙を受け取って、舐めて貼り付けるって行為に、まるで「時空の狭間」にでもいるような感覚を覚えたのでした。まさにこれが「過渡期」ってやつ?(そういえばこないだ税務署で事業所の住所変更した時も、手書き書類にカーボン紙挟んで渡されたなぁ。)

懐かしのカーボン紙 思わず写真撮ってた

一応気になった調べてみると

収入印紙:収入印紙とは、租税や手数料、その他の収納金徴収のために政府が発行する証票。 印紙税や不動産登記の登録免許税、国家試験の受験手数料、免許の交付手数料などを納める場合に、いちいち現金書留で送らずに収入印紙を買って貼り付ければいい!というもの。

収入証紙地方自治体が発行する金券で、国民が地方自治体に対して手数料や使用料を納付するために使用するもの。

要するに、収入印紙は国が発行するもので、収入証紙は都道府県や政令市が発行するもの。だから収入印紙は郵便局で、収入証紙は地銀が指定されているんですね。パスポートは国にも都道府県にも手数料(国には印紙税納付も含む)が必要だから、両方が義務付けられているということで、なるほど、ひとつ賢くなりました。

ただ、賢くなりついでに気づいたのですが、昨今、地方自治体によっては収入証紙の仕組み自体が廃止されていて、キャッシュレス決済に移行しているそう。すでに廃止および廃止予定のところだと、東京都、埼玉県、新潟県、京都府、大阪府、鳥取県 、岡山県、広島県、福井県、横浜市、京都市、大阪市。千葉県もすでに一部はキャッシュレスor現金にしているので、遠からず廃止の気配でしょう。さらに私が住む都道府県でも来年中ごろには廃止の方向とのこと!あと1年遅ければ、私は地銀に行く必要はなかったのです。ま、収入印紙は残ってるんで、「DXの狭間」にいるのは変わりませんけど。

もっとも廃止が早かった東京都は2010年なので、今からもう14年前。そこから全国に広がるには随分ゆっくりとしたペース。何事も一筋縄ではいかないでしょうし、私自身は平日に役所や郵便局をまわるのが苦にはならない立場なので文句を言うつもりはありませんが、DXが中途半端に進行している状態というのは、高齢者にも若者にも不親切だったりするので、難しい問題だなぁなどと考えていました。

さて、無事にパスポートは発行できて、来年の旅行に向けて準備を進めるのみです。パスポートセンターでは、高齢の(といっても60歳くらい?)のご夫婦が、「前回パスポートおつくりになったのはいつですか?」と問われて「前回つくったのはなにしろ新婚旅行の時だから…ねぇ?」と仲睦まじげに顔を見合わせていて、微笑ましくなったのでした。よい旅を!

無事取得

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