62.私にできることとは
そういえば、現在の仕事のことについて、まったく何も書いていないままでした。
今の職場で働き始めてもうすぐ1年になるので、少しこれまでのことをまとめておこうかと思います。
入社~半年間の話
今の職場に入社したのは、去年の3月1日でした。
採用時に聞いていた話ですと、最初は半年契約、その後は基本的に1年契約、という説明でした。
・・・が、私は、最初の半年契約の後、1年契約をもらうことができませんでした。
また半年での契約更新、という形になったのです。
そこに至るまでの経緯や半年契約での更新になった理由はあまり細かく書けませんが、最初の半年で、会社が当初期待していた活躍が全くできていなかったのは事実です。
3月に入社し、5月には社内のジョブコーチの方ともつながりができ、何度も面談等しながら、試行錯誤で色々やってみてはいたのですが、どうもうまくいかない、という状態が続いていたのです。
実はこの時点で、退職も頭によぎっていました。
が、もう失業保険もないのと、次の職のあてもないので、とりあえず半年契約して、今の会社にいながら、今後どうするかを考える時間にすることにしました。
入社半年経過後~今までの話
契約を半年で更新したは良いものの、働きながら次を探すのか、それともここで頑張って結果を出して、次の更新時に1年契約にしていただけるようにするのか、正直かなり考えました。
というのも、「自身の特性と環境とのミスマッチがあるのではないか」というのを感じていたからです。
とはいえ、私の所属部署の環境が、現状、私の特性と合っていないだけで、会社全体の考え方とか、雰囲気みたいなのは、合わないわけではないというのは、なんとなく感じていました。
それで、まずは半年契約更新後に、以前からお世話になっている、東京都の障害者就業・生活支援センターの担当の方に間に入っていただき、社内のジョブコーチの方に、まずはご理解をいただく、という事をやりました。
そしてその後は、ジョブコーチの方を通じて、自部署内の方々にご理解をいただけるようにしたり、調整を図っていただいたりしたのですが、ここがなかなかうまくいきませんでした(あまり具体的に書けなくてスミマセン)。
最終的には、社内の色々な人を巻き込みながら、環境調整をしていただいた結果、年明けくらいから少しずつ希望が見えてきたという感じで、とりあえず次の3月からは1年契約という形になりました。
なぜミスマッチが起きたのか
今の会社は、オープン採用に近い感じで、事務系の仕事だというのは求人票にもたしか書いてあったと思うのですが、どこの部署のどんな仕事、というのは、適性を見て決めるという感じでした。
で、面接段階で聞いていたのは、
「人事部所属という形にして、色々な部署からの業務をやってもらうという感じにする」
か、
「人事以外の部署の所属にして、そこの部署の業務を主にやってもらう」
の、どちらかになる、というような話でした。
で、結局私は後者となったんですよね。
会社としては即戦力になってくれることを期待して、私の配属部署を決めたのだと思います。一応、過去の勤め先にて、同じような業務の経験が過去に1年ちょっとくらいあったのと、また別の会社で、それっぽい仕事をしていたことが、ちょこちょこあったので、全部くっつけて、その業務の経験年数を「3年」というような感じで職務経歴書に書いていたので、多分職務経歴書のその部分に注目して、配属を決めたのだと思います。
が。ここだけの話。
(といっても書いちゃった時点でここだけの話、ではないですけど)
面接のときには、自分の評価が下がるようなことって、わざわざ言わないじゃないですか。だから黙っていたんですけど、私はその業務にまったく適性がなかったんですよね・・・
この辺が、職務経歴書の書き方を「キャリア式」にするデメリットかもしれません。
まとめると「3年」という長い期間に見えますが、その実、ひとつの会社でその業務をメインでがっつり経験したのは1年ちょっと。
しかも、1年ちょっとしか経験がない理由は「クビになったから」というものなのです。
それなのに、キャリア式で書くと、ひとつの会社でその業務をがっつり3年間やった経験がある、というようなイメージにとらえられてしまう可能性があるわけです。私の場合、この辺が配属ミスマッチにつながっている可能性が高そうです。
ただ、「やりようによってはどうにかなるかもしれない」という思いもあったにはあったので、面接段階ではそのようなこと(過去クビになったこと)は黙っていました。
今の会社の面接を受けていた時点では、もう失業保険が残り少なかったというのもあります。
だけど多分私がそこで本当のことを言っていたら、このミスマッチは起きなかったかもしれないですよね(採用自体されなかった可能性も大きいですけど)。
環境調整について
一口に環境調整、といっても、当事者の特性に合わせて行うものなので、調整の方法はさまざまです。
「職場環境が合わない」といっても、何がどう合わないのか、がわからないと、調整のしようがなかったりします。
私の場合で言うと、私の特性として、
「説明を端折られたりすると理解できない」
「言われていないことを想像することが難しい」
というようなものがあります。
まぁ総じて、「理解に時間がかかる」のと、「説明が十分でないと、相手の期待通りの結果に結びつかない」という感じなので、私に何か教えるとなると、時間も手間もかかるわけです。
が、私の配属された部署には、その「余裕」がなかったのです。
(私の目から見える限りでは、そのように感じたという話です)
結果として私は部署内で、期待に添える活躍ができていなかったという事になるのですが。
このような状態で、環境調整、というと、部署異動を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、私は結局現時点では、部署異動はせず、同じ部署のまま、担当する業務を変える、とか、教え方を変える、というような調整をしていただくことで、とりあえずいったん落ち着いています。
また、今もなお、自部署内に余裕がない状態(と、私には見える)なので、社内ジョブコーチががっつり間に入って、仕事を少しずつ教えていただいているというような状況です(ちなみにジョブコーチも現在私が教わっている仕事内容については、経験がないそうなので、ふたりでああだこうだ言いながら疑問点や手順を整理しています)。
裏事情ちょっとだけ、プラス私の考え
あまり細かく書いて身元がばれるのも嫌なので、ちょっとだけにしますが、聞いた話としては、障害者を雇用する際、やはり身体障害のほうが、目に見える分、理解はしやすいというのがあるようです。
また、職種によっても、障害者雇用のしやすい職種、そうでない職種というのがあるようで。
製造現場や人事管理系の部署だと雇用はしやすい、という話を聞きました。
確かに、単純作業、細かい判断の必要ない作業、手順が明確に決まっているもの、特別な知識や経験がなくてもできるもの、というようなものの方が、教える側も教えやすいでしょうし、教わる側も、理解はしやすいとは思います。そしてそういった業務の多い職種、部署に人が集まるというのは理解できます。
が、正直、もうそのような業務というのは、長く働いている方がすでにやっていたりして、空きがないというのもあると思います。
私の場合もそうで、私の配属されているところは、まだ障害者雇用のあまり進んでいない部門なのだという話も聞きました。
それを聞いて思ったのは、
「今後障害者の雇用率を増やしていくためには、今まで障害者に任せにくいと言われていたところを任せられるようにするために、どうやって仕組みを変えていくかというようなところが絶対必要になってくる」
という事でした。
これまで、経験のある人でないと判断が難しく、誰でもできるわけではない、と思われていたような業務でも、よくよく調べて、整理していくと、誰でもできる業務、になる可能性はあります。
理解や覚えの悪い私が、時間をかけて、わかる、できるようになったことは、今後「誰でもやれる可能性のある仕事」になっていくと思います。
なのでとりあえずは今与えられている仕事を、整理し、仕組み化していく、というのが私の役割だと思って、引き続き頑張っていきます。
長くなりましたが、この1年間のことと、これからの方向性について書いてみました。
何かの参考になりましたら幸いです。
発達障害者が少しでも生きやすくなりそうな情報(本、ネットの有料記事等)の購入費用に充てますのでよろしくお願いします★