何にでも使える便利な言葉 “ish”
少し前に腰を痛めた。重いものを持ったとか、普段しない運動をしたとか、何か特別なことをしたわけではない。ある朝普通に起きて、子供たちを学校に送っていく途中に痛くなり、1時間後には前かがみにならないと歩けなくなった。その後、横になって立つと、その度に痛みが走り、ギックリ腰の瀬戸際状態が数日続いた。
ストレッチをしたり、マッサージボールで体をほぐしているうちに良くなってきたものの、しばら経っても本調子には戻らない。2週間ほど経って、ようやく90%くらい回復してきた。そんな時に夫にこう聞かれた。
By the way how is your back? I’m going on a business trip next week. If you still feel bad I can cancel it?
(そういえば、腰の調子はどう? 来週出張があるからさ。もし、まだわるいならキャンセルしようか?)
Hmm, it’s definetly getting better. Almost fine...ish! I think I can manage. Thanks though.
(うーん、間違いなく良くはなっている。ほぼ大丈夫…たぶんいけると思う。でも、ありがとう)
日常生活に支障はないけど、まだ少しだけ不安定な感じで、急に素早い動きとかはできない。あと10%が治りきっていない。こんな状態を表すのに最適なのがfineに“ish”(読み方はイッシュ)をくっつけた表現だと思う。
この“ish”、だいたい、〜頃、〜くらい、〜っぽいを意味するワードで、こんな風に体調を表現する他にも、単語の終わりにくっつけて、色々な使い方ができる優れワード。
I’ll be there around 7-ish.
(7時頃に着くと思う)
She was wearing a purple-ish jumper.
(彼女、紫っぽいトレーナー着てたよね)
Can you guess how old he is?
Hmm, 50-ish?
(あの人何歳くらいだと思う?
50歳くらいかな…?)
That coat is Burberry-ish.
(あのコート、バーバリーっぽい)
How is your work going recently?
Okay-ish.
(最近、仕事はどう?
まあまあってとこかな)
など。
意味が分かってから便利だなと思ってよく使っているのだけれど、ひとつ問題点がある。それは私が考えている“ish”の幅と、イギリス人が思うそれが大体違うということ(特に時間に関して)。
例えば私が7-ishと言えば、だいたい7.15分くらいまでには着くイメージ。なんなら6.55分に着くのを目指す。でも彼らの7-ishは軽く7.30分を超えてくる。
家の修理や電気工事の人も1-ishと言って、普通に2時頃に来たりする。むしろ、何時に伺いますとピンポイントで言われることさえ少ない。「10時から13時の間」とか「15時までに行く」とかも普通。
私も日本人の中ではだいぶ緩めのタイプだと思うけれど、イギリス人よ、どれだけ幅を持たせるんだ!笑