女の悪いところが煮詰まったような女
私ははドラマや本に出てきた「ちょっと気になる言葉」をノートにメモする習慣がある。久しぶりに見返してみたらこんなメモを見つけた。
「女の悪いところが煮詰まったような女」
なんだっけコレwと思わず吹き出しそうになったのだけれど、これは1年以上前にみたドラマ「あなたのことはそれほど」にて発せられた台詞だ。
たしか物語の主人公の女性が夫との別れを決断し、家出を企てた回だった。夫の親友がとても親身に協力してくれたため「もしかして私のこと好きなのでは」と勘違いした女性に対し、男が放った一言だった。
みたいな一言だったと思う。この一言に当時の私は感銘を...というか優れた表現力だと感じて、すかさずメモをしたのだった。(いま思うと使い道ない)
改めて見ると酷い悪口だけど、一ミリも狂うことなくこの言葉にぴったり当てはまる女をたくさん見たことがある。あるぞ。
「煮詰まる」という怖さ
その「煮詰まった女」は、夫がいるにも関わらず既婚男性を本気で好きになってしまう女だった。ずるい相手のずるさを必要としていたりして、もうなんというか、煮詰まりまくりなのだ。
もはや一周まわって健気にすら見えてしまうのだけれど、煮詰まれば煮詰まるほどに味は染みていき、かつて目指していた味付けに戻すことは不可能。むしろ目指してた味付けなんて、とっくの昔に忘れてわけが分からなくなっている。
観終わった後の複雑な気持ちはさておき、やはり「女の悪いところが煮詰まった女」という表現はすごい。それなりに時間をかけてしまった感とか、ねっとりとした嫌な濃さ。手間暇をかけたとかじゃなくて、放置してしまった感じとかね。それによるエグみがまるで人間の執着心のようで恐ろしいったら。
みなさん、煮詰まらないようにご注意を。私も気を付けます。
言葉が好きな方におすすめの1冊
最近読んでいる本で、anan元編集長による言葉のチョイスや組み立て方、目を引くキャッチの作り方指南書。読み切ったら改めてブログに書きます!