【京都大学2021年度前期入試数学(理系)第4問】これを難しいと言っていいのかな?
京都大学(理系)の4回目、曲線の長さを求める問題です。技術的には一番込み入った問題ですが、このくらいは普通だと思うのですが…
京都大学 百周年時計台記念館
2015年5月5日、Soraie8288撮影、Wikipediaより
問題
曲線 y = log (1 + cos x) の 0 ≦ x ≦ π/2 の部分の長さを求めよ.
解答解説
求める長さは
であるので、まずは dy/dx を求めてみます。
0 ≦ x ≦ π/2 のとき cos (x/2) > 0 であることから、
となります。したがって、次のように答えが得られます。
(0 ≦ x/2 ≦ π/4 より 0 ≦ sin x/2 ≦ 1/√2 であるので、1 - sin x/2 > 0 かつ 1 + sin x/2 > 0 であることに注意)
感想
答えとしては 2 log (√2 + 1) の他に、log (3 + 2√2) などが考えられます。その辺は同じ値であれば何でもいいと思います。
(sin π/4 = √2/2 とした場合、後者の答えが出てきそうです。)
この問題も基本的な技術のみで解けます。しいて言えば根号の中の計算が面倒ですが、このくらいは苦なく処理してもらわないと困ります。
私が受験生の頃であればこの程度の問題は基本問題の範疇ですが、ここまでの 4問を見ると応用問題の位置づけなのでしょうか?だとするとガッカリです。
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