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【入試チャレンジ】京都大学2020年度前期入試数学(理系)

東京大学、東京工業大学と来たら、やらないわけにはいかないでしょ!

ということで京都大学もチャレンジしてみました。

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京都大学 百周年時計台記念館
2015年5月5日、Soraie8288撮影、Wikipediaより

2020年度の問題は全般的に難しくはありませんが、時間的にどうかなという感じがあります。チャレンジした感じでは時間ギリギリでしたので、本番仕様で解答すると4~5問程度だったのではないかと思います。

前半は短時間で解答可能だけど方針が立たない可能性のある問題、後半は方針は立つけど時間のかかる問題、という構成になっていて、上記の通り完答するには厳しそうなので、本番ではどの問題から解くかの選択を迫られる問題セットになっています。

個々の問題を見ると余計な誘導問題のない、シンプルな構成で、その点では私好みの問題セットです。笑

各問の難易度ですが、京大(理系)の数学の試験時間は2時間半。大問は6問なので、1問平均だと25分になります。

この解答時間(小問の場合は25分を均等配分)を基準として
A = 20分以内で完答可能(時間内に余裕で解ける)
B = 25分前後で完答可能(ちょうどくらいの時間で解ける)
C = 30~40分で完答可能(時間が少しかかるけど解ける)
D = 完答可能だが手を出すのは得策ではない(大幅に時間をオーバー)
E = そもそも完答するのが難しい
という形で難易度を表現すると、私の主観では以下の通りです。

第1問. 全体 A~B、ただし 案外手間取る受験生が多いかも
第2問. 全体 A~B、(1) A, (2) A~B ((1) の意図がつかめるかで変わる)
第3問. 全体 C~E、ただし 座標をおく戦略に気が付けば A~B
第4問. 全体 C、ただし方針そのものは簡単
第5問. 全体 A~B、方針そのものも簡単
第6問. 全体 B~C

先ほどお話しした通り、後半に方針は立つけど時間がかかる問題が多く、どの問題を優先するかの戦略が問われるかもしれません。

第1, 2問が30点、第3~6問が35点の200点満点で6割(120点)を合格ラインと見立てるならば、時間がかかるけど方針の立ちやすい後半の3問を先に解く方がいいかもしれません。

少なくとも、多くの受験生が解答に苦しみそうな第3問だけは手を出さない方がいいです(ただし、すぐに方針が立つ場合を除く)。

後半の3問を1時間半で解ければベスト。2時間近くかかったとしても悪くはないと思います。これらと、落とすことがまずないであろう第2問 (1) を合わせて 115~120点ほどになるので、あとは残りの時間でどれだけ上積みできるかの勝負に持ち込めると思います。

ただし、問題との相性に依存するので、例えば後半の中では比較的方針が立ちにくい第6問が解けなければ、第1, 2問で取る必要が出てきます。

そうなったときにどの段階で問題を見切るか、時間の使い方が問われるかもしれません。

6問完答を目指す場合にカギを握るのはやはり第3問。

この問題はすぐに戦略が立てられれば短時間で解答することが可能ですが(実際、私は20分かからずに解答しています)、方針が立たずに困る受験生が多いと思われるので、すぐに方針が立たなければ他の問題から片づけるべきです。それで、時間が余ってたら戻ってくる。

もう一つのカギは計算などの効率の良さ。後半に時間がかかる問題が待っているので、理想は前半を1時間ほどで終えて、後半に時間を取っておきたいところです。

どちらにしても、全く手が出せない難問は見受けられないし、かと言ってあからさまに簡単な問題があるという感じでもないので、それなりに点数にばらつきの出そうな問題セットだと思います。

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