【浦和明の星女子中学校2020年度入試算数第3問】比の取り扱いの基本
浦和明の星の第4回目です。比を使った基本問題です。
浦和明の星女子中学・高等学校
2018年9月23日、Urawa-akenohoshi撮影、Wikipediaより
問題
AとBの2種類のミカンがあり,1個あたりAが60円で,Bが50円です。また,同じ個数のミカンが入る2つの箱ア,イがあります。箱アにはAとBの個数の比が 5 : 4 となるように,箱イにはAとBの個数の比が 5 : 7 になるように,同じ個数のミカンをつめました。2つの箱につめたミカンの合計金額を比べると,100円の差がありました。このとき,次の問いに答えなさい。
(1) 次の( )に当てはまる数を答えなさい。また,( 多い・少ない )は当てはまる方を○で囲みなさい。
箱アのAのミカンの個数は,箱イのAのミカンの個数より( )個( 多い・少ない )。
(2) 箱アにつめたミカンの合計金額を答えなさい。
(注) (1) の( )は原文では四角です。
解答解説
まず (1) は問題を読み終えた時点で( 多い・少ない )の選択を終えてください。もしそれができないとすると、いろいろと基本的なことが分かっていないと判断できます。
箱アとイはミカンが同じ個数入っていて、ミカンAとBの個数の比から、Aの個数はアが半分より多く、イが半分より少ないので、答えは「多い」です。
こういった感覚はとても重要です。本番の入試のときでも、見直しのときに役に立つはずです。
さて、問題は何個多いかです。
こういうときに考えるべきは比をそろえるということです。今は箱アとイでミカンの個数が同じであるので、比を足したときに同じ数になるようにしたいです。
箱ア Aの個数 : Bの個数 = 5 : 4 = 20 : 16
箱イ Aの個数 : Bの個数 = 5 : 7 = 15 : 21
ですので、箱イは箱アよりAの個数は比で 5 だけ減って、Bの個数は比で 5 だけ増えていることになります。ちなみに、箱アとイでは100円違うので、ミカン100÷(60-50)=10個分違うはずです。したがって、比で言う 5 は実際には10個だったことになります。要するに、右辺の比を 10 ÷ 5 = 2倍すれば個数が求まります。
これですべてが求まるはずです。
箱アはAの個数=20 × 2 = 40個、Bの個数=16 × 2 = 32個
箱イはAの個数=15 × 2 = 30個、Bの個数=21 × 2 = 42個
となり、(1) 10個多い、(2) 60 × 40 + 50 × 32 = 2400 + 1600 = 4000円 が求まります。
念のために確認すると、箱イは 60 × 30 + 50 × 42 = 1800 + 2100 = 3900円で、確かに100円違います。
この問題は難関校を受験する小学生にとっては基本的な問題なので、一直線に答えを出したいところです。
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