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日本が景気減速に苦しんできた数十年の間も、ニューヨークは元気だった

10月16日
10月17日

初めてニューヨークを訪ねたのは、もう40年以上前のこと。
グリニッジビレッジの安ホテルを根城にして、南は自由の女神から北はハーレムの路地まで、ガシガシ歩き回った。

ツインタワーがまだあったな。当時は何がいいのかさっぱりわかんなかったけど、ブルーノートでジャズも聴いた。ミュージカルは「コーラスライン」と「エビータ」を観た。エビータは夜の公演で、みなさんドレスアップしてくるのにボロっちいジーンズと小汚いジャンパーで行っちゃって、身の縮む思いだった。「Ray's Pizza」のピザがめちゃくちゃ美味しいと思ったっけ。
20歳そこそこの小娘で、ニューヨークにいる私カッコいいぜ!と思ってたんだよなあ。

2回目は5年前。会社を1週間ほど休んで、とある劇場を訪ねました。
ツインタワーは消えていて、メモリアルプールには薔薇が一輪。初めてニューヨークを訪れたのはジョン・レノンが亡くなってすぐの頃だったが、この時の訪問ではセントラルパークにメモリアルの記念碑ができていた。
前回の訪問で行かれなかったブルックリン橋を歩き、前回は駆け足だったメトロポリタンミュージアムもじっくり観て歩いた。

で、今回。
3回目だからね慣れたもんだよへへへん、というわけでもなく、ちょっと緊張した。
なんでだろうな。年を取ったという自覚がそうさせるのかもしれない。あと、デジタル化がますます進んでいて、地図も紙のものが見つからない。スマホの小さい画面では見にくいしわかりにくいしで、まごついた。

この数年で、治安は悪化したという。コロナ蔓延の頃、刑務所やホームレスの施設ではソーシャルディスタンスが確保できず、収容者をガラガラになったホテルなどに分散させた。その人たちが、本来いるべき場所に戻っていないのだとか。精神的に不安定な人も多く、地下鉄のホームに人を突き落としたり、わけもなく路上で襲いかかったり、ということが起きているらしい。

それでもやっぱり、ニューヨークはエネルギッシュで魅力的だった。長く住んでいる友人によれば、日本は「失われた30年」を経て今もあまり元気がないけれど、ニューヨークは「なにも失っていない」んだって。リーマンショックから立ち直るのに2年ぐらいかかったけど、そんなものらしい。
息を吹き返した観光業とともに、IT産業がすごく元気なんだとか。今はマンハッタンの西側が、彼らの豊富な資金力で再開発されているそうな。

ニューヨークへの入港は夜明け前。デッキには、自由の女神を見ようと船室から出てきた人がチラホラいました
今回は、ミュージカル「ムーランルージュ」を観た。舞台装置が豪華で華やか。前から3列目のかぶりつきで、大迫力だった
公演前には、写真撮影が許されてた
こちら、Googleのニューヨーク本社
わりと新しいビルだという、不思議な建物。マンションなのかビジネスビルなのかもよくわからなかった
マンハッタンの高架地区を再開発した遊歩道、ハイライン。オシャレな場所でした
西側高架の一角にて
むかーしむかし、「リンゴをかじると歯茎から血が出ませんか?」という歯磨き粉のCMがあったな。これは歯医者の宣伝かと思ったら、ミュージカルのポスターだった。
落語もやってるらしい。桂三輝って、聞いたことないなあ
おっと、これは米倉涼子では? 今は別の方が出演してるらしいが、ブロードウェイミュージカルで主役を張るなんて、とんでもなくすごいことだと思う。もっと評価されるべき女優さんでは?
だーれもいない地下鉄の駅。怖かった


この街に長居すると、絶対に太ることも思い出した

食品店や食べ物屋さんが軒を並べるチェルシーマーケットの入口
マーケット内。かき氷とオニギリって、不思議な組み合わせだわ
気軽に食べられるスタンドがたくさんあった
お腹すいたからチキンスープ。うっかり頼むと巨大なボウルが出てくるので、一番小さいカップでと念入りに注文した。マグカップ1杯の量で1200円ぐらい。高いねー
街中では、ピザの看板がやたらと目につく。シンプルなマルゲリータがバカうまだった
アメリカに来たら、やっぱりハンバーガーも食べとかにゃあ
2日目の夜は、友人とニューヨークステーキを。すでに顔が丸くなってる!
じゃん! これでも、「2人でシェア用」という、やや少なめバージョンです。1キロぐらいあったかも


そして、3回目のニューヨークで痛感したこと。
私は都会が好きだー!

海も山も、緑の大地も、果てしない雪原も、素晴らしく美しい。
だけど私は、都会で生きていきたい。
人づきあいがあまり好きじゃないのに、ごちゃごちゃ人がいる場所にいたい。一人でいるのが好きなのに、静かな環境に身を置くと寂しくなる。
ややこしいヤツだねどうも。

こういう景色を見るとホッとする
都会の道路には、こんなものも転がっていたがねww

自己認識を新たにしたおばちゃんを乗せて、船は南アメリカ大陸へと向かうのだった。

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