7月30日

 今日は夏らしい1日だった。暑かったが、心地良い暑さだった。いつもの温泉で朝風呂に入り、お洒落なラーメン屋で担々麺を食べた。担々麺は辛かったが辛すぎる訳ではなく、ちょうどいい辛さだった。このラーメン屋は客の美人率が高い。ラーメン屋なのにカフェっぽい雰囲気を売りにしているせいで、女性客は多いのだが、それにしてもびっくりするような美人が違うテーブルにそれぞれ座っていて、昼間からテンションがあがってしまう。少し前に来たときにも20代半ばくらいの美人が奥の方の席に座っていて、思わず二度見してしまったのを覚えている。美人の隣には子供が座っていたが、母親とは思えないような美人だった。美人は僕が二度見というかみとれていることに気付くと、自分の美しさを誇るかのような自信たっぷりな表情でこちらを見返してきた。僕は慌てて目を逸らしたが、その美人の残像がしばらく脳裏から離れなかった。

 たぶん青森には美人が多い。青森には不思議と芋っぽい娘がいない。皆どこか洗練された美しさがあるのだ。美人が多い土地柄なのかもしれない。理由は分からないけれど。

 図書館の返却期日が今日だったので本を返しに行くのと同時にまた借りてくる。お目当ての『さよならニルヴァーナ』はあったが、『鹿の王』は下巻しかなかった。どちらも人から薦められた本。仕方がないので上橋菜穂子で他に薦められていた『狐笛のかなた』を借りてくる。上橋菜穂子は読んだことがないのでいつか読んでみたいと思っていたのだ。初めての著者のものを読むのはいつもドキドキする。人から薦められた本は絶対に読みたいと思う派だ。人が面白いと思う本を、自分が読んでいないというのが耐えられない。小説とか映画に関する情報に関してだけは誰にも負けたくないといつも思っている。

 Netflixで気になっていた『ロマンスドール』を観たが、最初からずっとイライラしっぱなしだった。高橋一生の演技が鼻につくし、蒼井優も見るべきところのある演技をしていなかった。ラブドールについて描いた映画だと空気人形があるが、この『ロマンスドール』という作品は、ラブドールを単なるエッチな小道具としてのみ描いていて、現代の虚無と重ね合わせるようなことをしていない。高橋一生はラブドールに興味もなく、お世話になったこともない。仕事だからラブドールを作っているのだが、恥ずかしい仕事だという思いがあるので、結婚してもなお蒼井優にそのことを隠している。何というかこの設定自体が少し古いと感じてしまう。映画のチラシのビジュアルを見たとき、高橋一生はラブドールにはまっているのかと思った。だが、実際の映画の中の高橋一生は、普通に生身の女性としての蒼井優に一目惚れし、普通の恋愛をし、普通の結婚をする。そして映画の中間地点では、蒼井優にガンが発覚し、また映画は別の方向へと動き出していく。

 ガンとか不倫とか、手垢のついた題材に流れてしまった。もっとラブドールについて描いて欲しいと思ったが、あくまでも高橋一生は技術者として理想のラブドールを創ることにのみ神経を注ぐ。

 映画にして語られる以上、そこには何らかの新しさが欠かせないと思うし、現代で上映されるに足る理由が必要だと考える。しかしこの映画にはそうした新しさも必要性も何も感じられなかった。人から尊敬されないのではないかという職業故の恐怖、等のテーマは古くさく、全く現代的ではない。そうしたテーマが今また語られること自体は否定しはしないが、ラブドールという現代的?な題材で語るには期待外れ感が拭えない。結果、中途半端な映画だと思った。

 しかし蒼井優は頑なにバストトップを見せないな。僕は映画における濡れ場は嫌いだし、女優は安易にバストトップを見せるべきではないと考える。つまらないシーンでのバストトップの露出ほど痛々しいものはない。

 ただ、この映画に関して言えば見せた方が映画としての深みは増したのではないかな、と思う。ただ映画としての完成度からいえばこの映画で出すのは割に合わないし、そもそも蒼井優はバストトップは出さないと決めているのだろう。僕はそれを全く否定しないし、脱がないから女優としてダメだとは全く思わない。

 ただ、である。二階堂ふみとか、満島ひかりとか、趣里とか、最近の演技派と呼ばれる女優はバストトップを見せることにそれほど躊躇していないように思える。そうした最近の若い女優の態度と比較して考えると、蒼井優はどこか生温いと感じてしまう部分もある。どこかファンタジー的というか、現実感がないというか、物語の中の登場人物に過ぎないというか、痛々しさが足りないというか、映画の主人公としての切実さに欠けているように映ってしまった。

 かつて蒼井優は若手演技派女優の代名詞のようであり、今ももちろん演技派女優なのであるが、最近の女優陣の瑞々しさと比べると、その演技体はどこか古めかしく感じられてしまう。鮮やかさが足りない。

 高橋一生は癖のあり過ぎる演技だし、映画全体として、最近の邦画の基準から考えると大分古くさいように感じた。

 つまらない映画を観ると、1日が台無しになってしまったような気分になる。最後まで観るのをやめて、1時間くらいでやめておけば良かったな、とも思った。1時間観てつまらない映画は、大抵最後まで観てもつまらなおんい。

 夜は鶏肉のオーロラソース炒めを作って食べた。ケチャップ✕マヨネーズは最強だ。オーロラソース最強。

 オンラインで女の子と話す予定だったが、予定時刻を過ぎても反応がなく、今日は無理そうだとのこと。明日に延期になった。まあそういうこともあるだろう。明日の夜を楽しみに、明日は仕事を頑張ろう。

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