空を見て泣く
このところ、ちょっとおかしいんじゃないかというくらい涙もろくなっている。
気がついたのは数週間前位だろうか。
ただ、青空に白い雲が浮かんでいるのを見上げただけで涙が出てくる。
「キレイだなあ(涙)。」
ニュースを見ても涙。
花が咲いていても涙。
保護犬の子犬の動画を見ても涙。
寝る前に、今日は楽しかったと思い出してまた涙。
大丈夫か、私。
花粉症もあるから、こすってしまって目のふちが痛くなっている。
これは、もしかして老化現象?年寄りは涙もろいという通説通りということなのだろうか。だけど、オバサンとはいえまだ年寄りじゃないし。
ホルモンバランスが乱れて、感情が不安定になっているのだろうか。
この涙のほとんどは、悲しい涙ではない。感激、感動に分類されるようなものである。ちょっとしたことでも琴線に触れて涙が出てくる。
そのくせ、数日前に長男の結婚式という超重大イベントがあったのにその時には泣かなかった(結婚式については、別にnoteに書きたいと思っているけれど、まだ文章にできそうもない)。それがまた、不満だ。
結婚式では「新郎の母」という立場で気が張っていたために泣く余裕がなかったようだ。
よく思い起こしてみると、この最近の涙もろさはひとりで「ほえ~」とリラックスしている時に現れる。先ほども書いたように、悲しいとか、悔しいというネガティブな感情ではないので、涙が止まれば、嫌な感じはなくてむしろすっきりしている。悲しい映画を見て思い切り泣くとすっきりするのと似ている。
子供の頃から「泣くのはみっともない」「人前でなくもんじゃない」という考えが刷り込まれて押さえていた涙が今頃になって溢れてきているようにも感じられる。
涙をしまっていた箱のふたがあいたみたいに。
涙と一緒に心の底で固まっていた何かが流れていくのかもしれない。
箱の中身がなくなって涙がとまるのか、ずっとこのまま涙もろい状態のままなのかはわからない。
でも、箱のふたが開く前よりは心が軽くなったような感じがする。感情が空に解き放たれて自由になったのかもしれない。