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京町家の不便な丁寧な暮らし
空飛ぶ引きこもり物語ライターの千聖(ちさと)です・・!
今日は日記です・・!
家族が4人になって、さすがに家が手狭になってきて、そろそろ1軒家に引っ越したいなと思っていたある日。
築年数が短いことにこだわりを持っていたはずの夫が、見せてきた物件が、京町家でした・・・!
このごろ、古民家で暮らしたい。
古民家カフェ作りたい。
と思っていた私にとっては、ドツボ過ぎる案件で、築年数にこだわっていた夫に、町家に住みたい。
なんて一言もいったことがなかったのに、なぜだか、町家の一軒家で、広くなるうえに、家賃も今までより安い。
というような奇跡的な物件で
とんとん拍子に、町家に住むことになりました。
実際に住んでみると、不便なことがいっぱいある
というのもわかって。
例えば、たてつけが悪いところがほとんどで、ドアの動きが悪かったり、両隣の町家と壁がひっついているので、横の家の足音とかが聞こえてきたり
床が薄くて、1階で何をしゃべっているのか、2階につつぬけだったり、外で話している人の声も窓を開けているかのようにはっきり聞こえたり、外の空気感がダイレクトに部屋の中に入ってくる感じだったり。
階段の隙間からGが入ってきて毎日遭遇する!!あーーーー
(これは塞ぎました・・・笑
こちらのサイトさんの対策がめちゃくちゃ効いて出なくなりました。)
不便なことも多くて、
現代の家というか、新しい家の作りが、どれだけ密閉された空間だったのか、というのをすごく感じました。
この町家だったら、たぶん、換気せずに火を使っても死なないと思う・・・
(念のためそんなことはしないけれど・・・)
でも、私はこの町家の暮らしが、
とても気に入りました。
大家さんのセンスがこれまたドツボで、のれんみたいなのが、外にかけてあるのですが、それが揺れるのが、よく見えたり
小さな庭に、置いてあるたぬきが、やさしい木漏れ日の部屋から見えたり。
明かりも、はっきりした明かりではなくて、LEDのはずなのだけれども、LEDじゃない感じの明かりを出すようなあかりだったり
外の声が聞こえてくるということは、夜になると、鈴虫の鳴き声も、よく聞こえてきたり
雨の音も、風のそよめきも、窓を閉めていても、縁側で聴いているかのような。
外の空気を感じる、生活です。
家の中にいながら、外の空気を直に感じる・・・
昔の家の作りをみると、色々なところがあけはなされたままの家の作りだったと思います。
この前も、松尾芭蕉のお弟子さんが住んでいた庵を見ましたが、あちこち、あいていて、トトロのさつきとめいちゃんの家も、あちこち開け放されたままでしたよね。
それで、自然と限りなく、近い生活をしていた。
それは不便と、隣り合わせでもあるけれど。
だけど、自然の音を聴きながら生活するのは、とても、心が穏やかになっていくような感覚がありました。
たくさんの便利が、生まれては捨てられていくような
そんな時代だからこそ、昔の人が大事にしていたものを、感じながら生きていくことも、大事なのかもしれないな・・・
と、そんなことを感じる、不便で丁寧な、町家の暮らしでした。
いつもお読みいただきまして、ありがとうございます。
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