カスタマーサクセスは獲得媒体ごとに戦略・KPI分ける?
私の働く会社ではマーケは獲得まで担当し、獲得後のオンボーディングはカスタマーサクセス担当です。マーケは費用対効果を意識しますが、獲得後のオンボーディング率も追っていたら獲得に振り切れません。そこで、カスタマーサクセスチームは、媒体ごとにKPIや戦略を分ける方が良いのではと思った時の話です。
GW前後、とある媒体xデバイス(以下A)に予算を当て広告出稿したところ獲得が爆増しました。目標達成を大幅に上回るペースで万歳〜!状態でしたが、しばらくするとAで獲得したお客さまのオンボーディング率が著しく低いことが判明しました。
オンボーディング率が低い=そもそもモチベーションが低い、とも言えます。オンボーディング率をKPI指標にするカスタマーサクセスチームは、KPI達成が難しい事態に直面しました。そこでマーケはAでの配信を抑えました。
これを機に2つの変化がありました。
・マーケも獲得後のオンボーディングを考慮してデジタル広告を配信する
・マーケの追う指標の1つがオンボーディングまでのCPAとなる
この変化を受けて…
確かに獲得CPAが低くても、モチベーションが低いお客さんが多いAに予算を寄せすぎては良くないと思いました。カスタマーサクセスチームとしては質の良いお客さんを連れてきて欲しいのも理解しました。
しかし、獲得担当のマーケが獲得後の複雑なコミュニケーション設計が必要なオンボーディングのことまで考えてすぎても、獲得数が減ってしまいます。カスタマーサクセスチーム担当のオンボーディングは先が長い話になるし、予測しづらいです。また、獲得経路Aはオンボーディング率0%ではないので、予算投下に意味があります。
このジレンマはどうしたら良いのだろうと思いました。
私の頭の中で導き出された解決策は3つです。
①カスタマーサクセスチームは獲得媒体ごとに数字を見る
②カスタマーサクセスチームのQ毎のKPIは各媒体BlendedのKPI
③マーケはカスタマーサクセスと連携し、オンボーディング率が低い一部媒体の獲得数は制限する
①を行う場合カスタマーサクセスチームが媒体ごとに施策を分ける可能性があります。
例えば、モチベーションの低いお客さんが多いAは、なぜモチベーションが低いのか?どんな導線ならどの数字までオンボーディング率をあげられるのか?そういったことを考えながらAの数字と向き合います。
仮にオンボーディング率が高いBという媒体があれば、なぜ高いのか?施策でどこまで数字を改善できるか?と考えます。Bで大きく数字改善できれば、②のBlendedのKPI達成に近づけます。
③については、①で各媒体経由のお客さんを徹底的に分析してからするべきだと考えています。本当にポテンシャルはないのか?無駄な投資になるのか?という疑問を明らかにしてからです。ただし、依然として悩ましいのは①を待っていられない場合です。オンボーディングまでの道のりが長い商品・サービスは上記の実践が難しそうです。
そもそも私が気になって仕方なかったのは、noteの最初に書いた、
『獲得担当のマーケが獲得後の複雑なコミュニケーション設計が必要なオンボーディングのことまで考えてすぎても、獲得数が減ってしまう』
ということです。
今回の件は、
各チームの担当範囲をどこまで区切り、各チームがどの数字を追い、どの数字を共有し、どこまで連携するかという、会社組織の基本的な話になるなぁという気付きがありました。
おしまい
またね