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君は僕で満たされず僕は君を満たせなかった

なにか違和感を覚え目が覚める

…体が動かせない

隣に目をやると僕のことを抱きしめながら寝てる彼女の瞳月の姿があった

〇〇)…今日もか

僕はこのままだと動けないので瞳月を起こすことに

〇〇)瞳月〜起きて

瞳月)ンン?なんやぁ?

〇〇)朝だよ

瞳月)いやぁ…しーまだ寝る…

〇〇)それだと僕が動けなくなるから… 

瞳月)ならぁ…アレやってや

〇〇)…はいはい

僕は瞳月の首に唇をくっつけ少し力を入れ吸い
跡をつける

瞳月)んっ///

〇〇)…ついたよ

瞳月)ありがと…次はしーがやる

〇〇)はいはい

今度は瞳月が僕の首に跡をつける
しかも吸うだけではなく少し噛みつき
しっかりと僕は瞳月の物だと分かるように…


〇〇)痛っ

瞳月)そろそろ慣れてや

〇〇)…こんなの慣れないよ

瞳月)こんなのとか言わといてや
〇〇に他の女が寄らんようにする為の大事なことなんやから

〇〇)そうだね…


僕たちは朝起きるとお互いの首に跡をつけ
マーキングをし合っている
僕は…正直言うとこんなことやりたいと思わない
けど可愛い瞳月を見てるとなんでも許してあげたくなってしまう

僕は瞳月が好きだから…

……………………

朝食を食べ終え
ぼーっとしている
少しホコリを被った灰皿とZIPPOをみつめながら

そんなことをしていると瞳月に話しかけられた

瞳月)〇〇は今日なんか予定あんの?

〇〇)今日はこの後出かけてからそのまま友達とちょっと飲みに行ってくるよ

瞳月)…女もおるん?

〇〇)いないよ
ただの男友達と飲み行くだけ

瞳月)ほんまにおらんの?

〇〇)ほんとだって… 

瞳月)〇〇はしーのこと好き?

〇〇)…大好きだよ
僕は瞳月のことしか見ないから

瞳月)…ギューして

〇〇)んっ 

…ギュー

瞳月の事を抱きしめる

少し震えている
…ほんとに不安を感じているのがわかった

〇〇)大丈夫だから…

瞳月)うん…


……そして僕は家を出た
久しぶりに友達と会い話が盛り盛り上がる
必然とお酒を飲む量も増えてしまう

友達1)何やかんやいって。みんな楽しそうにしてて良かったわ

友達2)ほんとだよ!!久しぶりに会えてめっちゃ楽しいし

彼らは煙を吐き
僕たちは煙に巻かれていた

友達2)あれ?〇〇、お前煙草吸わないの?

友達1)ほんとじゃん。1番ヤニカスだったのに

〇〇)…煙草は辞めたんだよ
彼女が嫌ってるからな

友達1)嘘だろ!?

友達2)おいおい!!あんま嘘は良くないぞ

〇〇)ほんとだって…もう1年ぐらいは吸ってないよ

友達1)お前ほんとに〇〇か?

友達2)おま、それは言い過ぎだろ笑

〇〇)煙草を吸わなくても僕は僕だよ
彼女の為だから仕方ないんだよ…

……終電があるかないか、ギリギリの時間 
僕たちは店を出た
お酒も結構飲んでたはずなのに
僕たちはそこまで酔っていなかった

携帯が震えたので見てみる
…そこには大量のメールと着信があった

瞳月は最後に今すぐ僕に会いたい…とメールをして来ていた

僕は瞳月に電話をしようとした時
友達が宅飲みをしようと言ってきた

いつもなら僕は瞳月の為に家に帰っていたが
久しぶりに会う友達との楽しさとお酒が回っていたのも相まって
「いいね 」と答えてしまった

……………………………………………

再び目を覚ますと真っ暗だった世界に日が昇り
鳥が朝だというのを教えてくれる

頭が痛む中携帯をみてみた

〇〇)瞳月からは連絡きてないか…

〇〇)…ハァァ

〇〇)瞳月には可哀想なことしてしまったな
さっさと帰るか…

僕は昨日の自分の行動を少し後悔しながら
帰路につく


フラフラとしながらも家までつき
ドアに触れる
やけに冷たい気がしたが…特に気にするとはなかった

家に入るとなにか違和感を覚えた

…そう。なにか…言葉では言い表せない。なにかだった

瞳月もいつもなら寝ている時間なので寝室に行く

…そっとドアを開ける

やっぱり…瞳月は眠っていた

ただ水音が少し聞こえてくる

よく見てると瞳月のそばに所々赤く染まりそれでも銀色に輝いてるものがあった

僕は少し…いや…かなり嫌な予感がした

…もう一度瞳月をみてみる

やっぱり瞳月は眠っていた…ただ赤いドレスを身にまといながら


…………………………………

気がつけば1ヶ月が経っていた
ただこの1ヶ月のことはほとんど覚えてない

ただ毎日瞳月のことを思い出し

泣き崩れ

後悔する

それの繰り返しだった


1人で過ごすには少し広い部屋の中で僕は思う

いますく今すぐ君に会いたいと

ごめんねの言葉じゃ足りないねと

そして1年振りに煙草に火をつけ
煙を吸って。吐いて。煙に巻かれながら
呟く

〇〇)君が言うから辞めた煙草も、今じゃ意味がないね…


君が会いたいと言った時

僕は君と居なかった

だから分かった
君の大切さが


君と歩いた日々を思い出す
もうあの頃には戻れないのに

瞳月が居ないとこの世界で1人っきりみたいだ

いや…みたいじゃない。1人だ


僕は君のことを満たせていると思っていた
そして君は僕で満たされていたと思っていた

だけど…それは違うかったんだね

君は僕だけを選んでくれていたのに

僕は君以外も選んでしまった

君が僕のせいでこの世を去るなら

僕も君について逝くよ

…今度こそは僕が君を満たしてあげるからね

だから君は僕で満たされてね



…Fin





〜あとがき〜
読んで頂きありがとうございます
今回はしーちゃんで書きました!!
久しぶりに切ない系を真面目に書こうかなと思いまして…
書くのは難しいですけど楽しいですね

https://querie.me/user/kikiyumemi4228

リクエストや感想等いただけると嬉しいです
それでは- ̗̀( ˶^ᵕ'˶)bおおきに~







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