あなたはわたしに死というプレゼントを与えてくれた
布団に入っていても寒く感じるこの季節に
私は汗が気持ち悪くなって目が覚めた
その汗が冷や汗だと気づくのに時間はかからなかった
菜緒)そっか…また
私はまた彼の夢をみた
もう何度目かわからない
彼の夢を見る度に目が覚めてしまう
〜〜〜〜
私と彼は幼馴染だった
まだ付き合う前の幼馴染特有のあのもどかしさ
付き合いたいのに今の関係が壊れるのが怖い
その甘酸っぱいアオハルをしていた頃の夢
菜緒)な、なぁ…菜緒話したいことあるんやけど
〇〇)…うん
場所…変える?
彼は多分…少し察していたんだろう
優しさなのかどうかはわからないけど
私にとっては少し温かい言葉をかけてくれた
菜緒)…ありがと、でもここで大丈夫やで
〇〇)そっか
菜緒)ずっと、ずっと〇〇のことが好きやった
…だから菜緒と付き合ってくれへん?
〇〇)うん。僕もずっと…好きだった菜緒のこと
だけど想いを伝えるのが怖くて
…ごめん、情けなくて
〇〇)こんな僕でいいなら…
菜緒)当たり前やん…どんな〇〇でも菜緒は好きになる
〇〇)ありがとう
〜〜〜〜
彼と初めの夜
身体を交わらせた時の夢
菜緒)初めてやから…優しくしてな
この時の私は未経験だった
だから最初は怖さが勝っていた
菜緒)''ん''ん''っ''///
〇〇)大丈夫?
最初は気づかなかったけど
この時の私は涙を流していたらしい
菜緒)…うん大丈夫やから
〇〇)でも涙が…
菜緒)〇〇とやっと…一つになれたのが繋がれたのが…嬉しいから
彼と繋がれた喜びがすごかった
愛を感じれる
それがとても心地よかった
〜〜〜〜
彼の最期を看取った時の夢
〇〇)菜緒…ごめんね、、、
菜緒)…
〇〇)でもこの痛みは…菜緒が感じてた痛みだもんね
〇〇)僕が、、、悪かったよね
〇〇)でも僕は…ずっと菜緒のことが、、、好き…だよ
菜緒)……
この時の私は気が動転していて
なにも喋れなかった
でも手は震え
彼の中にある生暖かいもの感じた
私は最後彼にキスをした
でもそのキスは彼の愛を感じれなかった
感じたのは冷たさだけ
彼は私の太陽だったのに
そんな太陽も最期は…冷たかった
〜〜〜〜
そして今日、私は彼と夢の中で喋った
〇〇)やぁっ!
菜緒)…〇〇?
〇〇)久しぶりだね
菜緒)…
〇〇)僕ね、やっぱり菜緒がいないと寂しいよ
だからさ…またもう一度やり直さない?
菜緒)なおも…寂しかった
〇〇)だから…ね?
2人きりの世界でゆっくり過ごそう
彼はそういい私にキスをしてくれた
菜緒)〇〇…
菜緒)今日…''そっち''に行くわ
〇〇)うん、待ってるね
そして私は彼との約束を果たすために
彼が眠っている山に行った
彼が眠っているすぐ横で私は
トリカブトという花を口にした
最初は舌が痺れきた
その痺れはやがて手や足にきた
そして呼吸ができなくなってきた
私はなぜか物凄くドキドキしている
そのドキドキは毒のせいなのか
彼とまた会える喜びなのかはわからない
だけどこの死は
「あなたがわたしに死というプレゼントを与えてくれた」
ということだと思う
でも…あなたの死は私が与えたものだったね
私は意識が遠のく中そんなことを思いながら目を閉じた
…Fin
〜あとがき〜
読んでいただきありがとうごさいます
今回はこさかなで書きました
こちらバギクロスさんの企画作品になります
久しぶりにこういうの書きましたね
どうだったですか?
おもんなかったですかね
僕的にはまだ上手く書けたほうかな〜なんて思ったりしてます
https://querie.me/user/kikiyumemi4228
リクエストや感想等頂けると嬉しいです
それでは- ̗̀( ˶^ᵕ'˶)bおおきに~