夢見大福

夢見大福です。 乃木坂5期生を中心に中編作品を書きます。

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最近の記事

ひとりじめ

″ねえ、私だけじゃだめなの?″ 夜、家の近くの公園。 「俺と、付き合ってほしい」 「…待ってた、その言葉」 俺に初めてできた彼女。 贔屓目なしにみても、天使のように可愛い。 俺が、こんな子と付き合っていいのか、と告白したくせに思ってしまう。 しかし、彼女の桜も、俺のことが好きだったらしい。 両想いが実り、彼氏彼女の関係で日々を楽しく過ごしている。 「ねえ、今日〇〇の家行っていい?」 「まあ、いいけど。急にどうした?」 「今日はなんか、〇〇に甘えたいの」 「な

    • 妄想少女はアップルティーの中

      「きゃー!キュンキュンしちゃう!」 教室に響き渡る声。 声の主である菅原咲月は、友だちの井上和と雑談していた。 「はぁ…」 「ねぇ、和も分かるでしょ!」 「あのさ…咲月の妄想話を何時間聞けば私は解放されるの…?」 「何時間って、今日はまだ5分だよ?」 「昨日、夜中に電話かけてきて2時間も妄想話聞かされたこと、忘れてないから」 「だって、最高にキュンキュンするシチュエーションが浮かんだんだもん!」 咲月は自他ともに認める、アオハル好きな妄想少女。 和は、ほぼ毎日の

      • あの日交わした約束が、忘れられてしまわないように

        「さつきのことをまもる、おうじさまになる!」 「じゃあ、私はおひめさま!」 ″おとなになったら、けっこんしようね!″ 「はぁ…夢か」 昔に幼なじみの女の子と交わした約束が夢に出てきた。 小学校の途中で引っ越ししてしまい、別れてしまった。 咲月、元気にしてるかな…。 「〇〇も今日から大学生か…」 「なんだよ、親みたいなこと言って」 「いや、実親だわ笑」 「あ、そっか笑」 母親とそんなやり取りをする朝。 今日から大学生になる。 そして、そのタイミングで地元に帰

        • 記念日にしたくなくて…

          7月29日 今日は彼女の茉央の誕生日。 茉央の誕生日は、ちゃんとお祝いしたい。 だけど、あいにく僕は今日会社に行かなければならない。 それを伝えると、茉央には ″なんで茉央の誕生日に仕事やねん!″ って怒られてしまった。 怒った顔すら可愛すぎたのは、ここだけの話。 有休取ろうと頑張ったんだけどね。 うちの会社がほら、ブラッ…ごほん。 ただ、誕生日に何もないのは嫌だから、少しお高めなレストランを予約した。 喜んでくれるといいな。 〇〇:じゃあ、仕事行って

        ひとりじめ

          僕が抱えた問題児は、可愛くて、真面目で、だけど結局は問題児でした。

          「〇〇くんは、オズワル道を退職してもらいます」 突然僕は、退職を告げられた。 〇〇:は? 畠中:とは言っても、まだ今週の授業は残ってるから 〇〇:いや…冗談ですよね…? 畠中:〇〇くんの目的は、5人の成績をあげることだよね? 畠中:それが、もう達成されちゃったから 確かにそうだ。 本来の僕の目的は、5人の成績をあげること。 それは、もう達成してしまった。 畠中:5人の親御さんもすごく喜んでくれたよ 〇〇:そうですか… 畠中:あれ…あんまり嬉しくない?

          僕が抱えた問題児は、可愛くて、真面目で、だけど結局は問題児でした。

          『アイ』の言葉が伝わらない

          部屋に突き刺す眩しい朝日。 温かく包んでくれる毛布。 頭の高さに合わせた枕。 そして 「おはようございます、〇〇さん」 という、女性らしき声。 「おはようございます、アルノさん」 近年、″情報化社会″といった言葉をよく耳にする。 情報技術や機械工学が進展し、今までにない様々な需要が生まれた。 その反面、職を奪われ、AI技術や機械化に嫌悪感を抱く人もいる。 当たり前だ。 自分の職、生活が奪われるのだ。 だけど、そんな嫌悪感をよそに、AI技術は世の中に広ま

          『アイ』の言葉が伝わらない

          フツウノアリカタ

          普通って、意外と難しくて、当たり前じゃなくて 人によって、普通って違っていて だから、僕の普通と誰かの普通は どこかは一緒で、どこかは違う こんなこと考えてる時点で、僕は周りからしたら普通じゃないのかも でも、これは僕にとっての普通 「お前ってめっちゃ普通だよな!」 って、結構言われるし 僕は、多分、普通の人間 朝7時 アラームの音で無理やり目を覚ます ご飯を食べる前に歯を軽く磨く リビングで、白米、味噌汁、焼き鮭、おひたしを朝食として食べる 食べ終

          フツウノアリカタ

          好きは、声に、お守りに。そして笑顔で

          はあ…今日もかっこいいな… 私、菅原咲月は、1人の男の子に見惚れています その男の子は〇〇という子です クラスのカーストは恐らく1番上 運動神経は抜群 バスケ部のエースらしいです そして顔がかっこいいです それでも謙虚で、決して人を馬鹿にせず そんな彼に、恋をしています でも、分かってます 私はクラスでは陰キャの位置 叶わぬ恋です… △△:おい、次の試合いつよ? 〇〇:えっと…今週の日曜 △△:絶対応援行くわ! 〇〇:ありがと、お前の応援あれば百

          好きは、声に、お守りに。そして笑顔で

          僕が抱えた問題児は、ふわふわ天使でした

          咲月の成績が向上した数週間後 〇〇は頭を抱えていた 〇〇:どうする、俺よ 〇〇:このままで、いい訳がない… 〇〇の目の前には、4枚の解答用紙 それは全て、 川﨑桜の解答用紙 〇〇:これは…本当に分からない 解答用紙の点数は古い順に 35点 34点 31点 28点 〇〇:なんで段々下がるんだよ〜! 〇〇:こういうのって少しずつは上がるやつでしょ〜! 〇〇:はぁ… 何も解決策が見つからず翌日 〇〇:じゃあ今日は、数学のベクトルです 美空:は〜い

          僕が抱えた問題児は、ふわふわ天使でした

          サンビタリア、君の心に咲いて

          「和ちゃん、今日もかわいいな…」 「和先輩、俺と付き合ってください!」 井上和 男女、先輩後輩関係なく人気なクラスメイトだ。 そして …私の大切な友人だ。 そんな友人が、ちょっぴり羨ましい。 いや、すごく羨ましい。 「和ちゃんって…彼氏とかいるの?」 「和ちゃんの好きな男の子のタイプって分かる?」 私が男の子に話しかけられる理由はたいてい 和に関しての情報を知りたいからだ。 学年一イケメンと言われるサッカー部男子 この学校の生徒会長 ついには、私の

          サンビタリア、君の心に咲いて

          僕が抱えた問題児は、緊張しい純粋ガールでした

          アルノのやる気を引き出せた数日後 美空:んふふ 和:むぅ… アルノ:はぁ…落ち着く 〇〇:… 〇〇:あの、皆さん… 美空:どうしたんですか〜? 〇〇:あの…避けてくれません? 和:やだ アルノ:ここ落ち着くんですよね 〇〇:… 状況を説明しよう まず、美空は僕の右腕に抱きついている 女の子特有の柔らかさを腕全体で感じているため、ちょっとやばい そして和は、僕をバックハグする形でいる 時折首元に息がかかって、くすぐったい そしてアルノは、あぐらを

          僕が抱えた問題児は、緊張しい純粋ガールでした

          釣り上げた人魚との、刺激的な日々の記録

          〇〇:はぁ…のどかだな… 僕は今、釣りをしている 釣りは、何も考えずにひたすら海を眺めていられる 世間のつまらないことから離れられる まあ、楽しいこともそれなりにはあるけどね 〇〇:…今日、全然釣れないな 今日は何か、調子が悪い 〇〇:場所変えよっかな そう思い、立ち上がった瞬間 〇〇:っ!? 釣り竿の糸がピンッと張った 〇〇:来たっ! 〇〇:うっ…重っ!? これは経験したことのない大物だ 〇〇:うぅ…おりゃ〜! そして釣り上げたのは 〇〇:え

          釣り上げた人魚との、刺激的な日々の記録

          僕のストーカーは、自己肯定感を上げてくれた

          〇〇:はぁ…彼女欲しいな… 〇〇:でも、できるわけないよな…こんな冴えない男に… そんなことを呟く〇〇は、家に着き、部屋のドアを開ける そこには… ?:あ、おかえり〜 〇〇:え…誰? 見知らぬ美少女が、〇〇のベットで寝ていた _____ 〇〇:え〜っと…まずは自己紹介から? 〇〇:あ、〇〇です ?:うん、知ってる 〇〇:え、なんで… ?:だって、私… 「〇〇くんの、ストーカーだもん」 〇〇:…は? ?:あ、名前言ってなかったね 桜:川﨑桜です!

          僕のストーカーは、自己肯定感を上げてくれた

          乃木坂カフェ 〜バレンタインな一時を〜

          ※アルルエリさんの企画作品です ここは乃木坂カフェ 東京都のとある場所にある、カフェ 人によっては、メイドカフェ、と呼ぶ人もいる そんな乃木坂カフェは、バレンタインの日限定で、とあるイベントをやっている それが 「好きなシチュエーションで、メイドからチョコを貰える」 予約制で、事前に望むコスプレとシチュエーションをWebで打ち込むと そのコスプレとシチュエーションで、メイドからチョコレートを貰える、というものだ 今日は、そんな乃木坂カフェに訪れた、2人のお客

          乃木坂カフェ 〜バレンタインな一時を〜

          僕が抱えた問題児は、案外押しに弱いタイプでした

          みk…一ノ瀬のやる気を引き出せた数週間後 〇〇:みんなおはよう 美空:おはようございま〜す、〇〇さ〜ん 〇〇:い、一ノ瀬…おはよう 〇〇:始めに、課題回収します 〇〇:みんな、提出してね 美空:せ〜んせ? 〇〇:ど、どうした? 美空:美空の愛のメッセージ、ちゃんと読んでくださいね? 〇〇:(やべっ、可愛い…) 〇〇:ん…愛のメッセージ? 〇〇が課題のプリントを確認すると 「大好きです♡」 〇〇:…// 和:むぅ… 〇〇:な…和さん…痛いです…

          僕が抱えた問題児は、案外押しに弱いタイプでした

          嫌いなのは、「好き」だから

          ○○:アルノおねぇちゃん! アルノ:どうしたの? ○○:ぼくね…大きくなったら ○○:おねえちゃんと、けっこんする! アルノ:ふふっ、そっか アルノ:じゃあ、それまで待ってるね! ○○:うん、まってて! ○○:すんごくかっこよくなるから! アルノ:うん、期待してる! ○○:えへへ…// _____ 私は、弟が嫌いだ いや、正確には、嫌いにならなきゃいけない ○○:アルノ姉ちゃん、おはよ! アルノ:… ○○:ね、姉ちゃん? アルノ:何? ○○:

          嫌いなのは、「好き」だから