SNSが大好きだった2人がソーシャル鬱になった話。
あけましておめでとうございます!
みなさんお久しぶりです。女子大生ほっちと新卒ゆめめが身の回りで本当にあった出来事をリアルに伝えるメディア、「ワカモノのトリセツ」です。
半年ぶりの2019年1発目の更新で突然ですが、
恐らく私たち
ソーシャル鬱になりました!!!!
ソーシャル鬱とは、ソーシャルメディアを利用する中で「みじめな気分になった」「楽しくないと感じた」「やる気をなくした」という現象で、近年ニュースにも取り上げられています。
私たちは、「まさか自分たちがこんなことになるわけないでしょう」と他人事に思っていたのですが、なんとソーシャル鬱に似た症状が現われたのです・・・。
SNSで悪口を言われた、叩かれた、炎上したなどといった明確な原因が無いのにも関わらず、私たちがどうしてソーシャル鬱になったのか、原因を解明したいと思い、お互いにカウンセリングをしてみました。
◼︎症例1:新卒1年目 ゆめめの場合
「コンテンツ競争に疲弊しました」
ほっち お互いあんなにSNSが好きだったのに、ほぼ同時に嫌になるって何か原因があるのかもね。ゆめめがソーシャル鬱っぽいなと思ったのはいつからなの?
ゆめめ 明確には覚えていないけど、2018年の夏前頃からSNSが少しずつ嫌いになってたかも。
ほっち その当時、SNSを嫌だなって思ったきっかけは思い当たる?
ゆめめ その時くらいから、インスタのストーリーで友達の投稿を見るのがすごい嫌になったの。当時、TikTokを投稿する人が急激に増えて、それを見るのがめっちゃ嫌だったのは覚えてる。
ほっち ストーリーからなんだ。ごめん、私もその時期TikTokあげてたわ。でも、なんでTikTokに嫌気さしたんだろう?
ゆめめ 自分ももちろんあげていたんだけど、周りがどんどんTikTokを投稿しているのをみて、なんでこんな必死になってるんだろうって自分に嫌悪感を抱きはじめたの。最近だとそれこそZEPETOばっかり見るけど、はじめて自分がそういう流行りものに乗っからなかった。今までなら絶対一番に取っくみかかってたのにね流行ものは(笑) コンテンツ消費疲れを感じてきている気がすごくした。
ほっち なんで急に、コンテンツ消費疲れを感じたんだろう?
ゆめめ 分かりきってたことだけど、いかに面白い投稿するとか、流行りのものを投稿するっていうのもそうだし、高級なご飯を食べてることとか、同期と仲がいいこととか、今ここでしか映せない映像をどれだけ収められるかの競い合いが行われているように感じたの。
そして、その競争に自分も入っちゃってる感じが嫌だった。楽しい時間の時に自然とストーリーに載せようとしちゃう思考回路がすごい嫌なの。楽しい瞬間があると「あっストーリーにあげよう」って思っちゃって。その場を本気で楽しんでない感じがして、虚しくなった。究極言うと、遊びを楽しんでいるんじゃなくて、SNSにあげるために遊びを楽しんでる感じがしちゃった。
ほっち なるほど。それはかなりわかるところが多いなぁ。何も考えずに体が勝手にストーリーの投稿画面開いてる時めっちゃある。んで、それに対して嫌気がさすのもわかる。
ゆめめは、その嫌な気持ちを対処するために何かしたの?
ゆめめ インスタだと、「親しい友達機能」をよく使うようになった。鍵垢なのに、さらに閲覧できる人を絞ったんだよね。自分の投稿をみんなに見られるのが嫌だって思ったの。いろんな人が見てると、「この人はこの投稿に対してどう思うかな?」とか考えちゃって、周りの目を気にして投稿しちゃうこの感じがすごい嫌だった。どんなものでも気軽に載せられるようにしたかった。
ほっち めっちゃわかるわ、、、。Twitterとかはどう?
ゆめめ 化石レベルに見てない。
ほっち まじ!?あんなにTwitterで情報収集してたのに、、!なんで?
ゆめめ 周りの友達がTwitterをやらなくなってそこでコミュニケーションをしなくなったっていうのもあるけど、インスタとTwitterとLINEとFacebookと、ってSNSに使う総量時間を減らしたかったからかなぁ〜Twitterでレスが飛んでくることはもうないから開かなくても生きていける私の場合は。
ほっち インスタの自分の投稿の設定は変えたって言ってたけど、自分が見る人の制限はしてないの?
ゆめめ それは特にしてないかな、いちいち設定するのが面倒だからね。うざい!って思った人はすぐ飛ばす!そもそも、全体的にインスタも含めてSNSを見る時間が減ったからインスタストーリーだと上位に自分が見たい人のやつしか上がって来なくなった。インスタが操作してくれたおかげかな?その代わり、本を読む時間は増えたよね。(笑) あ、あとFacebookも全然開かない。自分の誕生日も非公開にしたんだよね。
ほっち そう、ゆめめ誕生日非公開にしてたの!それで誕生日おめでとう言い逃すっていう失態犯したわ、、、。ごめんね。ゆめめは、今インスタ、Twitter、Face bookにそれぞれどんな印象を持ってる?
ゆめめ うーん、インスタは最近、逆にストーリーではなく、フィード投稿に価値を見出してきたかも。フィード投稿の方が視聴数が少ないから、なんだか載せやすくなったんだよね。見てる人のことを考える必要がないというか。
ストーリーは圧倒的にみんなに見られているから変な競争がはじまるけど、フィードを見ている人は少ないから、ある意味、写真アルバムという元々の機能に良さを見出してきた。DMはまだまだ便利だけどね〜。
Twitterはニュースのために使うくらい。タイムラインとかは全く読みたくない。フォローしてる人がよくないのかな。
ほっち どんな人をフォローしてるの?
ゆめめ 本アカじゃなくてビジネスアカみたいにしちゃったから、ネット上で人脈が濃ゆい方々かな。何かについて学んだことメモを長文で語ってるみたいな投稿が多いから見るの疲れちゃった。
ほっち なるほどね、わかるわぁ。facebookはどう?
ゆめめ 一番使わなくなってる。誰も投稿しないもの。あ、でもね最近高校の同級生が結婚報告とかしててびっくりするからある種そういう楽しみ方はあるwww
ほっち そういう楽しみね笑 ねね、ソーシャル鬱になったのって、社会人になったっていうことも関係あると思う?
ゆめめ ん〜〜〜あんま関係ないんじゃないかな。環境の変化というよりも使ってる長さなのかな。もう、長年使ってきてしんどくなったというか。あ、でも社会人になって一歩引いた目で見られるようになったっていうのはあるかもね。
ほっち 私からすると、社会人になったっていうのは結構関係あると思うんだよね。笑
私の先輩の投稿を見ていると、社会人になると拘束される時間が長いから、自由な時間が少なくなって、その少ない自由時間にいかにいいコンテンツをSNSに投稿できるか水面下の競争が行われている気がするの。例えば、終電まで頑張ったとか、タクシーに乗ってる投稿とか、同期でハロウィンとか旅行とか、納会とか。大学生は比較的くだらなくてどうでもいい投稿が多いんだけど、社会人の方の投稿はいい意味でも悪い意味でも情報量が多いというか、何か意味合いが含まれている投稿というか、そういうのが多いと感じる。別にその投稿が悪いとかじゃなくて、自然とそうなっちゃうんだろうなって、感じてた。そこに違和感を抱いた可能性もあるんじゃないかな?ゆめめ自身もそうなってしまっていて、それが嫌だったとか。
ゆめめ 確かにな〜〜〜〜〜。それは言えてるわ。
ほっち これから多分結婚、仕事の話、出産、子供の成長とどんどんその競争がヒートアップするのが目に見えてるよね。で、そこから逃げられる投稿はペット。
ゆめめ だからか!!!!!もふたん(ゆめめの家の犬)ばっか投稿してる!!!犬は誰も傷つけない。むしろ癒されるという高評価をいただいています。どうしよう!でも今の世の中、SNSを見ないっていう選択は難しくない?
ほっち 多分だけど、今のゆめめは、多くの人の目に自分の近況がされされると、「自慢してるんじゃないか?」とか変な感情を抱かざるを得ないし、多くの人の近況を見ると、競争しているとどうしても感じてしまう。
すなわち、自分にとって、どうでもいい人の近況を見るな!そして見せるな!というのが対処法じゃないかな。本当に、これからずっと大切にしたい人とのつながりを大事にすることを求める気がする。難しいけどね、、。ホワイトリストみたいな、自分が本当に繋がってたい人を10人以内で書き出してみたら、SNSの使い方も変わってくるかもね!
ゆめめ:なるほど!ありがとう!やってみる!
ほっち:私もやってみよ。笑
・きっかけはInstagramのストーリー
・ストーリーはコンテンツ競争が行われている気がする
・ストーリーは視聴者数が多く、投稿内容を気にしてしまうので「親しい友達」機能を使う
・フィード投稿の方が視聴者数が少ないから投稿しやすい
・社会人になると拘束時間が長く、自由時間が少なくなり、その少ない自由時間にいかにいいコンテンツをSNSに投稿できるかの水面下の競争が行われている
・そしてその競争に自分が入っているのが嫌に思ってしまう
症例2 :大学卒業間際のほっちの場合
「SNSブランディングってなんなのだろう」
ゆめめ 変わりまして、私がヒアリングするね。さて、ほなみさんはいつから症状が現われたの?
ほっち 私もじわじわと症状が現れたんだけども、一番辛かったのは2018年の11月、12月かなぁ。
ゆめめ そうなんだ!どうしてその時期?
ほっち その時期、自分がフォローしている人たちのSNS更新がすごい増えてた気がするんだよね。インスタだと、大学のリアルな友達の投稿が増えてたかな。部活を引退したり、卒業旅行に行ってたり、あとは忘年会だったり。Twitterでも発言力のある人が増えて、そういう人たちに乗っかかる人も増えたし、炎上とかが頻繁に起こってるし、あとは年末に向けて告知とかそういうのが増えたのかも。タイムラインに流れてくるツイートが全部雑音に感じるようになった。
ゆめめ うちらが高校生の頃のTwitterの使い方は友達とただ繋がってそこでわちゃわちゃ楽しむだけだったクローズドな世界だったけど、今やTwitterは超オープンな世界だもんね。民主主義社会が崩壊してるもんなあ。インスタのリアルな友達たちの投稿が増えたことによって、ほっちにはどんな気持ち的な変化があったの?
ほっち なんだか自分はSNS上でしか生きてないように感じたんだよね。自分の学生時代が本当これで良かったのかなって変に友達と比較しちゃって、自分に対して自信を持てなくなった。全ての投稿がキラキラして見えたの。
ビジネスとか、インターンとかじゃなくて、目的のない学生らしい友情がまぶしかった。それも、その投稿をみている時が内定者バイトで頑張ってる時で。今の状況は自分で選んだ道で、自分としてはとても満足しているし、幸せ者だとわかっているんだけど、どうしても比較をしてしまったんだよね。ふと我に返った瞬間だったのかも。
ゆめめ なるほどね。内定者バイト中の働いている自分の一方で、学生らしい生活を謳歌している友達とを見ると羨ましくなっちゃうその感覚は分かるな。同じコミュニティに属する同年代の友達と、ビジネスとしての関係のある方々と両方お付き合いがあるほなみだからこそ、年相応の過ごし方が貴重に感じるんだね。まるで恋愛を禁じられたアイドルグループみたいですね。笑 ツイートが雑音に聞こえてしまったのは、なんで?
ほっち 急にTwitter上にいる人たちに違和感を覚えたの。SNSブランディングってなんだろうって考えちゃったんだよね。私は前まで、フォロワーがもっと伸びるといいなって思ってたんだけど、なんだか急に、フォロワー数が多いと人間としての価値が向上するのかって考えたらそれは違うよなって。究極に言うと、Twitterをやることになんの意味があるんだろうって思った。
そもそもTwitterもインスタも始めたきっかけは友達との繋がりを楽しみたかったから。小さな世界から始まったんだよね、鍵をかけて。でもそれを公開アカウントにしたことによって、当たり前だけどフォロワーが変わった。
ゆめめもさっき言ってたけど、Twitterもインスタも公開アカウントにしてると、投稿する時にいちいち考えてから発信しなきゃいけなくて、変な緊張感があるよね。それがすごい嫌だった。もっと素直にどうでもいいことを投稿して楽しみたいのに、その楽しみ方ができなくなってしまった。Twitterとかインスタをビジネス利用してる自分が嫌いになったし、そうやって利用をしてる人が嫌になった。もっと学生らしく初心に戻って自由にSNSを楽しみたいなって思い始めたの。多分、周りがそうやって楽しんでいるのを見たから。
ゆめめ 今までTwitterもインスタも「いいね」という分かりやすいレスポンスがあるSNSの中で育ってきた私たちだからこそ、発信するものは評価されるものという潜在的な意識は絶対あるはずなんだよね。こうしてnoteを投稿している私たちだって、好きなように好きなことを書きたいと思いつつも、みんなから面白いと思ってもらいたいとも思ってるし。SNSブランディングはある種、自分に制約をかけながらやるような行為だと思ってて。見られ方を計算して、戦略的に自分の理想像に仕立てあげることだってできるし。ただ、それって本当に楽しいんだっけ?我慢してまでブランディングしたいんだっけ?っていう気持ちがくるのは自然なことだと思う。そういう、嫌な気持ちにほっちはどう対処したの?
ほっち 一番辛かった時は、もう何も見たくなくて、インスタとTwitterを2週間アンインストールしてた。そのあと結局再インストールしたけど、インスタには鍵をかけて、よくわからない人たちからのフォローを解除してフォロワーを600人近く減らした。あと、インスタとTwitterのアクセスを悪くするために、ホーム画面の2枚目にアプリを移動させた。
ゆめめ 呼吸をするようにインスタをしてたほなみがアンインストールなんて…!!しかもあの可愛らしいインスタを非公開にしたのもびっくり!!アンインストールしてみて実際どうだった?
ほっち 最初の1週間はめっちゃきつかった。何かしてる時とか、発見した時に、無性に「あげたい!」って思ったの。禁断症状だよね。
反対に「見たい!」っていうのは、あんまり思わなくて、見られなくて困ったのは試合速報と遅延情報だったかな。そういったどうしても見たい情報はsafariからアクセスして見てた。それ以外は見たいって思うことは特になかったかなぁ。あ、でもDM見られないのは辛かった。でも次の1週間はほとんどSNSについて考えなくなってて、本ばっか読んでた。
ゆめめ 思ったより早いうちにノーSNS生活に慣れちゃうもんなんだね。そして私も最近読書するようになって、分かりやすいくらいデジデジしてないものに惹かれるようになってる。デジデジしているものだったとしても、私の場合、一人遊びができるサービスに使う時間が多くなったんだよね。Youtubeとかネットショッピングめっちゃ見たりとかさ。ほっちはどう?
ほっち 一人遊びできるサービスに時間割いてるのすごくわかる。私はデスパレートな妻たちに没頭してたのと、高校生以来にツムツムを再ダウンロードしてしまった。笑
ゆめめ さっき話にあったデSNSデトックスは実際してみてどんな良いところがあった?
ほっち 気持ち的にすごく楽になった。SNSに縛られなくても問題がないってことがわかったこととか。その後も、鍵をかけたら、リラックスして投稿しやすくなった。でも、裏垢への投稿の方が多いかも。ほんとはアンインストールじゃなくて、アカウントごと消すとか、過去の投稿も全消去するとかしたかったんだけどね、流石に勇気がなかったわ。
ゆめめ ほなみが裏垢への投稿が多くなってたり、私も親しい友達だけに限定して公開したりっていう行動からみると、これまでのように多くの人に見てもらって多くの賞賛を得たいという気持ちから、仲のいい子だけとより強く繋がれるためにSNSを使いたいって思ってきてるんだろうね。仲のいい子にはカップル写真だって変な目で見られなくて、むしろ期待して待ってくれてたりもするから。私はほなみカップルの写真を見るのそれこそ大好きでいつもしあわせな気持ちにさせてもらってます。。。なので、ほなみさんへのアドバイスは、SNSより夢中になれるものを私と一緒に見つけていきましょお!!!ってことですね。一緒に読書週間をやってみたりとか図書館デートとか行ってさ、古風に生きよう。
・友達の純粋な投稿と自分の投稿を比較してしまう
・そもそもSNSを始めたきっかけは友達との繋がりを楽しみたかったから
・ブランディングを意識せずに、もっと素直にどうでもいいことを投稿したい
・2週間のアンインストールやホーム画面からアクセスしづらくしてSNSデトックスを実践
・結果、初めは投稿したいという禁断症状が現れたが、周りの投稿を見たいと思う気持ちはなかった
・SNSへの接触時間が減った分、一人遊びができる読書だったり、ツムツムだったり、動画視聴への時間が増えた
・多くの人に見てもらって多くの賞賛を得たいという以前の使い方から、仲のいい子だけとより強く繋がれるためへの使い方にシフトしてきている
最後に、ふと気になって他の子達はどうなんだろうと思い、ほっちのストーリーズでアンケートをとってみました。結果は以下の通りです。
なんと約4割の方が、インスタに対して「めんどいなぁ」「うざいなぁ」「楽しくないなぁ」と思うようになっていたのです!
内訳はこんな感じでした。116人中43人が「はい」と回答しました。ちなみに、ほっちのアカウントは現在鍵をかけており、このアンケートに回答できる人は知り合いもしくは学生限定になっています。
意外と、私たちだけでなく、インスタグラムに疲弊している人は多いのかもしれませんね。
P.S . SNS嫌だ嫌だと散々話してたのにも関わらず、ストーリーズに投稿してバイバイしました。
人間とは矛盾がつきものですね。
それでは!本年も「ワカモノのトリセツ」をどうぞ宜しくお願いいたします!