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フクロウ・ノート(12)仮説検証について
前回は仮説について書いたので、次は仮説検証とは何かについて授業で習ったことをの私なりの理解をご共有できればと思います。
仮説検証とは?
仮説検証とは、既存の情報から仮定(Assumption)を置いて、「このようなメカニズムかも知れない」と思う仮説(Hypothesis)を立てると同時に結果を予測し(Prediction)、数値や事実をはじめとするエビデンスを集めた結果を分析して、その確らしさを検証すると共に次の仮説を立てていくプロセスです。
このような順番(※)に分解されます。「Assumption→Hypothesis①→Prediction→Result/Evidence→Hypothesis②」
ここで重要なのがエビデンスが果たす役割。エビデンスは、仮説を支持する、仮説を否定する、仮説を修正する、検証する問い自体を定義し直す、新たな仮説を提示する、仮説とそのエビデンスが無関係であることが判明するので新たな理由づけを考える、など様々です。
そして一つの仮説検証がされると、次に起こるのは次の仮説検証サイクルです。科学は仮説の集積なので連続的な検証が起きるのが特徴です。デザイン思考でいうiteration(反復検証)をしてより正しいと思われる方向に近づいていくプロセスと一緒のようです。
演繹法と帰納法と仮説検証プロセス
仮説検証のサイクル(上記※)を回していくにあたってどのようにロジックを組み立て思考を深めていくのかについても議論しました。仮説検証プロセスでは演繹的思考・帰納的思考の両方を使うのですが、※のフローで言う矢印の部分のそれぞれでどちらの思考法を用いるのかという話です。
まず演繹法と帰納法のおさらいをしました。
演繹法(Dedultion):プラトンが演繹法論者の代表です。本質はこの世にはない(イデア論)とする主張したひとで、絵の中ではピンクの天に指差しています。普遍的なセオリーを起点として、エビデンスをロジカルにつなげていき、対象となる事象のメカニズムを説明していきます。
帰納法(Induction):アリストテレスが帰納法論者の代表です。本質は目の前にあるとする主張したひとで、絵の中では青の地に指差しています。個別のエビデンスを集積して、そこから普遍的な法則を見出します。
図1Kenyon College(2003)
仮説検証プロセスでは両方使うわけですが、それぞれのプロセスで活用される思考法は以下の①〜④のような感じかな、と議論しながら整理しました。
①仮定(Assumption) → 仮説(Hypothesis):帰納法(Induction)
②仮説 → 予測(Prediction):演繹法(Deduction)
③予測 → 結果・エビデンス(Results/Evidence):ここは結果を出すだけ
④結果・エビデンス → 仮説:帰納法(Induction)
授業を受けながら継続してnoteを書ける気はあまりしないのですが、学期の終わりにまとめて書くよりも具体的にそして深く理解が深まることがわかりました。
引用元
Kenyon College, Five Colleges of Ohio. (2003). Introduction. Reading the primary literature in biology.